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日立マクセル株式会社と三菱化学メディア株式会社は8日、次世代DVD「HD DVD」の追記記録規格「HD DVD-R」の量産試作に成功し、メディア量産化の目処をつけたと発表した。ディスクの量産時期については、「HD DVDレコーダやHD DVDドライブ搭載PCの市場投入にあわせて、2006年春を見込んでいる」という。 新たに、株式会社林原生物化学研究所、三菱化学メディア株式会社、株式会社東芝の3社が共同開発した有機色素材料を採用することで、量産試作に成功した。 従来、HD DVD-Rで利用される青紫色レーザーの短波長に対する感度と、再生耐用性を確保する色素が無かったため、記録メディアの製造、量産技術が確立できなかった。 新たに3社が開発した有機色素材料は、有機溶剤で溶解することができ、ディスク製造時に現行DVD-Rと同様のスピン・コート法でディスク(基板)上に色素記録層を成膜できる。また、青紫色レーザーで高感度な記録が可能なほか、再生耐用性などディスクとしての実用上十分な耐久性も確保しているという。 三菱化学メディアと日立マクセルは、現行のDVD-R製造ラインで新色素材料を使用し、1層15GBのHD DVD-Rの試験量産に成功した。今回開発したHD DVD-Rメディアは、現行DVD-RやHD DVD-ROMディスクと同様に0.6mmディスクの2枚貼り合わせ構造を採用しているため、現行DVD-R設備の有効活用が可能としている。 なお、現在規格化を進めている2層HD DVD-Rについては、両社ともに「今後検討、開発を進めていく」としており、量産開始時期は未定。 □HD DVDプロモーショングループのホームページ (2005年6月8日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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