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ソニーは、ウォークマン「Sシリーズ」新モデルとして、自動選曲機能「おまかせチャンネル」を搭載した新モデルを10月11日より順次発売する。価格はオープンプライスで、ラインナップと店頭予想価格は下表の通り。
■ 曲調でプレイリストを生成する「おまかせチャンネル」
NW-S730F/S630Fの主な違いはアクティブノイズキャンセル(NC)機能の有無と、本体のカラーやデザイン。上位モデルのS730は高級感を持たせたアルマイトのヘアライン仕上げ、S630Fは同じくアルマイトを使用するが、表面はシボ加工としている。S630FKは、S630Fに専用スピーカーをセットとした製品。 また、ソニースタイルモデルのNW-S739F/STは、ウォークマンでは初となるアルミのエッチング材を採用。専用の金型を使用し、立体感のある仕上げとしている。
共通の新機能として、ウォークマンに転送した曲の曲調を分析、11のチャンネルに分類して自動でプレイリストを作成する「おまかせチャンネル」を搭載。チャンネルリストとして「アクティブ」、「リラックス」、「クラシック」といった分類のほか、「朝のおすすめ」、「夕方のおすすめ」など時間帯に合わせたチャンネルも用意する。 この機能は、同社ミニコンポ「ネットジューク」に搭載されている「12音解析技術」を元にしており、ウォークマン向けに低演算量でほぼ同じ結果が出せるという新アルゴリズムを開発。WAV/AACであれば1曲につき約1~1.5秒、ATRACなら1曲約3秒で解析できるという。なお、解析作業は転送後に手動で実行できるが、解析中には再生などは行なえない。 再生可能なファイル形式として、動画はMPEG-4 AVC/H.264とMPEG-4に加え、新たにWMVにも対応。いずれも320×240ドットまで対応している。ただし、DRMつきのファイル再生はサポートしない。音楽は従来と同じくMP3(32~320kbps)、WMA(32~192kbps)、ATARAC(48~352kbps)、ATRAC Advanced Lossless(64~352kbps)、リニアPCM、AAC(16~320kbps)、HE-AAC(32~128kbps)で、WMA/AACのDRMには非対応。静止画ではJPEG表示に対応する。 ■ NC機能のみ利用できるサイレント/外部入力モード採用
NW-S730FとソニースタイルモデルのNW-S739F/STに搭載するNC機能では、音楽/動画再生時の「ノーマルモード」以外に、飛行機内など再生時以外でも利用できる「サイレントモード」と、ウォークマン以外のプレーヤーでの再生時にNC機能のみを利用できる「外部入力モード」を新たに搭載した。 ウォークマンと付属イヤフォンの組み合わせで、単体のNCイヤフォンとしても活用するもので、既発売オプションの録音ケーブル「WMC-NWR1」(直販価格1,280円)を介して、他のプレーヤーと接続する。サイレント/外部入力の機能は合わせて1つのモードとして割り当てられており、録音ケーブル接続時は外部入力、非接続時はサイレントモードとなる。
その他の強化点として、ポッドキャストの転送は動画/音声とも付属のMedia Manager for WALKMAN 1.2で行なえるように一本化。これまで音声はSonicStageで音楽ファイルとして転送していたが、新モデルでは一括転送/管理できるようになった。また、ホームメニューにポッドキャストのアイコンも追加された。
液晶ディスプレイは2型/解像度320×240ドット。輝度やコントラスト、色再現率などが向上しており、シリーズ最高レベルを実現したとしている。 低消費電力型の新開発ヘッドフォンアンプを搭載したことで、連続再生時間を向上。動画は約10時間(MPEG-4/384kbps)、音楽は約40時間(MP3/128kbps)となり、従来機種S710/610での動画約9.5時間/音楽約33時間から強化されている。 従来モデルと同様に、独自の高音質技術「クリアオーディオテクノロジー」を搭載。高音域補間技術「DSEE(Digital Sound Enhancement Engine)」、チャンネルセパレーションを向上する「クリアステレオ」、低音の歪みを抑える「クリアベース」で構成され、13.5mm径EXモニターイヤフォンが付属する。S730Fはこれらにノイズキャンセル機能を合わせ、「5種類のクリアオーディオテクノロジー」と称している。 音質面の強化としては、オーディオ回路の改善により、0.1mW出力(音量「15」程度)時のホワイトノイズを低減。現行モデルに比べ比で約9dB抑えたという。さらに、量子化誤差の減少と、小レベル領域での歪み率も改善されている。
本体は、ウォークマン最薄という7.5mmを実現。本体カラーに合わせた壁紙がプリセットされており、プリインストールされている計10種類の壁紙から選択できる。 新機能として、転送したJPEGを壁紙に設定することも可能になった。設定した写真が明るすぎてアイコンや文字が見ずらい場合でも、写真の輝度を落とすこともできる。そのほか、選択中のアイコンの色や、画面上下で項目名などを表示する帯の色も10パターンから選べる。 同社Blu-ray Discレコーダ新モデルのBDZ-X100/X95などでも採用されている「おでかけ転送」にも対応。レコーダで録画したデジタル/アナログ放送の番組を転送、ウォークマンで視聴できる。そのほか、au携帯電話の「LISMO Music Store」で購入したビデオクリップなどの再生も可能。管理ソフトには対応携帯電話に付属する「SonicStage for Lismo」を使用する。 外形寸法は約89.5×42.9×7.5mm(縦×横×厚さ)。重量は約46g。 ■ スピーカーつきモデル「NW-S630FKシリーズ」
NW-S630FKシリーズは、ウォークマンのWM-PORTに接続するコネクタを備えた、専用の薄型ポータブルステレオスピーカーをセットにした製品。操作ボタンはボリューム調整のみというシンプルな作りで、背面にはスタンドを備える。 スピーカーの電源はウォークマン本体より供給。ACアダプタを使用することで、より大出力の再生が行なえるほか、装着したウォークマン本体の充電も可能となる。ACアダプタは海外(一部の国を除く)でも使用可能なマルチボルテージ仕様で、欧州方式のプラグへの変換アダプタも付属する。 ホワイトモデルについては、スピーカー単体でオプション「SRS-NWGT10」としても発売。新Sシリーズのみに装着可能で、本体と同時期の発売となる。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は5,980円前後の見込み。
■ オプションのスピーカーなど
新Sシリーズが発売される時期に合わせて、スピーカーや録音用マイク、FMトランスミッタなどのアクセサリを順次発売する。価格はいずれもオープンプライス。
据え置き型のドックスピーカー「SRS-NWGM30」(店頭予想価格10,000円前後)は、WM-PORT対応のウォークマンと接続可能。電源はACアダプタまたは電池を利用し、出力は2W×2ch。リモコンが付属する。 FMトランスミッタ「DCC-NWFMT1」(店頭予想価格6,000円前後)もWM-PORT搭載ウォークマン全てに対応。車のシガーソケットアダプタより給電し、ウォークマンの音声をカーオーディオなどへワイヤレス伝送できる。送信周波数を表示する液晶ディスプレイを備え、メモリーボタンで4つまで周波数を登録できる。 「ECM-NW10」(店頭予想価格5,000円前後)は、ウォークマンのWM-PORTに装着する、ボイスレコーディング用のステレオ外部マイク。ダイレクトエンコーディングに対応した全てのウォークマンで利用できる。本体のスイッチにより、録音レベルを2段階で調整可能。ウォークマン本体より給電する。
□ソニーのホームページ ( 2008年9月8日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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