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「ダビング10の実効性確保と対価還元策の期限明記を」
-JVAがデジコン委員会に意見書。バグ放置機器禁止も


8月12日発表


 社団法人日本映像ソフト協会(JVA)は、総務省情報通信審議会「デジタル・コンテンツの流通の促進等に関する検討委員会」が行なった「デジタル・コンテンツの流通の促進及びコンテンツ競争力強化のための法制度の在り方に対する意見募集」について、7日に意見を提出した。

 JVAの提出意見では、デジタル放送の著作権保護方式の見直し(ダビング10導入)に伴う、「対価の還元」と保護の「実効性の確保」を要望している。

 「対価の還元」についてJVAでは、2007年の総務省 情報通信審議会 第4次中間答申で、コピーワンスの見直しとともに、「適正な対価を得られる環境の実現」が記されていた点を指摘。コピーワンス緩和がダビング10としてすでに実現されながら、2008年の第5次答申においても、対価の還元の具体案が示されていないことを不服とし、「対価の還元の具体策を提示する期限を明確にすべき」と求めている。

 加えて、その期限について「1年以内に公表されることを強く要望する」と言及。「早期に適切な具体策が提示できない場合には、補償金制度が適切であるとの結論や、著作権者が複製禁止を選択できる著作権保護方式の採用も含め、明確な結論を早期に提示するべき」としている。また、具体策の検討にあたり、HDDの大容量化やホームサーバー化、アナログ出力からの複製に関する著作権保護技術などを踏まえ、「デジタル放送に着目した検討提案を行なうべき」と要望している。

 「ダビング10の実効性」については、「審議会とハードメーカーの責任においてその実効性の完全なる確保を実現していただくよう強く要望する」と言及。さらに実効性の確保にあたり、「権利者を含めた関係者全員が、必要な場合には公権力の行使を通じて法的手段等により著作権保護技術の回避・無効化を実効的に阻止できるための制度的枠組みの整備も必要」と制度的エンフォースメントの導入を求めている。

 また、ルール違反の機器の製造販売の取り締まりを求めるだけでなく、「著作権保護技術が機能しない機器を、そうと判明した後もそのまま販売するようなことは許されるべきではない」と指摘。ソフトのバグにより結果的にルール違反となる機器などについても、「バグを放置した機器の販売を禁止するなど、著作権保護技術の実効性を確保する制度的エンフォースメントを強く要望する」と訴えている。

□JVAのホームページ
http://www.jva-net.or.jp/
□ニュースリリース(PDF)
http://www.jva-net.or.jp/news/news_080812/cover.pdf
□「デジタル・コンテンツの流通の促進」中間答申
http://www.soumu.go.jp/s-news/2008/080627_7.html
□関連記事
【6月27日】情報通信審議会が第5次中間答申を総務大臣へ提出
-「ダビング10」後も、“対価の還元”は継続検討
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20080627/soumu.htm
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-2011年には見直し後の運用ルールへ
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20080624/soumu.htm
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-見直しの具体案を求める声も
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20080613/soumu.htm

( 2008年8月12日 )

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]


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