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株式会社オーディオテクニカは16日、年末にかけてリリースする新製品の発表会を開催した。ここではイヤフォンの新製品を紹介する。 トリプル・バランスド・アーマチュアユニットを内蔵した、カナル型(耳栓型)イヤフォンの最上位モデル「ATH-CK100」を11月21日に発売する。価格は56,700円。 また、ダイナミック型ドライバ搭載の低価格モデル「ATH-CKM30」も同日に発売。価格は3,675円で、ブラック(BK)、ブラウン(BW)、パール(PL)、レッド(RD)、オレンジ(OR)、ホワイト(WH)の6色のカラーバリエーションを用意する。
■ ATH-CK100
同社は2006年11月に発売した「ATH-CK9」(22,050円)で、同社としては初めてバランスド・アーマチュア方式のユニットを採用。その後、2007年12月にはデュアル・バランスド・アーマチュア方式の「ATH-CK10」(37,800円)を上位モデルとしてリリース。今回のCK100は、さらにその上位モデルと位置付けられており、トリプル・バランスド・アーマチュアユニットを採用しているのが最大の特徴。 トリプルドライバーとしたことで、再生周波数帯域がCK10の20Hz~15kHzから、20Hz~18kHzへと拡大。よりワイドレンジなサウンドが再生可能になった。トリプルドライバーのイヤフォンとしては、Ultimate Earsの「IE-40」や「Triple.fi 10 Pro」(どちらも直販49,800円)が知られているが、これらのモデルは高音域専用のアーマチュア1基、中/低音域用のアーマチュアを2基採用している。
これに対し、テクニカの「CK100」は中高音用に2基、低域用に1基という構成になっているのが特徴。レンジの広さや、中低域の厚みにも意識したチューニングがなされている。ネットワークも専用設計のものを採用した。また、チタンを採用したハウジングが小型なのも特徴であり、トリプルドライバータイプのヘッドフォンとしては世界最小、最軽量を実現しているという。コードを除く重さは約4g。
付属のイヤーピースはシリコンタイプのものを、S/M/Lの3サイズ同梱するほか、新たにフォームタイプのイヤーピースも付属。指先で潰してから耳穴に挿入し、中で復元することでより密閉度の高い装着が行なえるという。 出力音圧レベルは113dB/mW。最大入力は3mW。インピーダンスは23Ω。コードはY型で1.2m。キャリングポーチやクリーニングクロスも付属する。
実際の使用を想定し、短時間ではあるがiPhone 3Gで試聴を行なった。楽曲は「Pure - AQUAPLUS LEGEND OF ACOUSTICS-」から「永久に」と、「Suara/夢想歌」から「星想夜曲」。一聴して感じるのはレンジの広さで、CK9やCK10と比べても、明らかに低域&高域の伸びが向上している。 また、中低域が適度に張り出しており、音楽全体に迫力がある。バランスド・アーマチュアイヤフォンは全域に渡って解像度が高い反面、モニターライクで分析的な音になりがちで、ダイナミック型と比べると中低域が痩せて聞こえる事が多い。しかし、トリプル化したことでこうした弱点を克服。音圧の高い、ダイナミック型のような“音楽の熱さ”を表現しながら、その中低域もアーマチュアらしい高い解像度を維持している点が好印象だ。 かといって、全ての面でダイナミック型を越えているわけではなく、高域にかけての音のかさつき/キツさなど、アーマチュアらしい音ではあるため、ダイナミック型と比べての良し悪しはユーザーの好みによるだろう。バランスド・アーマチュアが好きなユーザーにとっては注目したいモデルだ。
□製品情報
■ ATH-CKM30 6色の豊富なカラーバリエーションを備えるのが特徴の、カナル型イヤフォン。ユニットはダイナミック型で、10.7mm径。振動板を支える台座を取り払い、ユニットシャーシの外径まで振動板面積を大きくする「ダイレクトダイアフラムマウント方式」を採用している。再生周波数帯域は14Hz~24kHz。出力音圧レベルは104dB/mW。最大入力は100mW。インピーダンスは16Ω。
ハウジング部とイヤーピースの角度を持たせた構造を採用しており、耳穴に挿入しやすくなっている。イヤーピースはS/M/Lに加え、より小さなXSも付属。コードはY型で、長さは60cm。60cmの延長コードも付属する。コードを除いた重量は約4g。
□製品情報
□オーディオテクニカのホームページ
(2008年10月16日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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