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日本ビクター株式会社は、MPEG-2形式で録画を行なうHDDビデオカメラ「Everio(エブリオ)」の新モデルとして、3CCDを搭載した最上位機種「GZ-MG505」を6月上旬より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は16万円前後の見込み。
1.8インチ/30GBのHDDを内蔵したEverio最上位モデル。ボディカラーはクリアシルバーとソリッドブラックの2色を用意する。 特徴は1/4.5型133万画素のCCDを3枚利用した3CCD方式を採用したことで、有効画素数は動画撮影時が69万画素×3、静止画撮影時が123万画素×3。緑色のみ画素ずらしを行なうことで、最大492万画素/5メガピクセルの静止画記録に対応する。 レンズは3CCDとMicrodriveを搭載した「GZ-MC500」の基本設計を踏襲。ズームは光学10倍(F1.8~2.4)で、焦点距離は35mm換算で動画撮影時が46.2~462mm、静止画撮影時で43~344mm。フジノンと共同開発した独自の「クサビガラス固着方式」の採用により、回転軸/フォーカス/水平/垂直の各方向位置と、水平/垂直アオリの6軸でCCDを調整。色ズレの低減を実現した。
従来のEverioシリーズと同様にMPEG-2形式(SD-VIDEO)での記録が可能となっており、記録モードはウルトラファイン(約9Mbps)/ファイン(約6Mbps)/ノーマル(約4.5Mbps)/エコノミー(1.7Mbps)の4モードを用意。SDメモリーカードスロットも備えており、JPEG静止画画像のほか、動画記録も可能となっている。 記録解像度はウルトラファイン/ファイン/ノーマルが720×480ドット、エコノミーが352×240ドット。音声の記録方式はドルビーデジタル。高画質化エンジンの「メガブリッド」も引き続き搭載しており、カラーアルゴリズムを一新。色再現補正やコントラスト補正などの画質設定をブラッシュアップし、特に肌色や緑色の表現を向上させた。肌色の彩度は25%、明度は8%向上。緑色の彩度は40%、明度は12%向上したという。
液晶モニターは2.7型(11.2万画素)で、アスペクト比は16:9。液晶脇に「スティックコントローラ」を搭載し、操作性の向上を図っている。撮影した動画を、サムネイル画像を使って一覧表示するインデックス機能も搭載し、3パターンのインデックス表示が可能となった。また、イベント検索機能も搭載し、撮影時に子供/運動会/スポーツ/パーティ/旅行/ペット/ビジネス/結婚式などのイベントごとに撮影内容を振り分けて管理できる。
外部マイク端子や、アクセサリーシューも装備。映像出力はS映像×1、コンポジット×1、アナログ音声×1を装備。付属のバッテリ「BN-VF707」を使用した際の連続撮影時間は、液晶モニタ使用時で約50分、実撮影時間は約25分。外形寸法は74×125×73mm(幅×奥行き×高さ)、本体重量は約450g。バッテリを含む重量は約510g。 パソコンとはUSB 2.0で接続可能。また、専用のUSBコントローラを内蔵したことで、約12倍速でPCへの取り込みが可能。また、USB HOST機能も備えており、Everio専用DVDライター「CU-VD10」に直接接続して、Everio内のデータをDVDに書き出すことができる。 PC用ソフトとしてサイバーリンクの「DVD Solution for Windows」を同梱するほか、Macintosh用ソフトもバンドル。ピクセラのMPEG編集ソフト「Capty MPEG Edit EX」や、簡易DVD作成ソフト「mono DVD」が付属する。対応OSはWindows 2000/XPと、Mac OS X 10.3.1以降。
■ 第3世代Everioで200万台HDDムービー市場の過半数を狙う
GZ-MG505のほか、エントリーモデル「GZ-MG47」もあわせて発表。発表会では、同社モバイルAV事業グループ統括兼カムコーダーカテゴリー長の中沢隆平氏がEverioの戦略を説明した。 中沢氏は、同社ビデオカメラの開発思想として、「満足感(使い勝手)」、「携帯性(小型軽量)」、「将来形(可能性)」の3点を挙げ、Everioの開発に取り組んできたことを紹介するとともに、「おかげさまで多くのお客様に指示して頂き、HDDマーケットを創造できた」とEverioシリーズの成果をアピール。GZ-MG505/MG47の投入により、3月発売のミドルレンジモデル「GZ-MG77/67」とあわせ、「Everioの第3ラインアップが完成する」と新モデルへの期待を語った。 長時間記録や、メディア代などのランニングコストが不要、編集の容易さなど、HDDムービーカメラのメリットについて言及し、ユーザーの支持を得ていることをアピール。GZ-MG77/67と同時に発売され、PCレスでDVD作成が可能なEverio用DVDライター「CU-VD10」のバンドル率が、20%を越えたことも明らかにした。「こうしたユーザー層を拡大する取り組みで、市場が拡大した」と分析した。 なお、2005年4月は、1.5%しかなかったHDDムービーの国内市場は、Everioの第2世代モデルが発売された9月時点で4.6%に伸張。さらに、GZ-MG77/67が発売された2006年4月には17.3%と急速に伸張しており、DVDカメラ(38.6%)とあわせると構成比は過半数を超えるという。 また、ビクターのシェアもHDDムービーの市場拡大にあわせて伸張しており、4月のシェアは台数ベースで3位(2005年4月は4位)、金額ベースで2位(同3位)になったという。同社では2006年度のHDDムービーカメラ市場を前年比250%の200万台と予測。今回の新モデルなどEverioシリーズで、そのうち130万台(前年比183%)を目標に展開する。
□ビクターのホームページ ( 2006年5月9日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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