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東芝、フルHD倍速駆動の52/46型液晶TV「REGZA H3300」
-HDD搭載。階調クリエーションと倍速導入で画質向上


52H3300(左)、46H3300(右)

7月20日発売

標準価格:オープンプライス


 株式会社東芝は、HDDレコーダ内蔵の液晶テレビ「REGZA H3000」に120Hz駆動や新高画質回路などを追加した「REGZA H3300シリーズ」を7月20日より発売する。52型の「52H3300」と、46型の「46H3300」の2製品を用意し、月産限定各1,000台の「リミテッドエディション」としている。

52H3000(左)と52H3300(右)。外見はほぼ同じ

 価格はオープンプライスで、店頭予想価格は52H3300が62万円前後、46H3300が52万円前後。

 REGZA H3000をベースに、新開発の倍速駆動技術「フルHD・モーションクリア」を導入したほか、毎秒24コマのフィルム制作コンテンツを受信した際に、映画フィルムの質感を忠実に再現する「5-5フィルムモード」などの新機能を追加した。上位機種となる。同社の国内向け液晶テレビとしては、初の倍速120Hz駆動対応製品となる。

 52/46型ともに1,920×1,080ドットのフルHD液晶パネルを採用。色再現範囲を拡大し、階調表現を向上した10bitパネルで、駆動はVA方式。倍速駆動に対応するほか、広色域バックライトを採用し、グラデーション表現や色純度の向上を図っている。


52H3300 46H3300

 倍速駆動や階調表現を向上させる「階調クリエーション」の実現のために、従来の映像エンジン「新メタブレイン・プロ」の後段に、「フルHD・モーションクリア回路」を新搭載する。


■ 倍速や階調クリエーションなどH3300の新高画質化機能

フルHD・モーションクリアの効果イメージ

 フルHD・モーションクリアは、通常1秒間/60フィールドで構成されている映像に対し、中間フレームを生成して2倍の120コマ/秒まで増やすことで、残像感を低減する技術。縦、横、斜めだけでなく全方位の動きを検出しながら、中間フレームを生成し、残像低減だけでなく、より高画質でクリアな映像表現を実現できたという。

 同技術では、1画素ごとの動きを検出し、最適な補間フレームを生成。さらに、同じオブジェクトが繰り返し現れ、動き判別を誤りやすいシーンの場合、予測エリアをフレキシブルに変えることで、精度の高い補間フレームを生成するという「オブジェクト適応フレキシブル予測技術」を搭載。補間処理に伴うエラーを大幅に低減している。

 また、SD/HD、フィルムなど素材に応じた処理を行なうことで、予測精度を向上。さらに、前後のフレームから位置あわせを高精度に実施し、中間フレームを生成するため、通常のノイズリダクションで消すことが難しい小さなブロックノイズも検出。フレーム生成時の処理で動画内のノイズ低減も達成した。「ノイズが減り、クロスカラーも半分になる。動画ボケの解消だけでなく、S/Nが大幅に良くなった(東芝デジタルメディアエンジニアリング エンベデッドシステムグループ システムLSI技術担当 プリンシパルエンジニア 住吉肇氏)」という。

 なお、フルHD・モーションクリアは効果のON/OFF設定も可能。倍速のON/OFFでフレーム遅延などの発生はなく、「お客様が効果を実感できるために」装備したという。

フルHD・モーションクリアのON/OFF設定が可能

 また、新たにグラデーション部分の階調を最大64倍に拡張するという「階調クリエーション」も搭載した。特に青空や夕焼けなどのグラデーション表現や映像のフェードイン/アウトなどのシーンで、滑らかで自然な階調を実現できるという。同技術と14bit精度の高画質化処理や、魔方陣アルゴリズム・プロ、10bitパネルなどの組み合わせにより、階調表現力をさらに高めたとしている。

5-5フィルム/スムーズを選択できる「オートファインシネマ」機能

 また、120Hz駆動の導入により、フィルム制作の映像の表示も強化した。通常は2/3プルダウン処理により表示していたフィルム素材の24コマ映像を、120Hz駆動により24コマを“そのまま”5倍の120コマ化し、フィルムならではの質感を再現するという「5-5フィルムモード」を搭載。24コマ×5の120コマ表示により、「24コマのフィルムらしさ」を忠実に再現する。

 なお、5-5フィルムモードは、24p映像入力だけでなく、デジタル放送の60i映像でも、24コマの動きを検出し、適用される。さらに、中間フレームを生成することで滑らかに映像再現を行なう「スムーズモード」も搭載しており、24コマ映像に対し、5-5フィルムとスムーズ、オフの3パターンの処理を選択できる。



■ HDD録画など基本機能はH3000を踏襲

HDDレコーダ機能を搭載

 そのほかの仕様はH3000シリーズと共通で、300GB HDDとレコーダ機能を内蔵するほか、市販のeSATA対応HDDを接続可能な「HDDプラス」機能を装備している。チューナは、地上/BSデジタルと地上アナログを各2系統、110度CSデジタルを1系統装備する。

 リモコンで番組表を立ち上げて、番組を選択するだけで録画予約が行なえ、内蔵HDDに録画できる。番組表は7チャンネル/6時間の番組表示が可能な「レグザ番組表・ファイン」で、リモコンの専用ボタンを押すだけで、次回から同番組を自動的に予約録画する「連ドラ予約」機能も搭載している。

 また、設定したニュース番組を自動録画する「新・今すぐニュース」、番組視聴中にワンボタンで録画を開始し、再度ボタンを押して録画した場面から再生して番組を見ることができる「新・ちょっとタイム」、「Eメール録画予約」などの機能も搭載している。


レグザ番組表・ファイン 増設eSATA HDDの番組再生も可能

リモコン

 なお、HDD録画は内蔵HDDにのみ可能となっており、外付けのeSATA HDDには、内蔵HDDからのムーブのみ行なえる。登録できる外付けHDDは最大4台までで、HDDに録画した番組は、録画に使用したREGZAからのみ再生でき、同じ機種でも他の本体では使用できない。

 スピーカーはオンキヨーと共同開発した「新ジェットスリットスピーカー」を採用。デジタルアンプを搭載し、出力は10W×2ch。SRS WOWも内蔵している。

 HDMI端子は2系統装備しており、1080p(60p/24p)に対応。なお、既発売のH3000シリーズも1080/24p入力に対応している。

 HDMI以外の入出力端子は、D4入力×1、S映像入力×2、コンポジット入力×3、PC(D-Sub 15pin)入力×1、光デジタル音声出力×1、HDMIアナログ音声入力×1、デジタル放送録画出力(S1/コンポジット/音声)×1、オーディオ出力×1のほか、ヘッドフォン端子、Ethernet端子、モジュラー端子などを装備する。

 DVI、HDMI、D-Subを利用したPC入力時には、そのままの解像度で表示する「Dot by Dot」表示に対応。PCの文字表示に適した「PCファインモード」も装備する。また、入力信号の表示までのタイムラグを抑える「新ゲームモード」も装備。各入力端子で適用可能となっている。

デジタルチューナや2系統の1080p対応HDMI入力を装備する

 外形寸法/卓上スタンドを含む重量は52型が128.0×39.0×84.7cm(幅×奥行き×高さ)/49.1kg、46型が113.2×35.2×76.3cm/38.0kg。消費電力(年間消費電力)は52型が385W(300kWh/年)、46型は359W(265kWh/年)。

□東芝のホームページ
http://www.toshiba.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.toshiba.co.jp/about/press/2007_07/pr_j1101.htm
□製品情報
http://regza.jp/product/tv/type/h3300.html
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-新ゲームモードや「Dot by Dot」表示に対応
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070403/toshiba1.htm

( 2007年7月12日 )

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]


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