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ビクター、3CCD搭載のHDDカメラ「Everio」ハイエンドモデル
-3CCDで色表現を向上。5Mピクセル静止画記録に対応


6月上旬発売

標準価格:オープンプライス


 日本ビクター株式会社は、3CCD搭載のHDDビデオカメラ「Everio GZ-MC500」を6月上旬より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は17万円前後の見込み。

 同社では2004年10月よりMicrodriveを記録メディアに採用したMPEG-2 HDDカメラ「Everio」シリーズ(GZ-MC200/100)を発売しているが、GZ-MC500はシリーズ最上位モデルとなる製品。

 Everioは、MPEG-2動画とJPEG形式の静止画を記録できるビデオ/スチルカメラの新シリーズ。CF Type IIスロットとSDメモリーカードスロットを搭載し、CFスロットではMicrodriveやコンパクトフラッシュなどが使用でき、製品には4GBのMicrodriveが付属する。


本体サイズは80×118×55mm。レンズ部は45度回転する

 GZ-MC500の最大の特徴は、1/4.5型の133万画素CCDを3枚利用した3CCD方式とし、色表現力の向上や感度の向上を図り、高画質化を実現したこと。光学系は低分散ガラスと非球面レンズを三枚利用している。

 レンズは焦点距離46.2~462mmの光学10倍ズーム(静止画記録時43~344mmの光学8倍ズーム)。開放F値はF1.8~F2.4。レンズは7群10枚構成で、非球面レンズを3枚採用。低分散レンズガラスとの組み合わせにより、色収差や色滲みを減らし、「高コントラストかつ抜けの良い映像を実現する」という。


小型かつ高画質なレンズを開発 フジノンのクサビガラス固着方式の採用で色ずれを低減 新開発の光学系

 また、新たにマニュアルフォーカスリングを搭載することで、より正確なフォーカス性能を確保し、高画質な撮影を可能にするという。

前面。レンズも大型化している ポップアップフラッシュを搭載する 側面にモードダイヤルなどの操作ボタンを装備する。モードダイヤル中央のボタンで動画/静止画切り替えを行なう
右側面 1.8型の液晶を搭載する 底面にSDカードスロットを装備

 動画はMicrodrive/CFのほか、SDカードにも記録できる。16:9での記録が行なえる「16:9ワイドTVモード」も搭載している。録画モードはウルトラファイン(9Mbps/CBR)、ファイン(6Mbps/CBR)、ノーマル(4.5Mbps/VBR)、エコノミー(1.7Mbps/VBR)の4種類。解像度はウルトラファイン/ファイン/ノーマルが720×480ドット、エコノミーのみ352×240ドットとなっている。

 音声はドルビーデジタルで記録する。4GB Microdriveでの記録時間は順に、60分/90分/120分/300分。連続録画時間は最大60分。画質面では、スーパーハイバンドカメラ回路、RGB処理回路、輝度/カラー/エッジ処理回路からなる「メガブリッド」エンジンを引き続き搭載している。


3CCDを搭載。緑色のみの画素ずらしを利用し、500万画素の高画質化を図った

 3CCDの採用により画素ずらしで、約500万画素/2,560×1,920ドットでの静止画記録が可能となるなど、スチルカメラの機能も強化された。ポップアップフラッシュを搭載しており、オート/オート赤目補正/スローシンクロなどに対応。

 ポートレート/スポーツ/夜景/スノーなどのシーンモードや絞り優先/シャッター優先モードなどが選択できる「シーンダイヤル」も搭載しているほか、逆光補正やオートブラケット機能なども装備する。

 静止画データについては、CFスロットとSDスロットとで移動やコピーが可能となっている。また、WAV形式によるボイスレコーディングにも対応。従来はモードダイヤル中央のスイッチで動画/静止画/ボイスレコードの切り替えを行なっていたが、使用頻度が低いためモードボタンでは動画/静止画の切り替えのみとし、ボタンの長押しするボイスレコードモードへ移行可能とした。

 パソコンとはUSB 2.0で接続可能で、ストレージクラスに対応。ドラッグ&ドロップでファイルをパソコンに移動できる。また、静止画のプリント用として、PictBridgeにも対応している。

 液晶モニタは1.8型13万画素の半透過型。動画の再生は9画面サムネイル表示から選択して行ない、プレイリスト機能も搭載している。本体にUSB 2.0、S映像/コンポジット出力、ヘッドフォンの各端子を装備する。


AV出力端子を装備 USB 2.0を装備 Microdriveのローディング部

従来モデルも併売し、Everioシリーズは3ラインナップ展開とする

 付属のバッテリパック「BN-VM200」による連続撮影時間は約1時間で、オプションの長時間ベルトホルダーバッテリキット「VU-V840KIT」(20,790円)、「VU-V856KIT」(31,290円)により、それぞれ約4時間50分、約6時間50分の連続撮影が可能となる。消費電力は5.5W。外形寸法は80×118×55mm(幅×奥行き×高さ)、330g(本体のみ)/400g(撮影時)。

 ソフトウェアはビデオ編集ソフト「PowerDirector Express NE」と、DVDオーサリングソフト「PowerProducer 2 Gold NE」、DVDプレーヤー「PowerDVD 5 NE」をセットにした「CyberLink DVD Solution」と、画像管理ソフト「フォト・ナビゲーター」が付属する。対応OSはWindows 2000/XP。



北見雅則 商品企画部長

 発表会では、同社A&Vマルチメディアカンパニー 商品企画部長の北見雅則氏が、Everioの事業目標などについて解説。「HDDの採用によるランダムアクセスの魅力に消費者が気付きはじめている」と述べ、高画質な動画/静止画や、操作の容易さ、コンピュータによる編集などのEverioのメリットを説明した。

 また、日立グローバルストレージ モバイルHDD本部 1.0/1.8型CE HDD事業推進部部長の増田優氏がMicrodriveのロードマップを解説。2005年中に8~10GBをリリースし、2006年以降は垂直磁気記録方式の導入により、さらなるHDD容量の拡大を図っていくという。

 北見商品企画部長は、こうした技術革新によるHDDの容量増加も、Everioのメリットとして強調。「従来のDVカメラのようなイベント記録だけでなく、日常生活や、ビジネスでの動画記録の魅力を訴求する。用途提案商品としてのEverioをアピールしていく」と説明した。なお、従来の昨年の発表時に掲げた全世界で10万台の販売目標は、昨年度中に達成されたことを明らかにした。

Everioで業界規模を10%拡大 DIVが参考展示したGZ-MC500用の水中ハウジング。価格は8万円程度を予定しているという

□ビクターのホームページ
http://www.victor.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.victor.co.jp/press/2005/gz-mc500.html
□製品情報
http://www.jvc-victor.co.jp/dvmain/gz-mc500/index.html
□関連記事
【3月13日】【CeBITビデオカメラ編】
ビクターが3CCDのMPEG-2 HDDカメラ「Everio」を公開
-Samsungも新MPEG-4カメラなどを出展
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20050313/cebit07.htm
【2月24日】【PMA 2005】ビクターブースレポート(デジカメ)
~3CCD HDDカメラなどを出展
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/other/2005/02/24/1051.html
【11月10日】【EZ】ムービーカメラの新時代を拓く? ビクター「Everio」
~ HDDに録画するビデオカメラ「GZ-MC200」 ~
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20041110/zooma178.htm
【2004年9月14日】ビクター、1インチHDD/SDカード記録のMPEG-2カメラ
-4GB MicrodriveやDVDオーサリングソフトが付属
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20040914/victor.htm

(2005年4月12日)

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]


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