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東京・秋葉原の「秋葉原UDX 3Dシアター」で23日、HD DVDビデオソフト視聴イベント「HD DVDフェスティバル」が開催された。株式会社角川グループパブリッシングの雑誌「DVDでーた」主催のイベントで、応募者の中から抽選で100名が招待された。
イベントでは、6月26日にバンダイ・ビジュアルが日米同時発売するHD DVD「FREEDOM」第1巻の全編を上映。また、FREEDOM監督の森田修平氏と、武井潤プロデューサーによるトークショーが行なわれた。 上映会では、東芝のHD DVDプレーヤー「HD-XF2」をフルHDプロジェクタに接続し、3Dシアターのスクリーンに投射。FREEDOMのフルHD画質の魅力をアピールした。また、森田監督と武井プロデューサーは、制作時の苦労やHD DVDで搭載した新機能の特徴を説明した。 フルHDの映像を体験した森田監督は、「制作しているわれわれも、普段これだけの環境で見ることはまずない。凄い」とコメント。FREEDOMについては、「大友(克洋)さんが作っていると思われているかもしれませんが(笑)。キャラクターなどの設定は大友さんで、そのキャラクターや世界観をベースにして作っています」と切り出し、その見所をアピールした。
FREEDOMは3DGGを全面的に導入した作品だが、森田監督は「作りたいのは“アニメーション”。いままで見慣れている“日本のアニメーション”にこだわった。3DCGはあくまでツール」という。「一部では“作画”の部分もある。例えば、例えばレースの観客などはCGだと大変なので、絵を描いています」と語る。 3DCGの特徴として、「比較的少人数で制作できる」という。「作画になると100~200人の規模になる。書く人によって、顔の違いなどが出てきてしまうので、すごく(絵が)うまい人が修正に回ってしまう。FREEDOMのスタッフは12人で、監督の想いが伝えやすい。コンパクトな体制で製作できる」という。 武井プロデューサーは、HD DVD化について、「FREEDOMをはじめとして、原盤はHDで作られている。その本来のポテンシャルのまま見ることができる。よりオリジナルに近い形でご覧いただける、これが最大の魅力ですね。また、製作過程なども見られる機能なども収録していますので、ぜひ楽しんでほしい」とアピールした。 また、HD DVDの特徴としてインタラクティブ機能を紹介した。ポップアップメニューや、PinP(2画面表示)によるアニメーションチェック、絵コンテと本編映像を同時に表示できるストーリーボードの機能などのデモを実施。PinPは親画面と子画面の切替や、7段階の大きさ変更、表示位置変更などが可能。森田監督は「ストーリーを見た後、アニメーションチェックも、絵コンテも、と何度も楽しんでほしい」という。
最大7つまで設定できる「ブックマーク」機能も説明。ブックマークした場面は、トップメニュー表示時の背景としても設定できる。森田監督はブックマークしたいお気に入りのシーンとして「カップラーメンのところ」とコメントした。 また、HD DVDタイトルで世界初となるネットワークダウンロード機能のデモも披露。「関係者以外ではおそらく初公開(武井氏)」というもので、サーバー上に公開された予告編をダウンロードし、再生した。 さらに、HD-XF2や、森田監督らのサイン入りポスターなどがあたるプレゼントも実施した。
HD DVD「FREEDOM 第1巻(北米版)」は、26日より総合アニメサイト「.ANIME」限定で5,040円で発売されるが、一足先にイベント会場で販売された。北米向けソフトをそのまま日本で発売するため、メニュー構成や解説などはすべて英語。また、1枚のディスクにHD DVDレイヤーとDVDレイヤーを収めたツインフォーマットディスクとなっており、DVDプレーヤーでもDVDビデオとして再生できる。 なお、FREEDOMの再生には、HD DVDプレーヤーのファームウェアを最新版にアップデートする必要がある。
□角川グループパブリッシングのホームページ ( 2007年6月25日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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