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2007年12月に発表された、株式会社日立製作所とキヤノン株式会社、松下電器産業株式会社による液晶ディスプレイ事業の包括的提携に関連し、日立とキヤノンは27日、2社間で提携の正式契約を締結したと発表した。なお、既報の通り、2月15日には日立と松下が既に正式契約を締結している。 契約の概要は2007年12月に発表されたものとほぼ同じ。日立の100%子会社として中小型液晶パネル事業を行なっている株式会社日立ディスプレイズを、日立からの株式譲渡により、キヤノンが3月31日までに24.9%取得。キヤノンは将来的に日立、および松下が保有する日立ディスプレイズの株式を取得し、同社の子会社化を目指している。 24.9%の株式取得にかかる費用は約432億円。なお、この取得価額には日立ディスプレイズが保有するIPSアルファテクノロジの50%持ち分も含まれている。また、日立はキヤノンが日立ディスプレイズを子会社化する際も、10%を上限に、引き続き日立ディスプレイズの株式を保有することを検討しているという。 なお、日立ディスプレイズの株式は、松下も24.9%を3月31日までに取得。将来的にそれを日立、あるいはキヤノンを含む第三者に譲渡することで、日立、および松下の2社間で合意している。 キヤノンは日立ディスプレイズの株式を取得することで、中小型液晶の安定調達とともに、有機ELディスプレイ事業の強化を図る。一方、松下はテレビ用のIPSαパネルを製造しているIPSアルファテクノロジを、日立ディスプレイズが保有するIPSアルファの株式も含め、660億円で取得することを発表している。
これにより、従来は日立が中心だった大型液晶と中小型液晶の各事業において、中小型はキヤノンが事業主体に、テレビ用の大型は松下が中心となる。3社はこの中で開発協力を進め、シナジー効果の発揮を図る。
□日立製作所のホームページ
(2008年2月27日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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