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株式会社マランツ コンシューマー エレクトロニクスは、プリメインアンプの高級モデル「PM-13S1」と2chのSACDプレーヤー「SA-13S1」を3月より発売する。価格はともに262,500円。 13シリーズは、11と15の中間に位置するモデル。いずれも、既存モデルからのコンセプト継承に加え、上位モデルの開発時に設計されたパーツや、開発ノウハウなども投入されている。 ■ 「PM-13S1」 内部設計は、ミドルレンジモデル「PM-15S1」のコンセプトを継承しながら、フラッグシップモデル「PM-11S1」や、同社リファレンスモデル「SC-7S2/MA-9S2」の高音質パーツやノウハウを導入したプリメインアンプ。 定格出力は、90W×2ch(8Ω時)、140W×2ch(4Ω時)。増幅回路には、11S1/15S1と同じ「HDAM SA2」を搭載。信号ループの最短化、外来ノイズの低減などの利点があるという。ラインバッファやプリバッファ、パワーアンプ、プリアンプなどの各部に設置している。 パワーアンプ部は、PM-11S1と同様にボルテージアンプ(電圧増幅回路)と、パワーバッファアンプ(電力増幅回路)の2アンプ構成。 ドライブ力を必要とするスピーカーの駆動のために「瞬時電源供給能力」を強化。電源トランスは約500VAクラスに大容量化し、新開発のブロックコンデンサは電極箔からのタブリードをMA-92S採用品より約25%ワイド化。さらに、電源/パワーブロックの低インピーダンス化、極太OFC配線材の採用、内部レイアウトの見直しなどにより、瞬時電源供給能力をPM-15S1から約20%向上させた。 プリ部は電流帰還型の高速プリアンプ回路で、ボリュームは0.5dB刻みで制御可能なリニアコントロールボリュームを採用する。ライン入力端子に専用のHDAM SA2を使ったディスクリート構成のラインバッファを搭載。これらの組み合わせにより、信号ラインの低インピーダンス化を実現している。 5mm厚のアルミ製トップパネルを採用し、フロント/サイドパネルもアルミ素材。非磁性体のため、オーディオ回路への悪影響が少なく、音質向上の一端を担うという。そのほか、シャーシ、背面パネルなどには、銅メッキ鋼板を採用する。 電源部には、アルミケースでシールドした新開発のトロイダルトランスを採用。ケイ素鋼板コアリングとの二重のシールドにより、磁束漏れを防ぐほか、コア部を遮音プレートで覆い、高比重充填剤で封入することで、唸り音の発生を抑える。シャーシへの固定はアルミプレートを介することにより、微振動と磁性体の影響を低減する。 入力端子はアナログ音声×3と、PHONO入力。テープ入出力も備えている。プリアウトを備え、外部のパワーアンプも接続できる。 最大4台(8ch)のPM-13S1、もしくはPM-11S1/15S1を接続可能な「F.C.B.S.(フローティングコントロールバスシステム)」を搭載し、双方向通信により各機のシンクロコントロールが可能。バイアンプやマルチチャンネルにも対応が可能。 スピーカーターミナルは、WBT製で、バナナプラグ/Yラグの両対応。情報表示用には、蛍光表示管と比べてノイズの少ない液晶ディスプレイを採用する。 外形寸法は440×444×127mm(幅×奥行き×高さ)、重量は20kg。電源ケーブルには、2スケアOFC線を採用する金メッキ端子採用の極太ケーブルが付属。専用リモコンなども付属する。
□製品情報 ■ 「SA-13S1」
ステレオ再生専用のSACD/CDプレーヤー。「SA-15S1」をベースに、同社のリファレンスモデル「SA-7S1」開発時のパーツなどを投入した。 SA-7S1で採用した同社特注のカスタム電解コンデンサや、SC-7S2/MA-9S2設計時に開発された、フィルムコンデンサ「スターキャップ」などの高品位オーディオ部品を採用。電解コンデンサやミュートリレー、電源回路のショットキーバリアダイオードなども高品質なものを採用したという。 DACには、Cirrus Logic製「CS4397」を採用。システムクロックもDACの直近に配置し、ジッタや歪みを抑える。 出力回路は、オールディスクリート構成とし、ヘッドフォン出力部とアナログ出力部との間にバッファアンプを搭載し、相互干渉を排除。ヘッドフォン出力もオーディオ出力回路と同グレードのコンデンサの使用などで音質向上を図っている。 電源部には新開発の大型トロイダルトランスを採用。ケイ素鋼板と銅メッキで二重にシールドした大型ケースに高比重剤で封入することで、振動を抑えている。また、電源レギュレータには、銅メッキシールド板を装着し、制振とシールド対策を行なっている。 ドライブ部には、フラッグシップモデル「SA-11S1」と同じスタビライザーを採用するほか、取付部の厚みを2倍にして、高剛性化。ドライブ部は、トータル4.2mm厚のダブルレイヤードシャーシとアルミダイキャスト製のインシュレータで支えることで、信号の読取精度を高めているという。 5mm厚のアルミ製トップパネルを採用。シャーシなどは銅メッキ鋼板製で、情報表示には、ノイズが発生しにくい液晶ディスプレイを採用する。 ダイナミックレンジはSACD再生時で111dB、CD再生時は100dB以上。周波数特性はSACD時で、2Hz~50kHz(-03dB)、CD時は2Hz~20kHz。 出力端子は、アナログ音声がアンバランス1系統。デジタル音声は同軸デジタルと光デジタルを各1系統。アンバランスは真鍮削り出しのピンジャックを採用し、デジタル出力端子は、銅ケースでシールドし、ノイズ流出を防ぐ。なお、SACD再生時はアナログ音声のみ出力となる。 外形寸法は440×419×127mm(幅×奥行き×高さ)、重量は14.8kg。
□製品情報 http://www.marantz.jp/ce/news/press/2007/20070125-sa13s1.html □マランツのホームページ ( 2007年1月26日 ) [AV Watch編集部/ike@impress.co.jp]
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