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松下電器産業株式会社は16日、“パナソニック”ブランドの白物家電新製品発表会を開催。10月1日のパナソニックへの社名変更とともに、白物家電におけるナショナルブランドからパナソニックブランドへの移行について、戦略を説明した。
松下電器の大坪文雄社長は、「松下の大坪として、皆さんの前に現れる最後の機会になります。次回お会いするときは、パナソニックの大坪と紹介させていただくこととなると思います。長い間、“松下さん”、“ナショナルさん”と、ご愛顧いただいてきたことについて心より感謝申し上げます」と語るとともに、ナショナルからパナソニックへのブランド変更と社名変更を改めて説明した。 ブランド統一の狙いについては、「パナソニック、松下、ナショナルの3つに分散していた価値を、パナソニックというひとつの価値に結集したい。世界中の従業員を、もっと強く、チーム一丸にしたい」と強調。「一滴の汗も無駄にせず、パナソニックに結集し、もっと高いレベルの企業にもっていきたい。日本で“松下さん”といわれるように、世界中の国々で“パナソニックさん”といわれるように、全員が一丸になって取り組んでいきたい」と意思表明した。 さらに、創業者 松下幸之助氏による「衆智を集めた全員経営」という言葉を紹介。「今般の社名変更、ブランド統一を機に、この言葉を実践していきたい」と説明。全社員がこれらを共有するために、経営綱領を現代的に解釈したというブランドプロミス「Panasonicが創るのは、くらしを輝かせる“アイデア”です。世界の人々に明日のライフスタイルを提案し、地球の未来と社会の発展に貢献し続けます。」を紹介。「全社員が一丸となって、このブランドプロミスを推進していく」と訴えた。
牛丸俊三副社長は、ブランド戦略の詳細について説明。「パナソニック」ブランドへの統一により、デジタル家電や住宅機器、白物家電の全てをひとつのブランドで展開できることから、「家まるごとパナソニック」をキーワードに、ブランドを積極的に推進するという。 牛丸副社長は、総務省による2007年の小売物価統計を例に挙げ、「AV家電、白物家電、バス/キッチンを含めた消費総額は292万円となり、自動車の228万円よりも大きい。つまり、われわれの商品は自動車よりも家計に大きなインパクトを持つ」とパナソニックブランド製品の市場の大きさを強調。「しかし、これまでは別々のブランドで同じ会社と認識されていなかった。これからパナソニックの商品をしっかり伝えていきたい」とブランド統合のインパクトと狙いを説明し、ブランドへの統一により、現在約30%の白物家電のシェアをさらに向上していく方針を説明した。 さらに、「超・省エネ」、「超・繋がる」、「徹底したユニバーサルデザイン」の3点を商品作りのコンセプトとして紹介。また、パナソニック・ブランドへの移行を消費者に周知するため、「Hello! Panasonic」キャンペーンを実施。過去最大規模という10万本のテレビCMを投入し、「パナソニック」ブランドを訴求していく。
CMには、女優の吉瀬美智子さんらが登場し、「Hello! Panasonicファミリー」としてパナソニックの家電をアピールする。登壇した吉瀬さんは、新家電製品のエコ性能やカラーバリエーションが「素晴らしい」とコメントした。 会場に隣接したホテルでは、パナソニック製品の秋の内覧会も開催。白物だけでなく、VIERAやDIGAなど全てのパナソニック製品を展示し、新しいパナソニックブランドをアピールした。
□松下電器のホームページ ( 2008年9月16日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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