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松下電器産業株式会社は9日、最大32GBまで大容量化できるSDカード上位規格「SDHCメモリーカード」に関して、4GBのSDHCカードの開発に成功したと発表した。2006年夏頃、日本を含めたグローバル市場でリリースする予定。
「SDHC」は、SDメモリーカード規格Ver2.00に準拠したカードを指す名称。Ver2.00の規格化はSD Card Association(SCA)により、2006年初頭に完了。これを受けて松下は、4GBのカードを開発した。 Ver2.00の特徴は、ファイルシステムがこれまでのFAT16、およびFAT12からFAT32に変更されたこと。これにより従来の最大容量である2GBを越え、最大32GBまでの大容量化が可能となった。 また、新たに転送速度の最低保障値を“クラス”として定義。従来、メーカー毎に基準が異なっていたデータ転送速度性能について性能区分を新たに定めた。具体的には「Class2(2MB/sec)」、「Class4(4MB/sec)」、「Class6(6MB/sec)」に分けられており、HD解像度での録画に対応したビデオカメラの記録にも対応できるという。 カードの外形寸法は32×24×2.1mm(縦×横×厚さ)で、現行のSDカードと同じ。著作権保護機能なども従来通り採用されている。ただし、ファイルシステムが変更されているため、FAT12/16にしか対応していない機器では利用できない。しかし、FAT32(SDHC)をサポートする機器では、FAT12/16のSDカードは使用可能。 なお同社では、ファームウェアのアップデートなどで対応できる機器もあるとしている。「対応の可否は商品によって異なるため、SDHCカードのリリース時期に合わせて対応状況の情報をWebなどでアナウンスする」と説明。「SDカードムービーやデジタルカメラなどでは大容量なSDHCが必要となるが、必ずしも2GB以上が必要ではない製品もあるため、各モデルで今後公開される情報を参照して欲しい」としている。
松下では、2000年に業界初のSDメモリーカード(物理規格Ver1.01準拠)を発売。2002年には、業界初の256/512MBモデルを、2004年には最大20MB/secの転送速度を実現した「PRO HIGH SPEED」シリーズ(物理規格Ver1.10準拠)を発売している。
□松下電器のホームページ
(2006年3月9日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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