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エプソン、47型で298,000円の液晶リアプロテレビ
-デジタルチューナも搭載。57型は398,000円


6月7日発売

直販価格:298,000円(47型)
      398,000円(57型)


 セイコーエプソン株式会社は、地上/BS/110度CSデジタルチューナを搭載した液晶リアプロジェクションテレビ「LIVINGSTATION Sシリーズ」2モデルを6月7日より発売する。

 エプソンダイレクト株式会社を通じて販売され、47V型の「ELS-47S1」と57V型の「ELS-57S1」が用意される。価格は47型が298,000円、57V型が398,000円。

ELS-47S1 ELS-57S1

 地上/BS/110度CSデジタルチューナを内蔵したリアプロジェクションテレビ。47/57V型ともに、液晶パネルは0.7型/1,280×720ドットの高温ポリシリコンTFTで、パネルテクノロジーは従来モデル「Pシリーズ」と同様のD4となる。コントラスト比は800:1以上で、照明をつけた部屋で350:1以上。

新開発の光学エンジン

 緑色用のプリズムに変更を施した新開発の光学エンジンを搭載。明るさを約25%向上させたほか、白の表現が向上。また、輝度が上がったことで従来モデルより視野角も改善されているという。

 ランプは従来モデルと同様の100W UHEだが、新たに交換ランプが1個付属。交換ランプは本体内に収納可能となっている。

 また、立体的な画像を生成するという「3次元エンハンサー」や、1080i対応のIP変換回路の搭載などで画質の向上を図っている。音質面でも10W×2chのフルデジタルアンプを搭載するほか、12cm径の大口径スピーカーの採用などでクオリティの向上を図った。さらに、「SRS TruSurroound XT」によるサラウンド機能も装備した。


交換ランプを本体下部に内蔵する 引き出すと交換ランプが現れる。ランプは100W UHE 交換ランプ収納部の奥に、利用中のランプが設置されている

デジタル放送、地上アナログ放送の2画面同時視聴も可能

 チューナは地上/BS/110度CSデジタルと地上アナログを各1系統装備。リモコンの2画面ボタンを押すことで、2画面表示も可能となっている。ただし、デジタル放送番組を2番組同時に表示することはできず、デジタル1番組とアナログ1番組でのみ2画面表示が可能となる。デジタル放送用のEPGも搭載している。

 地上デジタル/アナログチューナ入力と、BS/110度CSデジタルチューナに加え、入力端子としてD4×2、S映像×3、コンポジット×3、アナログ音声×5を装備。出力端子は、光デジタル音声、デジタル放送出力(S映像)、アナログ音声、ビデオコントロール、ヘッドフォンなどを備え、i.LINK入出力も2系統搭載している。


デジタル放送のEPG画面 メインメニュー 画質設定画面
ELS-57S1の奥行きは41.3cm 背面。D4入力2系統やデジタルチューナ入力などを装備する

リモコン

 消費電力は両モデルとも198W(待機時0.9W)。また小型、軽量化も実現し、57V型が1,342×413×1,001mm(幅×奥行き×高さ)/約49kg、47V型が1,120×366×877mm(同)/約38kg。デジタル放送対応のリモコンが付属する。

 なお、2月より発売中の地上アナログチューナ搭載/プリンタ内蔵モデル「Pシリーズ」の価格改定も同時に発表された。47V型の「ELS-47P2」は3万円値下げされ、新価格は328,000円。57V型の「ELS-57P2」は4万円値下げの438,000円。



■ リアプロ市場でシェア50%超を目指す

丹羽憲夫副社長

 セイコーエプソン株式会社の丹羽憲夫副社長は、「昨年のLIVINGSTATION発表以来、“なぜエプソンがテレビに参入するのか?” とよく聞かれる。我々は、ホーム/オフィスでのプリントや、モバイルディスプレイ、プロジェクションなどのイメージング分野で、多くのコアテクノロジーを有している。放送やイメージのデジタル化が進むと、全く新しいイメージを伝える市場ができていく。そこに応えていくのが、テクノロジーを持つ企業の責務だ」と、テレビという新たな事業ドメインへの意欲を語る。


2004年度のエプソンの市場シェアは50%超

 2004年度の国内リアプロジェクションテレビ市場は、エプソンの含まれないJEITAの統計で約2,000台。昨年度のエプソンの販売実績は2,000台のため、市場シェア50%を既に獲得しているという。

 JEITAの予測では2005年度リアプロ市場は約2万台だが、エプソンでは1万5,000台の販売を目指しており、トータルで3万台超の市場になると予測。「多くのメーカーが参入しているが、シェアの拡大を図っていく」とした。


内田健治 映像機器事業部 事業部長

 同社映像機器事業部の内田健治取締役事業部長は、大画面テレビに対する顧客ニーズの分析結果について説明。30インチ以上の大画面テレビを購入する予算は30万円台が中心だが、その予算で購入できるのは32型程度。しかし、「予算させあれば40インチを超える大型テレビが欲しい」と考えているユーザーが非常に多いという。

 Sシリーズでは30万円以下で40型以上の大画面を実現し、「購入したいサイズと、実際に購入できるサイズのギャップを解消した。液晶テレビやプラズマテレビと比較しても、高いコストパフォーマンスを実現し、できるだけ大きいテレビが欲しいというユーザーのニーズに応えていく」と語った。


顧客ニーズは30万円で40型以上 ニーズにあわせた製品展開が可能に

 現在のところ、LIVINGSTATIONの販売はエプソンダイレクトによる直販のみ。販売戦略ついて、エプソンダイレクトの山田明社長は、「直販のメリットは、ユーザーの声を製品に素早く反映できること」とし、デジタルチューナの内蔵や、サラウンド機能の搭載。ランプの標準添付などの、従来モデルのユーザーからの不満点をSシリーズで解消したことをアピール。

 同社では、現在、札幌/仙台/名古屋/大阪/福岡の5箇所のショールームと、直営店VISION in AOYAMAなどを運営しているが、「購入者の6割以上は、ショールームで実際に製品を見て購入している」とのことで、年内に4箇所のショールームを新たに開設する予定。当面直販以外での販売予定は無いという。その一方で、俳優の小林薫さんをイメージキャラクタとしたテレビCMも展開する。

ユーザーの意見を取り入れ、Sシリーズを機能強化 小林薫さんをCMキャラクターに起用

 なお、1,920×1,080ドットのフルHD対応については、「HD化の勢いは非常に早く、できるだけ早期に投入したい」(内田事業部長)という。また、今回の大幅な価格引き下げについては、「最も大きいのは光学エンジンのコストダウン。部品の内製化をかなり積極的に進めたほか、海外での部品調達コストの低下や、部材コストの低下なども進んだため」という。なお、従来のLIVINGSTATIONでは光学エンジン部を中国で、セットの組み立てをメキシコ工場で行なっていたが、Sシリーズでは光学エンジン、セット組み立てともに中国生産に切り替えられた。

 2005年度のLIVINGSTATION販売目標は15,000台。内訳はSシリーズが12,000台、Pシリーズが3,000台。「昨年は年間1万台を目標にしていたが、2,000台に留まった。Sシリーズは月平均で1,000台で、12,000台を達成したい(内田事業部長)」との目標を掲げた。

□エプソンのホームページ
http://www.epson.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.epson.co.jp/osirase/2005/050607.htm
□製品情報
http://livingstation.jp/
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【2004年5月31日】エプソン、同社初の57V/47V型リアプロテレビを国内投入
-国内テレビ事業に参入、エプソンダイレクトでの直販を開始
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20040531/epson.htm

(2005年6月7日)

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]


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