◇ 最新ニュース ◇
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【Watch記事検索】
シャープ、65V型フルHD液晶テレビを8月に発売
-価格は168万円。「4波長バックライト」搭載


LC-65GE1
8月1日発売

標準価格:168万円


 シャープ株式会社は、液晶テレビ「AQUOS」シリーズのハイエンドモデルとして、65V型のフルHD液晶テレビ「LC-65GE1」を8月1日に発売する。価格は168万円。当初月産台数は300台の予定。

ディスプレイ部とチューナ部から構成される

 フルHD表示が行なえる解像度1,920×1,080ドットのパネルを採用した液晶テレビ。輝度は450cd/m2、視野角は上下/左右170度。入出力端子などをまとめたチューナー部とディスプレイ部から構成される。

 液晶高効率駆動エンジンや、独自の1チップデジタル高画質化LSIを搭載。全ての映像処理行程を10bitで行ない、IP変換やノイズリダクション、スケーリング、アンベールコントロール、カラーマネージメントなどを高精度に実行するとしている。

 また、新たに青・緑・赤の波長に「深紅」を加えた「4波長バックライト」を搭載し、これまで再現できなかった深い赤色などが表現できるという。ランプメーカーと協力し、RGBの3波長に加え、新たに深紅の表現ができる700nm周辺の発光スペクトルを追加。深紅の選択の理由については、「人間の目が一番センシティブに反応する色で、より印象的な色を再現したいと考えた(奥田AVシステム事業本部長)」という。

第3世代デジタル画像処理LSIを搭載 37型液晶での従来バックライトと4波長バックライト(右)との比較

 色再現範囲はNTSC比で79%で、「CRTを超える色表現域の広さ」(西原通陽 AVシステム事業本部液晶デジタルシステム第一事業部 副事業部長 兼 第一技術部長)を実現。なお、LEDバックライトについては、「発光効率などの面でもう一段のブレイクスルーが必要」とした。

 チューナは地上/BS/110度CSデジタルと、地上アナログチューナを搭載。外付けのチューナボックスを同梱する。ディスプレイ部の外形寸法/重量は、157.2×14.9×92.3cm(幅×奥行き×高さ)/約58.5kg、スピーカー装着時157.2×15.0×104.5cm(同)/65.5kg、消費電力は550W。チューナボックスは43.2×30.3×9.5cm(同)/約7.3kg、消費電力は69W。

 映像入力端子はHDMI×1、DVI-I×1、D4映像×2、コンポーネント×1、S映像×2、コンポジット×4、出力端子はモニター出力や、ヘッドホン端子、光デジタル音声出力などを搭載。また、i.LINK(TS)端子×2や、PCカードスロットも装備する。

 また、ディスプレイ部には10W×2chの1ビットデジタルアンプとステレオスピーカーを搭載。左右各2スピーカーを内蔵した2ウェイ4スピーカー構成で、本体からの独立設計や、50%以上の高開口率を実現したステンレス製のスピーカーネットの採用などで高音質化を図っている。


■ 液晶テレビのフルHD化を推進。30インチ台でもフルHD対応へ

奥田隆司 AVシステム事業本部長

 発表会では、同社取締役AVシステム事業本部長の奥田隆司氏が、テレビ市場動向と新製品の概要を説明した。2005年の国内テレビ総需要予測では、液晶が430万台、ブラウン管が390万台、44万台と、液晶がブラウン管が逆転し、今後も液晶の買い換えが進むとした。さらに、10型以上の液晶テレビで、ワイドが260万台、4:3が170万台とワイドの逆転現象も進むなど「大きなパラダイムチェンジが起きている」と語った。

 さらに、32型以上の薄型テレビの需要予測でもプラズマの44万台に対し、液晶が152万台の3.5倍に。特に、大型ブラウン管テレビの需要ピークとなっていた'96年度からの大型テレビの買い換えサイクルに突入していると分析し、こうした買い換え需要に対して、「ハイビジョンは液晶」をキーワードに積極的に拡販をかけていくという。


AQUOS 4つの戦略

 今後のAOUOSの商品戦略としては、超大画面、フルスペックハイビジョン、豊富なラインアップ、環境対応の4つのキーワードを挙げて解説した。まず、デジタル放送の1080i信号にフル対応する1,920×1,080ドットのフルスペックハイビジョンパネルについては、現行の45型と今回発表の65型に加え、年内には50型も追加して、ラインナップの拡充を図る。

 さらに、30型以上でも積極的にフルHD化を推進して行く予定で、2005年度内には30インチ代でもフルHD対応を目指す。「家庭内のメインテレビを全てフルスペックハイビジョン化していく」という。

 なお、液晶テレビ市場の世界需要予測は1,500万台で、そのうちシャープは国内170万台、海外230万台の合計400万台の出荷を予測。「液晶のシャープにふさわしいオンリーワン製品を投入し、世界ナンバーワンの地位を確固たるものにしていく」と意気込みを語った。


亀山第2工場稼動で大画面化に対応 30インチ代でもフルHD化を積極的に推進


□シャープのホームページ
http://www.sharp.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/050603-a.html
□関連記事
【5月26日】国内最大の液晶生産拠点「シャープ・亀山工場」訪問記
-液晶パネル生産ラインはブラックボックスの固まり
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20050526/sharp.htm
【2004年10月5日】シャープ、世界最大65V型のフルHD液晶テレビを開発
-CEATECで参考展示。来年度中に50V型以上を商品化
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20041005/sharp.htm
【2004年9月16日】【家電メーカーのデジタル戦略を探る】
シャープ、液晶を軸に据えるデジタル家電事業
~ “安売り”イメージを払拭した「亀山テレビ」 ~
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20040916/maker03.htm
【2004年8月6日】45型AQUOSの好調で加速するシャープの液晶事業
-約100万円の製品が事前予約だけで千台越え
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20040806/sharp2.htm
【2004年6月14日】シャープ、フルHDリアルパネル搭載の45V型「AQUOS」
-10bit相当駆動の新エンジンやHDMI入力も採用
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20040614/sharp1.htm

(2005年6月3日)

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp/yamaza-k@impress.co.jp]


00
00  AV Watchホームページ  00
00

Copyright (c) 2005 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.