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大日本印刷株式会社(DNP)と株式会社am3は、任天堂のゲーム機「ニンテンドーDS」向けの出版・映像コンテンツダウンロード配信サービス「DSvision」を2008年3月より開始する。
映画やアニメなどの映像や、書籍、コミックなど出版物のコンテンツをPC経由で配信。専用microSDカードを介してDSで再生するというもの。スタート時は300タイトル、2010年には1万タイトルを目指す。なお、ゲームの販売は行なわない。 特徴は、映画やコミック、書籍などのコンテンツをそのまま鑑賞できるほか、タッチペンを用いたインタラクティブな操作も可能とする点。具体的な配信タイトルなどは決まっていないが、会場では、ルーブル美術館を案内するコンテンツをデモ。タッチペンで館内図から観たい場所を選んで絵を鑑賞するほか、手法や作者の性別などから検索するといった機能も紹介していた。
ダウンロードには、専用のmicroSDカードとUSBリーダ/ライター、DSにmicroSDを装着するためのアダプタが必要。これらをセットにして2008年1月より3,980円(microSD容量512MB)で販売。コンテンツダウンロード販売の開始は3月だが、コンテンツをあらかじめ収録したmicroSDを先行発売する予定。 コンテンツは、3月6日に開設予定の専用PCサイト「DSvision メガストア」で販売。購入後、専用USBリーダ/ライター経由でmicroSDに転送、DS用アダプタにmicroSDを装着後、DSに挿入することで利用できる。なお、DS用アダプタに書き込み機能は備えていないため、コンテンツの転送にDSの無線LANは利用できない。購入したコンテンツは、専用ソフト「DSvisionコンテンツラック」で管理する。 配信コンテンツの価格は未定だが、「携帯電話向け配信と同額を予定する。高くても1コンテンツ1,000円以内」(am3の澤井大介専務)としている。そのほか、あらかじめ作品を収録したカードの販売も予定。am3が既に展開している、提携店舗での専用端末による店頭ダウンロードでの配信も行なう。 配信映像の画質などは公開されていないが、2GBのmicroSDの場合、映画では16本、コミックでは200冊、書籍では4,000冊分が収録可能としている。コンテンツの著作権保護についても、詳細は明らかにされなかったが、microSDカードやDSアダプタなどを連動させたものだという。なお、専用microSDカードは通常のメモリーカードとしても利用できるが、専用カード以外のmicroSDで同サービスのコンテンツを利用することはできない
■ 「最強」、「最小」、「最大」プラットフォームへ
「DSvision」の目標ユーザー数は200万人。ダウンロード数は1年目で年間300万、2年目で同1,000万、3年目で同2,000万を計画し、売上高は2008年度に20億円、2010年度に100億円と設定。
am3の澤井専務は、同サービスを「最強」、「最小」、「最大」のプラットフォームと紹介した。
「最強」はDS本体の幅広い普及を指し、国内累計2,000万台を突破したことなどに触れ「世界で唯一成功したPDAとも言われる。習熟度があり、潜在層があるプラットフォーム」とした。また、「最小」については、microSDカードの採用を挙げ、2007年6月にメモリーカードのトップシェアとなったというBCNのデータから、「一番売れているハードとメモリを活用した」と説明している。また、「最大」はコンテンツの種類を指し、DSの操作性などを優位性として「日本最大のコンテンツストアが目標」と宣言した。 am3は、これまでニンテンドーDSやゲームボーイアドバンス向けのコンテンツ配信事業を展開。DSvisionでは、DNPがam3の著作権保護技術などを活用する形で、各コンテンツホルダーから提供されたコンテンツの制作からダウンロードサイト運営までを一括して請け負う。DNPは、9月末にam3の第三者割当増資を引き受け、既存株主からの譲渡も合わせてam3株式の56.3%を取得、筆頭株主となっている。 DNPの西村達也常務は「これまでもPCやケータイ向けに配信をやってきたが、老若男女に支持されるニンテンドーDSで、出版社などコンテンツホルダの事業領域拡大に貢献できる」と自信を見せ、来場していた出版社をはじめとするコンテンツホルダーに参加を呼びかけた。
□大日本印刷のホームページ
( 2007年11月29日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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