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27日から東京ビッグサイトで開幕した世界最大級のアニメ総合見本市「東京国際アニメフェア」。パブリックデー初日となった29日は、早朝から入場規制が行なわれ、入場を待つ人の列が向かい側のTFTビル周辺にまで伸びるほど多くのアニメファンがつめかけた。
各社ブースで声優やスタッフを招いてのイベントが行なわれている一方、特設ステージでも大規模なイベントが行なわれた。また、Blu-ray Disc化も発表されている「機動戦士ガンダム00」のステージでは、第2期シリーズの制作が水島監督から発表。 さらに、「コードギアス 反逆のルルーシュ」の第2期シリーズと「ガンダム00」が共同で、8月16日、17日に日本武道館にてスペシャルイベントを開催することも明らかにされた。
ほかにも、小学校を舞台にした過激なアニメ「こどものじかん」イベントで、BS11デジタルでの再放送と、第2期シリーズの制作が発表されるなど、新情報が多数発表されている。
■ グレンラガンの劇場版は“第1弾”
2007年4月から放送され、熱いストーリー展開と、ガイナックスならではの“心地よいアクション”で最終話まで駆け抜け、幅広い層から熱狂的に支持されたアニメ「天元突破 グレンラガン」。再放送も行なわれている中、公式サイトなどで劇場版制作決定が発表され、再び盛り上がりを見せている。そんな流れを受けて、特設ステージにて行なわれた「春だ! ドリルだ! グレンラガン祭!! In TAF2008」は、非常に盛り上がりのあるイベントとなった。 「天元突破 グレンラガン」は、新世紀エヴァンゲリオンから11年を経て「21世紀のロボットアニメの大本命」を目指し、ガイナックスが制作した作品。地中で穴掘りを続ける少年シモンと、その兄貴分のカミナは、いつか天井をぶちやぶり、外の世界へ飛びだそうと夢見ている。そんな折り、地上から巨大なロボと、謎の女ヨーコが地中の村に落下してくる。その出会いは彼らを外の世界へと誘い、やがて地上や地球、宇宙までも巻き込む、壮大な冒険へと繋がっていく……。 ステージには主人公・シモン役の柿原徹也さん、カミナ役の小西克幸さん、ヨーコ役の井上麻里奈さん、ロシウ役の斎賀みつきさん、ニア役の福井裕佳梨さん、キタン役の谷山紀章さんと、主要キャストが集結。全員が集まるのは久しぶりとのことで、「同窓会のような気分」と笑顔で語る声優陣。
続いて、第7回東京アニメアワードのテレビ部門優秀賞や、2007年度 文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞など、作品の輝かしい受賞歴が報告されると、会場は大きな拍手に包まれた。
続いて、劇場版の続報も発表。タイトルは「劇場版 天元突破 グレンラガン 紅蓮篇」。公開日は9月6日で、テレビシリーズを再構成したものになるという。しかし、アフレコは全て録り直しで、新作カットも多数盛り込まれるという。
さらに、紅蓮“篇”と名付けられているように、劇場版はシリーズ展開が予定されており、9月に公開されるのはその第1弾と位置付けられている。声優陣が「少なくとも2回はグレンの映画が見られる!」と叫ぶと、観客席は地鳴りのような声援で答えた。
続いてスペシャルゲストとして、主題歌/挿入歌を歌う中川翔子さんが登場。アニメファンとして知られ、グレンラガンの大ファンでもある中川さんは、「大グレン団の皆さんとこうして会えるなんて、嬉しいです」と感激状態。昨年末のNHK紅白歌合戦で挿入歌「空色デイズ」を歌った中川さんは、「紅組のドリルで天をつけ!!」と、アニメのセリフをアレンジして叫んだことも話題になった。
司会から「まわりの紅組の歌手の人達にグレンラガンの説明はしたの?」と聞かれた中川さんは、「凄くしたかったんですが、できませんでした(笑)。やり逃げ(叫び逃げ)状態です」と答え、会場は爆笑。中川さんは「この作品と、空色デイズは、私に色々なことを教え、私を変えてくれたてくれた、本当に大切な歌です」と語った後、空色デイズとhappily ever after、アルバムに収録された新曲の3曲を熱唱。観客も総立ちとなり、イベント会場はライヴ会場に一変。さらに、劇場版の主題歌(新曲)も、中川さんが歌うことが明らかにされた。
最後に小西さんはカミナの声で「俺たち大グレン団の旅はまだまだおわらねぇ 次は9月、劇場で会おうぜ!!」と叫び、出演者、観客全員で天を指差し、キメゼリフの「お前のドリルで天を突け!!」を絶叫。グレンラガンらしい、嵐のように激しいイベントの幕が降りた。
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■ 拉致事件をテーマにしたアニメ「めぐみ」を上映
アニメという表現方法を使った新たな試みとして、北朝鮮による、横田めぐみさん拉致事件をテーマにしたアニメ「めぐみ」が完成。アニメフェア最終日の30日に、ビッグサイトの会議棟1階、102会議室で無料の上映会が実施される。 これは、昭和52年、当時中学1年生だった横田めぐみさんが、学校からの帰宅途中に北朝鮮当局により拉致された事件を題材に、残された家族の苦悩や、懸命な救出活動の模様を描いたドキュメンタリー・アニメ。政府の拉致問題対策本部が企画・制作したもので、幅広い層に拉致問題への関心を持ってもらうため、アニメを使った意欲的な試みと言えるだろう。
作品は拉致問題対策本部のホームページで無償でダウンロードできるほか、政府インターネットテレビで無料ストリーミング配信も行なわれている。
なお、30日の無料上映会は午前11時~午後6時まで実施。30~40分間隔で、繰り返しの上映となる。1回当たりの観覧者数は100人程度。また、午後4時頃には出演声優である山寺宏一さんと、大森英敏監督が来場し、トークショーも行われる予定。さらに、隣の会議室では東京都主催による「拉致被害者救出運動」写真パネル展も同時開催される。
□拉致問題対策本部のホームページ
■ パブリックデーはコスプレも充実 パブリックデーの会場にはコスプレコンパニオンが増加し、ビジネスデーよりも華やか。通行するのも困難なほどの混雑ぶりだが、写真に収める人も多い。
□東京国際アニメフェアのホームページ
(2008年3月29日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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