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松下、“ヒューマンビエラ”でテレビ需要「第5の波」へ
-SDムービー連携などファミリー向けを意識


VIERAシリーズのラインナップ

4月10日発表


 松下電器産業株式会社は、プラズマテレビ「VIERA PZ700シリーズ」などの発表会を開催。新製品の披露や戦略説明を行なった。また、ゲストとして広告キャラクターを務める小雪さんが登場した。


【4月10日発表の新製品】
PZ700シリーズ
型番
(スピーカー/カラー)
サイズ解像度発売日実売価格
TH-50PZ700SK
(サイドスピーカー/ブラック)
50型1,920×1,080ドット4月27日55万円前後
TH-50PZ700
(アンダースピーカー/シルバー)
53万円前後
TH-42PZ700SK
(サイドスピーカー/ブラック)
42型43万円前後
TH-42PZ700
(アンダースピーカー/シルバー)
41万円前後
PX70シリーズ
型番サイズ解像度発売日実売価格
TH-50PX70
(アンダースピーカー/シルバー)
50型1,366×768ドット4月20日40万円前後
TH-42PX70
(アンダースピーカー/シルバー)
42型1,024×768ドット30万円前後
TH-42PX70SK
(サイドスピーカー/ブラック)
4月27日32万円前後
TH-37PX70
(アンダースピーカー/シルバー)
37型1,024×720ドット4月20日25万円前後
TH-37PX70SK
(サイドスピーカー/ブラック)
4月27日27万円前後
TH-37PX70S
(サイドスピーカー/シルバー)
4月20日27万円前後

3.1chスピーカー内蔵AVラック
型番 対応サイズ 発売日 実売価格
SC-HTR300 37~50型 4月27日 10万円前後
SC-HTR200 32~42型 9万円前後



■ 「使うテレビ」で需要に第5の波を

牛丸俊三副社長

 代表取締役副社長の牛丸俊三氏は冒頭、2006年4月~2007年2月の国内出荷伸び率(JEITA調べ。台数ベース)のデータを紹介。また、大型化については「(米国や中国だけでなく)日本と同様に住宅事情に恵まれていない欧州でも大型化は進んでいる。しかし、2006年末から42/50型の伸び率も上がり、今まで言っていた『リビングの薄型テレビは42型がスタンダードとなる』がまさしく現実になる」と述べた。

 さらに、海外製パネルが強い液晶に比べ、PDPはモジュール/セット共に国内メーカーの出荷が4割以上を占めるという統計から「プラズマは日本の代表産業。日本発のPDPで市場拡大に貢献し、発展の一翼を担いたい」と意欲を見せた。

液晶とPDPの出荷伸び率 国内の大型化は「遅れている」と指摘 液晶とPDPのセット/モジュール出荷数

 新製品のコンセプトについては、「テレビメーカーとしての夢」を2つ挙げ、「『壁掛けテレビ』は薄型化により実現した。もう一つの夢である『もう一度、テレビで家族をリ・ユニオンさせたい』についても新しいVIERAがかなえる」として、新しいVIERAで提案する「使うテレビ」を紹介。

 新モデルでは、従来のVIERA Linkや、デジカメ静止画の表示機能に加え、新たにハイビジョンSDカメラで撮影した映像を、SDスロットに入れることですぐ再生できる連携機能を搭載。こうした外部機器との連携を「ビエラにリンク」として展開する。

 牛丸氏は「DVDレコーダやデジタルカメラなどの普及は進んだが、それぞれをテレビにつなげることはまだまだ」と指摘。連携機能を実現した背景として「これまでHDMIやAVCHD、Blu-rayなど新しい技術をいち早くとり入れ、規格策定にも取り組んだ。薄型テレビはもちろんビデオやシアター製品、SDカード、HDMIケーブルなど全て取り揃えているのはパナソニックだけ」とした。

 こういった連携機能を軸とした「使うテレビ」により「AV機器だけでなく家族もつなげる」とし、テレビの需要において白黒テレビ、カラーテレビ、大画面テレビ、薄型/デジタルテレビに続く「第5の波が生まれる」と述べた。

「使うテレビの幕開け」を宣言、テレビ需要における第5の波の創出を図る



■ 使いやすさ、見やすさ、環境に配慮した「ヒューマンビエラ」

「ヒューマンビエラ」がコンセプト

 牛丸氏は、団塊世代の大量定年退職による消費行動の変化にも言及。「本質を知る世代が消費をリードする」と述べ、調査で団塊世代の関心が高いとされた「健康」や「環境」も重視したという。前述のリンク機能による「使いやすさ」と合わせた3本柱で「ヒューマンビエラ」が新モデルのコンセプトであるとした。

 「ヒューマンビエラ」の第2、第3のポイントについては、PDPテレビビジネスユニット長の藤田正明氏が説明。「テレビの見やすさ」については、微細セル技術で開口率を上げたことにより全画素で均一かつ安定した発光を実現したことなどを挙げた。


PDPテレビビジネスユニット長の藤田正明氏

 また、同社や日立、パイオニアが出資する研究開発機関の次世代PDP開発センター(ADPC)による「動画解像度測定システム」を採用。4本線パターンの評価画像をスクロールさせ、追随撮影する方法で動画解像度を数値化しており、客観性のあるデータを得られるという。

 この測定方法で同社の液晶テレビ「32LX50」と比べると、人が歩く速度に相当する時間(5秒)でPZ700シリーズでは900本以上、PX70シリーズで720本以上の動画解像度になったことに対し、液晶の32LX50では約300本と半数以下になっており、動画再生での優位性をアピールした。


動画解像度の測定方法 同社液晶テレビとの比較

 第3ポイントの「環境」については、旧モデルでは70g含有していた鉛の0g化を実現。「PDPの鉛については欧州のRoHS指令でも適用外とされているが、無鉛化によりグローバルで年間約280トンの鉛を削減する」と試算している。

 さらに、竹繊維を振動板に使用した「バンブーコーンスピーカー」についても触れ、「生育に数十年必要とする針葉樹から作られる紙製コーンに比べ、1年で生育する竹では安定した生産が可能。地球に優しい高音質スピーカー」とした。

 今後の量産体制については、2,800億円投資する尼崎の第5工場は11月に着工し、フル稼働時には42型換算で月産196万台体制が目標。今後もすべて国内で生産する方針を示した。

鉛フリーを実現 バンブーコーンで環境配慮もアピール 月産196万台を目指す


小雪さんは純白のドレスで登場

 宣伝戦略については、「ヒューマンビエラ」と「ビエラにリンク」の2つのコンセプトを軸に展開。初の試みとして、製品だけでなくリンク機能も合わせて訴求するCMを行なう。

 連携機能を生かした他の製品とのセット販売などについて牛丸氏は「PCのようにバンドル販売するということはないが、せっかくリンク機能が付いたので、認知されるような宣伝を行ない、使い勝手の良さを知ってもらいたい」としており、「LUMIXでは先月も国内市場でシェア20%、DVDレコーダでも35%でトップ。今後は同時に買われることも増えるのでは」とした。

 発表会では、従来に引き続き広告キャラクターに起用された小雪さんが登場。新製品のCMについては「今回は使いやすさをシンプルに伝えています。今回の衣装もたぶん一番シンプル」と感想を語った。また、「見やすさ、使いやすさ、環境への配慮と三拍子そろっていて素晴らしい」とコメントした。

 また、小雪さんの登場シーンを撮影したSDムービーを、その場でVIERAに映し出すというデモを見て「こんなに間単に操作できるなら、私も活用したい」と高い関心を寄せていた。

「見る人と環境を意識したVIERAを体感してほしい」とコメント SDムービーで撮った映像がすぐVIERAで再生されたのを見て驚いていた


□松下電器のホームページ
http://panasonic.co.jp/
□VIERAホームページ
http://viera.jp/index.html
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( 2007年4月10日 )

[AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]


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