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Xbox 360の1080p対応アップデータを検証する
-フルHD WMVも再生可能。MCEが無くてもPCと動画連携


10月31日公開


 マイクロソフト株式会社は31日、Xbox 360のシステムアップデータを公開した。ゲーム画面の1080p出力が可能になるほか、11月22日発売の「Xbox 360 HD DVDプレーヤー」への対応や、WMVファイルの再生が可能になるなど、全85カ所に渡る、大規模なアップデートとなっている。

 Xbox 360のアップデートは、Xbox 360のメニューから「Xbox Live」にアクセスすることで自動的に認識され、アップデートを促すメッセージが表示される。アップデータの適用後は自動的に再起動が行なわれる。

 最大の変更点は、ゲーム画面の1080p出力に対応したこと。コンポーネント/D端子/アナログRGBの出力ケーブルを接続すると、「ハイビジョン(HDTV)設定」の中に「D5(1125p/1080p)」という項目が追加され、1080p出力ができるようになる。

 既報の通り、720p用に製作された従来のゲームも1080pにアップスケーリングして表示される。後日発売されるHD DVDプレーヤーを使用した際も1080pで映像出力が可能だが、この場合はアナログRGB出力に限定され、コンポーネント/D端子では1080iとなる。

Xbox Liveにアクセスするとアップデータを認識。更新が行なわれる

アップデート適用前の画面。D端子ケーブルを接続した場合、D4(720p)までの出力しか選択できなかった アップデート後の画面。D5(1080p)まで選択できるようになっている


■ Windows Media ConnectからのWMV再生に対応

 従来のXbox 360では、Windows XP Media Center Edition(MCE)、もしくはWindows Media ConnectをインストールしたPCをサーバ、Xbox 360をクライアントとしてネットワーク連携が可能だった。この場合、静止画や音楽の配信はどちらのPCからも行なえたが、WMVやMPEG-1/2の動画ファイルはMCEのみしか配信できなかった。

 今回のアップデートにより、Windows Media ConnectをインストールしたPCから動画ファイルをストリーム再生できるようになった。MCEを搭載したPCが日本市場ではまだ多くないため、無料でダウンロードできるWindows Media Connectとの連携強化は嬉しい。だが、フォーマットはWMVに限定されている。MPEG-2には対応してほしかったところだ。

Windows Media Connectの設定画面。Xbox 360を認識すると、このクライアントからのアクセスを許可するかどうかの設定が行なえる Xbox 360側の設定画面。接続可能なPCが複数台ある場合は、接続したいものを選択する アップデート前のメディアファイル再生画面

 従来バージョンでは、メディアファイル再生画面において「音楽」、「画像」、「ビデオ」の項目が用意され、いずれかを選択。選択した種類のファイルが保存されているデバイスを選択するという流れだった。この時、ビデオの項目だけは、選択してもデバイス選択画面に移らず、ダイレクトにXbox 360内蔵HDDの動画コンテンツが一覧表示されていた。

 しかし、アップデート後はビデオ項目でも、音楽や画像と同じように、デバイス選択画面が登場。USBストレージ、もしくはCD-R/DVD-R、ネットワーク接続したPC内のコンテンツが検索できるようになった。

静止画の再生画面 音楽ファイルの再生画面 メディアメニューからビデオを選ぶと、内蔵HDDのコンテンツ一覧にジャンプしていた

アップデート後はビデオを選択しても、デバイスを選択できるようになった。CD-R/DVD-R、USBメモリ、ネットワーク経由でWMV再生が可能 WMVファイルの選択画面。拡張子がWMV以外のファイルは認識されない WMVファイルや静止画を収録したCD-R/DVD-Rメディアは「複合メディアディスク」と認識される

WMV以外のファイルは再生できない

 前述の通り、動画ファイルで対応するのはWMVファイルで、そのほかの拡張子のファイルは認識されない。試しにWMVファイルの拡張子をmpegに変更したところ認識はされたが、再生と同時にエラーが表示されてしまった。

 解像度の上限として1,920×1,080ドットのフルHD動画を用意したところ、スムーズに再生が可能。20Mbps程度のビットレートでも問題なく再生できた。ほかにもHDVカムで撮影した動画をWMVで再エンコードした1,440×1,080ドットの動画や、1,280×720ドットの720p動画も再生可能だった。

 USBメモリ、DVD-R、LAN経由でテストしたが、いずれもストレスなく再生が可能。バッファリングで待たされるようなこともない。WMVのみという縛りはあるものの、HDVで撮影した動画をPCでWMV化し、ディスク/ネットワーク経由でリビングのXbox 360で再生。D5/コンポーネント端子付きテレビで観賞するという環境が実現できる。

HDVで撮影したHDコンテンツをWMVに変換し、再生中。コントロールバー以外に、再生経過/残り時間の表示も可能だ

 再生機能的には、一時停止や早送り/巻戻し、スキップなどのトリックプレイと、画面のズーム表示、再生時間/経過時間の表示が可能。コントロールバーが画面に表示され、直感的に操作できるだろう。早送りと巻き戻しはどちらも8倍速まで行なえるようだ。

 なお、DRMに関しては、PCに保存されているDRM 10対応コンテンツはXbox 360でストリーム再生できるという。ただし、PCからコピーした同コンテンツを再生することはできない。

 ほかにも細かい変更点としして、DVDやHD DVDなどの映画再生中に各種「お知らせ」の画面を表示しないようにする設定を追加。ビデオの一時停止中にスクリーンセーバーを有効にできるようになるなどの変更がある。

 こうしたAV関連のアップデートに加え、Xbox Liveマーケットプレースの機能拡張や、Xbox Liveのアカウント作成/管理機能にもアップデートが加えられている

映画再生中にお知らせ画面を表示させないなど、細かな設定もブラッシュアップされている メモリ管理機能では、内蔵HDDに保存しているゲームや動画コンテンツの占有容量が一覧表示されるようになり、空き容量の確保などがしやすくなった。左が従来の画面、右がバージョンアップ後

□マイクロソフトのホームページ
http://www.microsoft.co.jp/
□Xboxのホームページ
http://www.xbox.com/ja-JP/
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(2006年10月31日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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