ワンセグ携帯普及は2010年に約27%まで伸長 －矢野経済研究所予測。HDDレコーダを補完

　株式会社矢野経済研究所は3日、ワンセグ対応携帯端末のユーザー特性や、普及予測などをまとめた「2006視聴スタイル動向調査」の結果を発表した。ワンセグ携帯は「HDDレコーダを補完する形」になっていると分析したほか、2010年には対応端末の普及台数が3,480万台に達すると予測した。

　調査対象は同社の登録モニターのうち、東京都・千葉県・埼玉県・神奈川県に在住する16歳以上の男女。Webアンケート調査により、事前調査された29,645人の中から、所有者・購入意向者・非購入意向者の各300サンプルが無作為に抽出され、本調査が行なわれている。調査期間は6月6日～20日。なお、ワンセグ携帯の所有率や視聴時間などの調査も同時に行なわれており、結果は既報の通り。

　ワンセグで視聴する番組に関する問いでは、「ニュース・ニュースショー・天気予報」が52.3%で最も多く、続いて「バラエティ番組」(35.3%)、野球中継(31.0%)の順となっている。固定テレビと比較すると「ニュース・ニュースショー・天気予報」、「サッカー中継」、「野球中継」、「競馬・競艇・競輪などの中継」においてワンセグとの差が少なく、ワンセグ携帯で視聴される番組はリアルタイム性を要求されるものが中心という結果になった。

　2005年に同社が行なったテレビ視聴に関する調査では、映画やドラマが録画されやすく、スポーツやニュースがリアルタイムで視聴されやすいという結果が出たことから、録画されにくいとされるニュースやスポーツなどのジャンルを中心に視聴されるワンセグは、「HDDレコーダを補完するメディアになるものと考えられる」としている。

　所有者(全体の1.5%)と購入意向者(年内に購入意向がある/13.9%)、非購入意向者(20.1％)に分けて見ると、所有者と購入意向者は似た性格で、非購入意向者に比べテレビを好む傾向にあったという。

　しかし、購入意向者の方がデザインやブランド、流行に敏感で、幅広い番組ジャンルを楽しむ「社交的なユーザー」であると分析。「購入意向者の口コミなどはワンセグ携帯の普及に重要な影響を及ぼし、その期待に応える機種がどの程度登場するかが普及ペースを決定する鍵になる」としている。

　一方、非所有者は流行を重視せず、テレビに関する関心も低いほか、出費についても堅実な傾向がでており、購買が進む可能性は低いと見ている。

　職業別では所有者・購入意向者には会社員が多く、非購入意向者には主婦が多い。「ワンセグ携帯は仕事などの影響でテレビを見る時間に制約を受けやすい立場にあり、かつテレビを好むユーザーが購入する傾向にあるといえるだろう」とまとめている。

■ 2010年のワンセグ携帯普及台数は3,480万台

　ワンセグ携帯の普及率や購入意向に加え、携帯電話市場の状況を考慮に加えた普及予測も発表。2005年は台数が6万4,000台だったが、2006年には294万台となり、2007年には787万台に上ると予測している。また、北京オリンピックが行なわれる2008年には、ワンセグ独自放送開始への期待も含め、1,835万台までの伸びを見込んでいる。

　さらに、2010年には3,480万台に達すると予測。日本の人口が、現在の1億2,768万7,000人(2004年10月1日の総務省発表より)とほぼ変わりないものとすると、約27%がワンセグ携帯を所有する計算となる。

□矢野経済研究所のホームページ
http://www.yano.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.yano.co.jp/press/2006/060803.html
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【5月24日】ワンセグ対応端末、46％が買い替え意向 (ケータイ)
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( 2006年8月7日 )

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