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27日から東京ビッグサイトで開幕した世界最大級のアニメ総合見本市、東京国際アニメフェア。初日から様々な新作アニメの発表が行なわれているが、28日には韓流ブームのキッカケともなった「冬のソナタ」のアニメ化が発表された。主役のチュンサンの声は、ドラマと同様にペ・ヨンジュンさんが担当。各話30分、全26話のテレビアニメシリーズになり、韓国と日本で2009年初頭の放送を予定している。
アニメ版製作委員会の共同代表である、トータルプロモーション株式会社の阪中彰夫代表取締役は「冬のソナタの人気は説明不要だが、何らかの形でもう一度この物語を世に出したいと考え、1年前に韓国のKBSエンタテイメントからアニメ化の権利を取得した」と、経緯を説明。テレビドラマのその後が描かれる模様だが、「詳細は本日中に開設する公式ホームページにて、順次明らかにしていきたい」という。
同じく製作委員会の共同代表で、ペ・ヨンジュンさんも所属しているBOF international株式会社のペ・ソンウン代表取締役は、「冬のソナタは、韓国エンターテイメント業界最高のコンテンツ。その6年ぶりの新展開としてアニメ版をお届けしたい。制作にあたっては、テレビドラマで培った韓国の高いストーリー制作能力と、日本の高水準のアニメーション技術のシナジー効果を発揮していきたい。ドラマ版のファンやペ・ヨンジュンファンだけでなく、子供達にも特別な感動を届けたい」と意気込みを語った。
株式会社KEYEASTで、アニメ版のプロデューサーを務めるイム・ジュンヒョン氏は、制作体制について説明。「トータルプロモーションとBOF internationalが日本国内で製作委員会を作り、そこで物語の大枠や絵コンテを作成。以降は韓国に持ち込み、KEYEASTが中心となり、そのシーンに適した韓国のプロダクションハウスを選定/発注する流れになる」という。
イム・ジュンヒョン氏はクオリティへのこだわりとして、「アニメは2Dだが、様々なエフェクトを加えることで、奥行きのある画面作りを目指したい。アニメ版の見所は、ペ・ヨンジュンさんの吹き替えと、豪華なオーケストラによるBGM、そして自然の音を収録したサウンド」と説明した。
さらに、会場では完成したばかりというプロモーション映像が上映。数分の短いものだが、ニューヨークのブルックリンハイツで暮らすチュンサンが登場。トレードマークのメガネやマフラーは健在であり、実際のテレビシリーズがこのままの絵柄になるかは不明だが、ドラマのイメージに近いキャラクターデザインだと感じられた。ドラマ版のファンも違和感なく鑑賞できそうだ。
プロモーション映像のキャラクターデザインと、映像制作を担当したのは株式会社リアルシングエンタテインメント。代表取締役の中山大輔氏は、今回の作業を「非常にタイトなスケジュールだったが、楽しく作業できた」と振り返る。その上で「女性スタッフの中に、母親が冬ソナの大ファンだという人が多くいる。普段の仕事内容で両親に興味を持ってもらえるものは少ないが、“冬ソナならば喜んでもらえる”と、普段よりもさらに意欲的に作業にかかるようになり、その結果今日の発表に間に合った」という制作時のエピソードを披露した。 続いて、声優として参加するペ・ヨンジュンさんがビデオレターで登場。「声だけで演じるのは大変そうですが、また、皆さんにご挨拶できると思うと今から楽しみです。ドラマとは違う感動を届けるため、頑張りたい」というメッセージが寄せられた。最後にトータルプロモーションの阪中氏は、「このアニメ版冬のソナタを、日韓の文化交流に繋げていきたい」と締めくくった。
■ その他 アニメフェアの会場では、既報の通り、「ニコニコ動画(SP1)」にて4月19日から無料配信が開始される「ペンギン娘♥はぁと」の紹介も行なわれている。制作に参加しているグッドスマイルカンパニーのブースでは、ペンギン娘のステッカーも配布中。また、同ブースでは、自由な動きを可能にしたことで注目を集めるフィギュア「figma」シリーズの新モデルを多数展示中。リリース時期などは未定だが、初音ミクモデルも展示されている。
□東京国際アニメフェアのホームページ
(2008年3月28日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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