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株式会社Neroは、ビデオ編集/オーサリング、ライティング機能などを備える統合型ソフト「Nero」シリーズの新製品「Nero 9」と、コンテンツ変換・転送ソフト「Nero Move it」を発売する。 両製品とも、ダウンロード版とパッケージ版を用意。「Nero 9」のダウンロード版は11月28日より発売し、価格は通常版が10,490円、アップグレード版が8,392円。パッケージ版は12月19日より発売し、通常版は13,500円、アップグレード版は9,800円。また「Nero Move it」は2009年2月頃の発売で、ダウンロード版は4,980円、パッケージ版は5,480円。
■ 「Nero 9」 2007年11月に発売された総合ライテングソフト「Nero 8」の後継バージョン。編集、オーサリング、ライティング、再生、バックアップなどの機能が1つのパッケージに統合されたソフト。 各ソフトウェアを起動するランチャーソフトとして「Nero StartSmart」を今回も搭載。スタート画面で各機能をわかりやすく表示し、使いやすさを向上したほか、新たにNero StartSmart上で映像/音楽ファイルの再生が可能になった。さらに、自動バックアップの機能も強化。有償のオンラインストレージサービスを利用したバックアップが可能になった。ストレージサービスの料金は、5GBで1,680円(3カ月)を予定している。
また編集画面では、映像自動編集機能「ムービーウィザード」を追加。「子供」「旅行」「パーティー」などのプリセットされたテーマを選択すると、そのテーマに合わせて自動的にタイトルや音楽、トランジションが追加されるという。 そのほかの変更点は下記の通り。
再生ソフトは「Nero Show Time」。新たに、AVCREC/FLAC/AIF/Matroskaフォーマットの再生にも対応した。ほか、Gracenoteの楽曲情報検索サービスに対応。ポッドキャストやWebラジオの再生/登録/ダウンロードも可能になった。また、無償アップデートで対応予定である、「プレイリスト表示」を新たに追加。従来ソフトより、使いやすさを向上させたという。 ライティングソフトは「Nero Burning ROM」、「Nero Express」を搭載し、「Nero Burning ROM」では「SecurDisc」ディスクの作成機能を新たに追加。Windows Vistaのサイドバーガジェット用ソフト「Nero DiskCopy」では、ワンクリックでディスクイメージが作成できる機能も追加。また、データリカバリーソフト「Nero RescueAgent」ではUSBメモリからのリカバリーに対応した。 そのほかはNero 8でも搭載の動画変換ソフトの「Nero Recode」、音声関連ソフトの「Nero SoundTrax」、「Nero WaveEditor」、「Nero SoundBox」、「Nero ScratchBox」などを統合している。 ただし、Nero 8でバンドルされていた、DLNA互換のホームネットワークソフトは、今回は省かれ、単品の「Nero MediaHome 4」として、オンライン限定で11月28日より販売する。価格は3,980円。
■ 「Nero Move it」
異なるデバイス間でデータを変換し、転送することができるソフト。転送先のデバイスが対応しているフォーマットや解像度などを自動で設定して変換を行ない、転送する。PCからポータブル機器への転送だけでなく、iPod-PSPなどポータブル機器間でのコンテンツ転送も、このソフト1本で可能。 同社では「Nero Move it」について、「デバイス間のフォーマットの制約を取り払う」と説明。「クオリティの向上」や「デバイス新製品への対応」するため、発売は2009年の2月を予定している。 対応デバイスはPCやUSBメモリに加え、アップル iPod、ソニー PSP、Creative ZEN、三洋 Xactiなど。発売開始時期には更に対応を拡充する予定。 変換したファイルは「YouTube」や「MySpace」へ直接アップロードできる。また、MySpaceからダウンロードしたコンテンツをiPodやPSPなどのポータブル機器へ転送することも可能。
オフライン変換機能を搭載。デバイスがPCから取り外されても、デバイスに合わせたフォーマットへ変換することができる。変換されたコンテンツは次回接続時に自動的に転送される。また、複数のデバイスへファイルを変換/転送する「マルチトランスコーディング機能」も備える。 入力対応フォーマットは、オーディオがCD-DA、AIF/AIFF、AMR、AWB、WAV/WAVE、MP2、MP3、MP4、MPA、M4A、AAC(AAC、HE-AAC、HEAACv2)、OGG。ビデオが3GP(3GPP、3GPP2)、MOV(QuickTime)、FLV(Flash Video)、ASF、AVI、DV、MP4(MPEG-4 part2、AVC/H.264)、M1V(MPEG-1)、M2V(MPEG-2)、DIVX、MPE(MPEG-1)、TS(MPEG-2)、MPG/MPEG(MPEG-1/2)、VOB(MPEG-2)、WMV、DVR-MS。静止画がJPEG。出力対応フォーマットは、オーディオがMP3。ビデオがMP4、3GP、AVI、WMV。静止画がJPEG。
■ 「ライティングからリキッドメディアへ」
16日に行なわれた発表会では、Nero アジアパシフィック ジェネラルマネージャー 西松央氏が、今後の「Nero」のブランディング戦略について、下記のように語った。
リキッドメディアとは「液体を別の容器に移し替えるような手軽さで、いつでも、どこでも、どんなデバイスでも簡単にデジタルメディアを扱えるように」と同社が考え、目指していくコンセプトだという。
それに伴い、コーポレートスローガンを「SIMPLY ENJOY」に一新。「マルチメディアを誰でも簡単に楽しめるような、リキッドメディアテクノロジーを実現していく」としている。
□Neroのホームページ ( 2008年10月16日 ) [AV Watch編集部/ohrui@impress.co.jp]
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