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松下、50/58/65/103型のフルHDプラズマ「VIERA」を投入
-103型は600万円前後。1080pHDMI×3やWチューナ搭載


9月1日発売

価格:オープンプライス


 松下電器産業株式会社は、フルHD解像度のプラズマテレビ「VIERA PZ600シリーズ」を9月1日より発売する。価格はすべてオープンプライス。最上位モデルでプラズマテレビとして世界最大となる103型モデルのみ受注生産。9月1日より受注開始し、順次出荷するが、同社では「下見実施の上、場合によって注文を受けられない場合がある」としている。

型番サイズ解像度実売価格
TH-103PZ600103型1,920×1,080ドット600万円前後
TH-65PZ60065型99万円前後
TH-58PZ60058型85万円前後
TH-50PZ60050型60万円前後

103型のTH-103PZ600

 いずれもフルHD/1,920×1,080ドットのプラズマパネルを採用。新開発の「フルハイビジョンPEAKSパネル」を搭載し、駆動方式やフィルタの改善により暗所コントラストは業界最高という約4,000:1を実現する。また、映像エンジンも16bit演算を行なう「フルハイビジョンPEAKSドライバー」を搭載するなどで、画質の向上を図っている。

 チューナは、地上/BS/110度CSデジタルがダブルチューナ構成となっているほか、アナログチューナも内蔵。1080p入力に対応するHDMI端子も3系統装備。VIERA Linkにも対応する。

 チューナや入力端子などの基本仕様はほぼ共通だが、103型のみスピーカーが別売となる。

TH-103PZ600とCMキャラクターの小雪さん TH-103PZ600(左下)とTH-65PZ600の大きさ比較 盛大に発表
65型の「TH-65PZ600」をシステム提案 58型「TH-58PZ600」 50型「TH-50PZ600」


■ “フルハイビジョン”を機会に画質向上。「奥行き感」から「空気感」へ

フルハイビジョンPEAKSパネル/ドライバー/プロセッサーで高画質化

 103/65/58/50型のいずれも新開発の「フルハイビジョンPEAKSパネル」を搭載するほか、16bit処理により階調表現力を向上させた「フルハイビジョンPEAKSドライバー」、ノイズリダクションを強化した「フルハイビジョンPEAKSプロセッサー」により、フルHDパネルにあわせた高画質表現を可能とした。

 フルハイビジョンPEAKSパネルは、フルHD解像度を実現したほか、予備放電の発光を抑えた新「リアルブラック駆動方式」の採用で、黒の表現力を向上。さらに、前面保護ガラスに光透過率を抑えた新「ディープブラックフィルター」を搭載。暗所コントラスト4.000:1を実現した。写り込みを抑える新「ARコート」も利用している。

 また、NTSC規格ではなく、HDTV規格(ITU-R.BT709)を基準に色再現性を改善。パネル蛍光体特性をHDTV規格の色域に近づけ、色域カバー率はHDTV規格比100%を実現した。


色域をHDTVにあわせて改善 リアルブラッククリエーションでコントラスト性能を改善

 パネルドライバの「フルハイビジョンPEAKSドライバー」では、最大16bit映像処理により、フルHDプラズマの従来モデル「TH-65PX500」比で約2倍の階調表現力を実現。黒再現や、精細な映像表現に加え、フルHDプラズマならではの奥行き表現を可能とし、「奥行き感を超え、空気感を表現する」という。

 また、階調表現の向上などにより、きめ細かな色合いや光の暖かみの表現力を高め、「スタジオモニターの迫る描写を実現した」(松下電器産業 PDPテレビビジネスユニット 藤田 正明 ビジネスユニット長)と、その表現力をアピールした。

 「フルハイビジョンPEAKSプロセッサー」は、同社のLSIプラットフォーム「UniPhierアーキテクチャ」を基に、フルHD表示をターゲットに新開発。演算性能を向上し、様々な高画質化機能を内蔵するほか、19チャンネル分の番組表を一覧する「ワイドインテリジェントテレビ番組ガイド」を実現するなど、機能向上にも同プロセッサの演算性能を活用している。

 画質面では新開発の「HDオプティマイザー」をプロセッサに内蔵し、シーンに適応したノイズ検出/低減処理を実現。外部入力系にも新開発のノイズリダクション回路を備え、すべての入力系統でクリアな映像再生を可能とした。また、新開発の「コントラストマネジメント」では、1フィールドごとの制御に加え、前後の映像との整合を図りながら、絵柄にあわせた制御を行ないコントラストを調整、奥行き表現を改善している。

最高16bit処理で階調表現を改善 奥行きを超える「空気感」を再現 HDオプティマイザーでノイズを除去


■ デジタルWチューナ/HDMI3系統を装備。EPG表示も強化

TH-65PZ600の背面。デジタルダブルチューナやHDMIを装備する
 チューナは、地上/BS/110度CSデジタルがダブルチューナ構成で、地上アナログもダブルチューナ。任意の組み合わせで2画面同時表示が可能となっている。インターネットサービス「Tナビ」にも対応し、テレビ/Tナビの2画面表示も可能となっている。

 また、EPG機能も強化され、フルハイビジョンPEAKSプロセッサーの演算能力を活用し、最大19チャンネル/12時間分の表示が可能な「ワイドインテリジェントテレビ番組ガイド」を搭載した。従来のEPGでは3/5/6/9チャンネル分の切替が可能だったが、新たに14チャンネル、19チャンネルの表示モードを搭載。パネルの大型化/高精細化にあわせ、視認性、検索性の向上を図っている。

 HDMI入力も3系統装備。1080p入力をサポートするほか、DIGAや対応AVアンプをVIERAのリモコンから制御できるVIERA Linkに対応する。HDMI端子は2系統は背面だが、1系統は103型以外の3モデルが前面、103型では側面に装備。DIGAやレコーダなどだけでなく、今後発売されるデジタルカメラやビデオカメラなどの接続を想定しているという。

前面にHDMI入力を装備する 65型での19チャンネル表示例

 i.LINKを2系統備えるほか、前面にはSDメモリーカードスロットも装備。新たにSDHCをサポートし、4GB以上の容量を持つSDHCメモリーカードを直接読み込み可能となった。また、MPEG-2の再生にも対応し、同社の「SDR-S200」など、MPEG-2ムービーカメラで撮影した映像などが再生できる。さらに、SDカードに記録したデジカメ写真の再生にも注力し、画質モードとして「写真モード」を用意。スタンダード/ダイナミック/シネマなどに並び選択可能となっており、輝度を抑え、写真を見やすく調整したという。

SDHCカードに対応 写真モードも備えている

リモコン

 入力端子はHDMIのほか、D4×2やパソコン用のアナログRGB(D-Sub15pin)などを装備。58/50型では幅23mmの「新スリムスピーカー」と、パッシブラジエーター方式による新「スマートサウンドシステム」を採用している。サウンドモードはスタンダード/スタジアム/ミュージック/シネマ/ニュースの5モードを用意する。

 リモコンはDIGA用の操作ボタンを供えた「新らくらくリモコン」を採用。ガイドボタンを押すと、使い方を静止画と音声で表示する「ビエラ操作ガイド」も備えている。各モデルの主な仕様は以下の通り。


品番 TH-103PZ600 TH-65PZ600 TH-58PZ600 TH-50PZ600
サイズ 103V型 65V型 58V型 50V型
解像度 1,920×1,080ドット
接続端子 HDMI×3系統3端子
i.LINK×2端子
D4×2系統2端子
コンポジット×4系統4端子
S映像×3系統3端子
アナログ音声×6系統
モニター出力×1系統1端子
(S映像×1系統1端子)
アナログ音声出力×1
光デジタル音声出力×1
アナログRGB×1系統
(ミニD-Sub 15ピン)
PC用ステレオミニ音声×1
へッドフォン×1
ファミリーイヤフォン×1
モジュラー/Etehrnet
HDMI×3系統3端子
i.LINK×2端子
D4×2系統2端子
コンポジット×4系統4端子
S映像×2系統2端子
アナログ音声×6系統
モニター出力×1系統1端子
(S映像×1系統1端子)
アナログ音声出力×1
光デジタル音声出力×1
アナログRGB×1系統
(ミニD-Sub 15ピン)
PC用ステレオミニ音声×1
へッドフォン×1
ファミリーイヤフォン×1
モジュラー/Etehrnet
スピーカー 別売
(SC-HT6500推奨)
5cm×2
(ツィータ)
13×7cm×4
(ウーファ)
2.3×10cm×2
(ツィータ)
8cm×2
(ウーファ)
音声出力 総合30W(8Ω) 総合30W 総合31W
消費電力 1,450W 728W 638W 598W
年間消費電力量 1,198kWh/年 588kWh/年 558kWh/年 509kWh/年
外形寸法
(幅×奥行き×高さ)
2,414×871
×1,748mm
1,754×99~
145×985mm
1,454×99
×918mm
1,266×95
×802mm
重量 322kg
(スタンド含む)
85kg 64kg 48kg

□松下電器のホームページ
http://panasonic.co.jp/
□ニュースリリース
http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn060719-1/jn060719-1.html
□製品情報
http://panasonic.jp/viera/products/pz600/
□VIERAホームページ
http://viera.jp/index.html
□関連記事
【3月8日】松下、薄型TV VIERA/レコーダDIGA計11機種を同時発表
-「VIERA Linkで見るTVから使うTVへ」
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20060308/pana1.htm
【4月19日】パイオニア、50型フルHDプラズマモニターを6月に発売
-105万円。1080p対応で“世界最高画質”を目指す
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20060419/pioneer1.htm
【6月1日】【最前線】松下が50型以下にフルHDは不要と断言する理由
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20060601/ce08.htm

( 2006年7月19日 )

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]


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