◇ 最新ニュース ◇
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【Watch記事検索】
デイズニー、フォーマット戦争終結で「全力でBlu-rayに取り組む」
-「眠れる森の美女」をBD化。宮崎駿が愛するアニメも


3月12日開催


 ウォルト ディズニー スタジオ ホーム エンターテイメントは12日、2008年度に発売を予定しているDVDやBlu-ray Discビデオの紹介や、マーケティングプランなどを販売店向けに説明するコンベンションを東京・品川で開催。スタジオジブリの映像ソフトについても解説を行なった。

塚越隆行日本代表

 冒頭、塚越隆行日本代表はBDビデオの販売状況について、「2007年末にリリースしたパイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンドのBDビデオは非常に店頭での消化が良かった。また、ご存じの通り、東芝さんのHD DVD事業の終息宣言もあり、これでようやく消費者に安心してお買いいただける環境が揃った」と説明。

 その上で、ラインナップの強化や、インタラクティブコンテンツの充実など、BDビデオ市場の拡大に向け、積極的な展開を行なうことをアピール。同時に、「BDプレーヤーではDVDビデオも再生できる。BDビデオを積極的に押しながらも、移行期である現在は、DVDビデオにもしっかり取り組んでいきたい」と語り、販売店へ協力を訴えた。

井上倫明マーケティング シニア・マネージャー

 さらに、井上倫明マーケティング シニア・マネージャーが、具体的なBDビデオへの取り組みを紹介。「ナショナル・トレジャー2」に続き、今後リリースする新作映画のDVDについては、全てBDビデオ版も同時発売する計画を発表。旧作についても積極的にBD化していく姿勢をアピールした。

 さらに、ディズニー・クラシックのアニメ作品としては初めて、「眠れる森の美女」を2008年秋にBDビデオ化すると発表。具体的な内容や価格などは明らかになっていないが、同時にDVD版もリニューアルして再リリースを予定しているという。

 井上氏は「次世代メディアがBDに決定したことで、マーケットの拡大が加速する。また、今年はオリンピックイヤーであり、大画面化、フルHD化など、ハード&ソフト共に需要が拡大する」と予測。その上で、ディズニーならではのBDビデオへの取り組みとして既発売のBD版「カーズ」に収録された、「シネマ・ナビゲーション」機能を紹介。

 本編再生中にポップアップメニューから監督による解説やメイキング、絵コンテ、ドキュメンタリー映像が手軽に鑑賞でき、鑑賞後には本編に戻ることができる機能だが、「家族全員で新しいエンターテイメントが体験できるもの」と説明。幅広い層に向けたソフトのラインナップと合わせ、「BDビデオならではの凄さや面白さを生み出し、豊かで深みのあるエンターテイメント体験を実現する。今後は全力でBDに取り組み、業界を牽引し、マーケットを拡大していく」と語った。

「次世代メディアが統一フォーマットになったことで、BDのマーケットの拡大が加速する」 眠れる森の美女を2008年秋にBDビデオ化する

会場の外では「カーズ」のBDビデオを使い、インタラクティブ機能をデモ。機材には松下電器の最新モデルであるブルーレイDIGA「DMR-BR500」や、プラズマVIERAの50型「TH-50PZ800」が使われた BDビデオのラインナップも展示した

□関連記事
【3月6日】松下、“デジタルシネマに迫る”プレミアムVIERA「PZ800」
-50/46/42型フルHDの漆黒の黒と「パワーアスリート画質」
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20080306/pana2.htm
【2月20日】松下、シングルチューナ搭載の「ブルーレイDIGA」
-実売13万円の「DMR-BR500」。番組表表示などを強化
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20080220/pana1.htm


■ 宮崎駿監督が愛する「雪の女王」をDVD化

雪の女王 <<新訳版>>

 スタジオジブリ関連のソフトについては、世界の優れたアニメを紹介する「三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー」の新ラインナップとして、'57年にロシアで制作されたアニメ「雪の女王 <<新訳版>>」を、7月2日にDVD化すると発表。価格は3,990円(VWDS-8724)で、片面2層の本編ディスクのみ。

 東映の「白蛇伝」を観てアニメーターを志した宮崎氏が、アニメ制作会社に入社するも理想と現実のギャップに失望。そんな折り出会ったのが「雪の女王」で、その技術/志の高さに感動し、「いつしかこのような作品を作りたい」と誓った“運命の映画”だという。

 グリム童話をベースとしており、愛する少年カイを取り戻そうと、長い旅をする少女ゲルダの物語。“純粋で一途な少女像”は、その後の宮崎アニメのルーツとも言えそうだ。DVDには約63分の本編に加え、特典映像として'70年にロシアで作られた「鉛の兵隊」という約18分の幻の短編アニメも収録している。映像はどちらも4:3、音声はロシア語のモノラル(2ch)。日本語字幕を収録している。


■ ディズニーアニメ

リロ&スティッチシリーズの新作DVDが多数リリースされる

 ディズニーアニメについては、リロ&スティッチシリーズの新たな展開を発表。2004年からTX系「ディズニー・タイム」で、その後はディズニー・チャンネルでも放送しているテレビアニメ「リロ&スティッチ ザ・シリーズ」を、6月26日から順次DVD化していくことを明らかにした。

 各巻4話収録で、価格は各2,940円。4枚のDVDをセットにしたBOXも順次10,290円でリリースしていくという。これに伴い、7月から東京ディズニーランドで各種関連イベントがスタート。関連グッズやゲーム、音楽CDなども拡充していくほか、3月31日からは地上波初となる、テレビ東京系列での同作品のテレビオンエアも決定。

 さらに、先日報道された日本でのアニメ制作開始についても触れ、その作品が2008年秋の放送を予定している「スティッチ!」(仮)であることを発表。日本を舞台に新たなキャラクターも登場する内容になるという。なお、これらの展開の皮切りとなるDVD発売日、6月26日は、スティッチがジャンバ博士に作られた試作機626号であることにちなんだもの。同社ではこの日を「スティッチの日」として日本記念日協会に申請、認定されたという。

6月26日を皮切りに、テレビシリーズを順次DVD化 シリーズの地上波放送も決定したほか、日本でのアニメ制作もスタートさせる

 実写映画作品では、「ナルニア国物語り/第2章:カスピアン王子の角笛」の公開を記念し、関連作品DVDを購入すると、映画の特別映像や予告編が収録されたボーナスディスクがプレゼントされる「名作を映画で楽しもうキャンペーン」を実施。

 また、東京ディズニーリゾートが生誕25周年を迎えることを記念し、「アラジン」など、アトラクションに関連した作品の再DVD化などを進める計画も発表した。


■ テレビドラマも充実

 海外テレビドラマのDVDについては、若い医師達の葛藤や成長を描いて人気の「グレイズ・アナトミー」のシーズン3を7月2日からDVD化すると発表。

 新作では、WOWOWでオンエアされている、犯罪プロファイリングのプロ達を主人公にした「クリミナル・マインド」を2008年夏にDVD化。勤勉で賢いながらも、ルックスとセンスがイマイチで損ばかりしている女の子・ベティが、突然一流ファッション誌の編集長秘書になってしまうという、NHKのBSでオンエア中の「アグリー・ベティ」も2008年夏のDVD化を予定しているという。

右端奥にあるのが「アグリー・ベティ」 左端奥にあるのがクリミナル・マインド

□ウォルト ディズニーのホームページ
http://club.buenavista.jp/disney/
□ニュースリリース (雪の女王)
http://wdshe.jp/ghibli/news/detail.jsp?id=941
□ニュースリリース (リロ&スティッチ)
http://wdshe.jp/disney/news/detail.jsp?id=938
□ニュースリリース (グレイズ・アナトミー)
http://wdshe.jp/liveaction/news/detail.jsp?id=940
□関連記事
【Blu-ray/HD DVD発売日一覧】
http://av.watch.impress.co.jp/docs/bdhdship/
【DVD発売日一覧】
http://av.watch.impress.co.jp/docs/dvdship/
【2007年3月13日】スタジオジブリ作品のBlu-ray Disc化が7月4日スタート
-第1弾「イバラード時間」。ブエナ「フォーマット戦争は終わった」
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070313/buena.htm

(2008年3月12日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


00
00  AV Watchホームページ  00
00

Copyright (c)2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.