|
松下電器産業株式会社は、フルHD解像度のプラズマテレビ「VIERA PZ600シリーズ」を9月1日より発売する。価格はすべてオープンプライス。最上位モデルでプラズマテレビとして世界最大となる103型モデルのみ受注生産。9月1日より受注開始し、順次出荷するが、同社では「下見実施の上、場合によって注文を受けられない場合がある」としている。
いずれもフルHD/1,920×1,080ドットのプラズマパネルを採用。新開発の「フルハイビジョンPEAKSパネル」を搭載し、駆動方式やフィルタの改善により暗所コントラストは業界最高という約4,000:1を実現する。また、映像エンジンも16bit演算を行なう「フルハイビジョンPEAKSドライバー」を搭載するなどで、画質の向上を図っている。 チューナは、地上/BS/110度CSデジタルがダブルチューナ構成となっているほか、アナログチューナも内蔵。1080p入力に対応するHDMI端子も3系統装備。VIERA Linkにも対応する。 チューナや入力端子などの基本仕様はほぼ共通だが、103型のみスピーカーが別売となる。
■ “フルハイビジョン”を機会に画質向上。「奥行き感」から「空気感」へ
103/65/58/50型のいずれも新開発の「フルハイビジョンPEAKSパネル」を搭載するほか、16bit処理により階調表現力を向上させた「フルハイビジョンPEAKSドライバー」、ノイズリダクションを強化した「フルハイビジョンPEAKSプロセッサー」により、フルHDパネルにあわせた高画質表現を可能とした。 フルハイビジョンPEAKSパネルは、フルHD解像度を実現したほか、予備放電の発光を抑えた新「リアルブラック駆動方式」の採用で、黒の表現力を向上。さらに、前面保護ガラスに光透過率を抑えた新「ディープブラックフィルター」を搭載。暗所コントラスト4.000:1を実現した。写り込みを抑える新「ARコート」も利用している。 また、NTSC規格ではなく、HDTV規格(ITU-R.BT709)を基準に色再現性を改善。パネル蛍光体特性をHDTV規格の色域に近づけ、色域カバー率はHDTV規格比100%を実現した。
パネルドライバの「フルハイビジョンPEAKSドライバー」では、最大16bit映像処理により、フルHDプラズマの従来モデル「TH-65PX500」比で約2倍の階調表現力を実現。黒再現や、精細な映像表現に加え、フルHDプラズマならではの奥行き表現を可能とし、「奥行き感を超え、空気感を表現する」という。 また、階調表現の向上などにより、きめ細かな色合いや光の暖かみの表現力を高め、「スタジオモニターの迫る描写を実現した」(松下電器産業 PDPテレビビジネスユニット 藤田 正明 ビジネスユニット長)と、その表現力をアピールした。 「フルハイビジョンPEAKSプロセッサー」は、同社のLSIプラットフォーム「UniPhierアーキテクチャ」を基に、フルHD表示をターゲットに新開発。演算性能を向上し、様々な高画質化機能を内蔵するほか、19チャンネル分の番組表を一覧する「ワイドインテリジェントテレビ番組ガイド」を実現するなど、機能向上にも同プロセッサの演算性能を活用している。 画質面では新開発の「HDオプティマイザー」をプロセッサに内蔵し、シーンに適応したノイズ検出/低減処理を実現。外部入力系にも新開発のノイズリダクション回路を備え、すべての入力系統でクリアな映像再生を可能とした。また、新開発の「コントラストマネジメント」では、1フィールドごとの制御に加え、前後の映像との整合を図りながら、絵柄にあわせた制御を行ないコントラストを調整、奥行き表現を改善している。
■ デジタルWチューナ/HDMI3系統を装備。EPG表示も強化
また、EPG機能も強化され、フルハイビジョンPEAKSプロセッサーの演算能力を活用し、最大19チャンネル/12時間分の表示が可能な「ワイドインテリジェントテレビ番組ガイド」を搭載した。従来のEPGでは3/5/6/9チャンネル分の切替が可能だったが、新たに14チャンネル、19チャンネルの表示モードを搭載。パネルの大型化/高精細化にあわせ、視認性、検索性の向上を図っている。 HDMI入力も3系統装備。1080p入力をサポートするほか、DIGAや対応AVアンプをVIERAのリモコンから制御できるVIERA Linkに対応する。HDMI端子は2系統は背面だが、1系統は103型以外の3モデルが前面、103型では側面に装備。DIGAやレコーダなどだけでなく、今後発売されるデジタルカメラやビデオカメラなどの接続を想定しているという。
i.LINKを2系統備えるほか、前面にはSDメモリーカードスロットも装備。新たにSDHCをサポートし、4GB以上の容量を持つSDHCメモリーカードを直接読み込み可能となった。また、MPEG-2の再生にも対応し、同社の「SDR-S200」など、MPEG-2ムービーカメラで撮影した映像などが再生できる。さらに、SDカードに記録したデジカメ写真の再生にも注力し、画質モードとして「写真モード」を用意。スタンダード/ダイナミック/シネマなどに並び選択可能となっており、輝度を抑え、写真を見やすく調整したという。
入力端子はHDMIのほか、D4×2やパソコン用のアナログRGB(D-Sub15pin)などを装備。58/50型では幅23mmの「新スリムスピーカー」と、パッシブラジエーター方式による新「スマートサウンドシステム」を採用している。サウンドモードはスタンダード/スタジアム/ミュージック/シネマ/ニュースの5モードを用意する。 リモコンはDIGA用の操作ボタンを供えた「新らくらくリモコン」を採用。ガイドボタンを押すと、使い方を静止画と音声で表示する「ビエラ操作ガイド」も備えている。各モデルの主な仕様は以下の通り。
□松下電器のホームページ ( 2006年7月19日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
Copyright (c)2006 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|