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株式会社BCNは6日、家電量販店22社2,266店舗(2006年10月末時点)のPOSデータを集計した「BCN ランキング」を元に、薄型テレビやDVDレコーダなどの2006年年末商戦の市場分析を発表した。 ■ 薄型テレビは10月に最低の伸び率。PDP苦戦
薄型テレビは、同社が9月に発表した年末商戦予測において台数で前年同月比130%、金額で同125%としていたが、10月に前年同月比103%となり、2006年で最低の伸び率を記録。液晶テレビは105.4%で、PDPは98.1%と初の前年割れとなった。
金額ベースでは、液晶が11月に前年同月比131.2%と2006年の平均的伸び率まで反発。また、40型以上の構成比が11月単月で初めて2割を超えた。上位の売れ筋製品は10~11月で価格が平均7~10%減となったが、ワンランク大きいサイズの製品が売れ筋に上がってきたため、全体では価格低下に歯止めがかかったと見ている。 PDPも台数ベースでは11月に同145.7%となったが、金額では同107.6%に留まっている。32~50型未満では、6月から半年で約25%の値崩れが起きたほか、50型以上でも11月には液晶に30%のシェアを占められた。こうした背景から同社は「PDPの成長神話は転機を迎えた」と分析している。
11月の液晶テレビ売れ筋ベスト10では、32~37型の1~4位がシャープのAQUOSで、「LC-32GH1」、「LC-32BD1」、「LC-37GX1W」、「LC-37BD1W」。5位は松下のVIERA「TH-32LX60」。40~50型未満では1位がソニーBRAVIA「KDL-40V2500」。2~4位がシャープで「LC-46GX1W」、「LC-46GX2W」、「LC-42GX1W」。5位はソニー「KDL-40S2500」。 50型以上の液晶/PDP売れ筋ベスト10では、1位が松下「TH-50PZ600」で台数シェア21.6%。2位も松下で「TH-50PX600」(台数シェア17.0%)、3位はシャープ「LC-52GX1W」(同15.0%)、4位もシャープで「LC-52GX2W」(同14.7%)、5位はパイオニアのPURE vision「PDP-507HX」(同8.9%)となった。 11月のメーカー別台数シェアは、液晶でシャープが59.1%、ソニーが16.3%、松下が12.3%、東芝が4.4%、ビクターが3.2%。PDPでは松下が74.2%、日立が20.6%、パイオニアが5.1%、ビクターとソニーが各0.1%。
■ レコーダはやや回復。USBワンセグチューナが急伸
DVDレコーダにおいては、台数ベースで上半期の落ち込みからやや回復したとしており、金額ベースでは前年並みに回復した結果となった。地デジ対応/非対応モデルの割合では、11月に台数ベースで対応モデルが58.8%に、金額では78.1%となった。 メーカー別の台数シェアは、2005年第4四半期は、1位がソニー(21.3%)、2位が松下(19.5%)、3位東芝(18.0%)、4位シャープ(13.1%)となっていたが、2006年11月は1位が松下(29.1%)で、続いてシャープ(26.7%)、ソニー(15.0%)、東芝(6.7%)の順となった。BCNでは「テレビとの連系機能が牽引した」と分析している。 地上デジタル対応レコーダの台数では、2005年第4四半期の1位が松下(25.8%)、2位日立(25.6%)、3位シャープ(21.0%)だったが、11月は1位松下(38.5%)、2位シャープ(33.0%)、3位ソニー(10.5%)となっている。
次世代DVDレコーダがDVDレコーダに占める割合は、11月の金額構成比で5%、台数で1.1%。11月のBlu-ray/HD DVDレコーダ売れ筋ベスト5は、1位が松下「DMR-BW200」、2位がソニー「BDZ-V9」と松下「DMR-BR100」、4位が東芝「RD-A1」、5位がソニー「BDZ-V7」。 そのほかの製品として、パソコン向けのUSBワンセグチューナが急伸し、台数では11月の伸び率が194.9%となった。11月のテレビチューナ全体のうち、USBワンセグチューナが64.2%で最も多く、続いてアナログチューナ対応キャプチャ(26.5%)、アナログチューナ(7.2%)、アナログチューナ対応コンバータ(2.0%)の順となっている。
(2006年12月6日) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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