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株式会社スカパーJSATホールディングスは7日、社長定例会見を開催。2008年度第1四半期決算の説明を行なったほか、スカイパーフェクト・コミュニケーションズ株式会社とJSAT株式会社、宇宙通信株式会社の3社を合併することなどを報告した。 ■ スカパーとJSAT、宇宙通信が合併 スカパー、JSAT、宇宙通信の合併は、6月に発表した中期経営計画に基づき、事業会社の統合シナジーを実現し、効率的な組織およびコスト構造の構築を確立することを目指すもの。スカイパーフェクト・コミュニケーションを存続会社とする吸収合併方式とし、JSATと宇宙通信は解散。合併期日は10月1日を予定しており、新事業会社の名称は株式会社スカパーJSAT。 新事業会社は、スカパーJSATホールディングス(スカパーJSAT HD)の100%子会社となり、代表取締役社長は、スカパーJSAT HDの秋山社長が兼任。スカパー、JSAT、宇宙通信の各事業会社が統合し、経営戦略、企画管理、スカパー事業、衛星事業、技術の各部門に体制を一新。スカパー事業部門長には、現スカイパーフェクト・コミュニケーションズ社長の仁藤雅夫氏が就任する。
■ スカパーのHD放送は15chで開始。新BSデジタル参入を目指す
第1四半期のグループ連結営業収益は、346億3,400万円、営業利益は42億300万円、当期純利益は8,000万円。内訳では、スカパーの営業収益が234億7,600万円、営業利益5億6,400万円、純利益1億5,100万円。JSATは営業収益97億4,600万円、営業利益28億7,700万円、純利益18億8,700万円、宇宙通信が営業収益38億4,300万円、営業利益9億5,600万円、純利益7億8,100万円。 スカパー事業については、スカパー!、e2 by スカパー!、スカパー!光の各放送で、サッカーを強化。「セリエA」2008-2009シーズンのCS独占放送権を取得し、スカパー!とスカパー!光では、毎節3試合以上を生中継する。 総登録件数は425万4,000件で、スカパー!が3万件の純減で365万5,000件、e2 by スカパー!が純増4万7,000件の52万件、スカパー光!が純増8,000件の3万8,000件となった。
e2 by スカパー!については、16日間無料体験キャンペーンのなどにより新規獲得の拡大を目指す。また、総務省の発表に基づき、BS帯域への参入を準備。2011年7月以降に開始予定の新BSデジタル放送への参入に向けて、積極的に取り組んでいくという。 純減が続いているスカパー!(124/128度)については、10月1日の第1期ハイビジョン放送開始により、「減少に一定の歯止めをかけていきたい(秋山社長)」という。 ハイビジョン放送のチャンネル構成などについては、8月中に正式発表予定としながらも、当初予定の12chから15chに拡張してスタートするという。また、2009年10月の第2期ハイビジョンチャンネルでは約60chを提供し、本格立ち上げを狙っていく。 スカパー!光については、「広帯域化による放送内容の拡大」と「新メニュー提供」により、新規ユーザー獲得を目指す。広帯域化によりBSデジタルのパススルー伝送が可能となっただけでなく、e2 by スカパー!やスカパー! ハイビジョンについても、今後スカパー!光サービス上で導入予定という。 また、帯域拡張にあわせて導入した新メニューの「スカパー! 光ホームタイプワイド」を用意し、月額682.5円のライトコースも開始。フレッツ回線を介したテレビ視聴世帯を多チャンネルの潜在需要と位置づけて、加入拡大を目指す。
衛星事業については、国産の新型衛星「Supterbird-7」を8月中旬に打ち上げ。また、船舶向け海洋ブロードバンドサービス「Mega wave Marine」や探索救助用衛星システム「CospasSarsat」に加え、アジア、インド洋、中近東などでの船舶向け双方向ブロードバンド通信の実現を目指など、移動体サービスを拡充する。 2008年度通期の業績予想は、5月の発表時から変更なく、営業収益が1,480億円、営業利益が145億円、純利益が94億円。新規個人契約件数見通しは56万件で、内訳はスカパー!が17万件、e2 by スカパー!が33万件、スカパー!光が6万件。年間個人解約率は12.0%、年間純増数は11万1,000件を見込む。
□スカパーJSATのホームページ ( 2008年8月7日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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