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NTTドコモは12日、FOMA 903iシリーズの14機種を発表した。発売は10月後半より順次行なわれるが、高速通信のHSDPA対応機種「iX」シリーズや、ワンセグ対応の「iTV」シリーズは2007年以降の発売となる。価格はオープンプライス。
発表会では同社執行役員の夏野剛氏が新機種を手にとりながら903iシリーズの機能やサービスなどを紹介した。
同社の近況としては、「“昔は苦労していた”FOMAが、2004年以降に伸びて9月末現在で2,909万契約となり、ドコモ契約者の半分以上をFOMAが占めるようになった」という。 また、高速通信方式のHSDPA対応端末で夜間に最大25MBの音声コンテンツをダウンロードできる有料サービス「ミュージックチャネル」の契約者数は13,400人で、対応端末のN902iXユーザーのうち3割以上が契約。着うたフルも利用率が36.3%、平均ダウンロード数4.4曲となっている。なお、903iシリーズは11機種が着うたフルに対応。 また、「FOMAの利用エリアは、2006年3月現在で基地局を屋外で24,000、屋内で6,400設置されているが、2007年3月には屋外で34,800、屋内で9,400を設置する」大幅な拡大を計画している。
新製品の目玉として、定額制音楽配信のナップスターに対応した5モデルや、ワンセグチューナ搭載の3モデルを紹介。ナップスターについては、現在フリートライアル中だが、タワーレコードジャパンの非常勤無給取締役も務めているという夏野氏によると、3日から9日までの1週間で、既に200万のダウンロードが行なわれたという。
「携帯電話への音楽配信には、いろんなサービスがあるが、未だに携帯がiPodなどを凌ぐ結果になっていない理由の1つは、“1曲いくら”のダウンロードサービスでは、ユーザーが高く感じていたからかもしれない。こういうサービスが出ると、携帯で音楽を聴く環境が一気に広がるだろう」とし、今後も対応端末を拡大する方針であることを示した。 また、SoftBankの孫正義氏が9月の新製品発表の際、音楽機能の内蔵に消極的な意見を述べたことについて質問が出ると、「調査によると、音楽ケータイ持っている人皆さんが音楽を聞くわけではなく、ヘッドフォンをケータイにつなぐ人もそう多くはない。ナップスターに関しては、こういう風にすれば音楽を聴きやすくなるだろうという提案のひとつ」とした。
そのほか、新モデルでは、大容量iアプリ「メガiアプリ」対応の「メガゲーム」や、3Mまでの写真も送信できるというメールの大容量化などの新機能に加え、他社から遅れを取っていたGPS機能なども搭載。夏野氏は「ベース機能として豊富に盛り込んでいるので、買っても一番損はない。スペック、サービスを見てもドコモが一番攻めている」と述べた。 また、最後に、今年度中発表予定の703iシリーズについても「先出し」として一部を手に取って紹介。薄さが特徴で、国内での折り畳みでは最薄とする12mm以下を実現したという。
(2006年10月12日) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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