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株式会社Neroは、ビデオ編集/オーサリング、ライティング機能などを備える統合型ソフト「Nero」シリーズの新製品として、BD/HD DVDライティングやAVCHDオーサリングに対応する「Nero 8」を発売する。 ダウンロード版とパッケージ版を用意。ダウンロード版は11月9日より発売し、価格は通常版が10,490円、アップグレード版が8,392円。パッケージ版の通常版は13,500円、アップグレード版は9,800円で11月23日より発売する。 20種類以上のソフトをまとめた統合型ライティングソフトで、2007年3月発売の「Nero 7 Premium Plus」の後継バージョンとなる。 オーサリングソフトとして「Nero Vision 5」を搭載。AVCHDフォーマットに対応し、AVCHDディスクの作成や、AVCHDカメラへの書き戻しなどが行なえる。また、Nero 7では有償オプションに含まれていたBDAVオーサリング機能も本体に統合されている。なお、BDMVオーサリング、HD DVDオーサリング機能は含まれず、利用するには、別売のプラグイン「ブルーレイ/HD DVDビデオプラグイン」の購入が必要となる。 このプラグインは、HD DVDオーサリング、BDMVオーサリング機能のほか、HD DVDビデオ再生、BDビデオ再生の利用が出来るようになるもので、年内の発売を予定しており、価格は未定。同社では「4,000円以内で販売できるように努力する」としている。
動画共有サービス「YouTube」や、楽曲共有コミュニティサービス「MySpace」などとの連携機能を搭載。これらサイトからダウンロードした動画や静止画、楽曲などを利用してDVDビデオが作成できるほか、これらサイトへ、自作した映像などのアップロードが行なえる。 そのほか、DVDメニュー用のテンプレートとして、ハイビジョン画質のテンプレートや、3D映像を利用したテンプレートなどが追加されている。
再生ソフトには「Nero ShowTime 4」と「Nero Home」を用意。BDAVディスクやAVCHDディスクの再生に対応したほか、H.264フォーマットのファイル再生も可能。HD DVDビデオやBlu-ray Discビデオ再生には、前述のプラグインソフトが必要。 iPodやPSP、携帯電話向けの動画変換ソフト「Nero Recode」、DLNA互換のホームネットワークソフト「MediaHome」なども含まれる。 音声関連ソフトとして5.1/7.1chのマルチチャンネル録音や、ミックスなどが行なえる「Nero SoundTrax」、波形データを編集できる「Nero WaveEditor」、シーケンスソフト「Nero SoundBox」、ターンテーブルのインターフェイスを備え、スクラッチなどのDJプレイが可能な「Nero ScratchBox」なども備える。 ライティングソフトは「Nero Burning ROM」、「Nero Express」を搭載。新たにHD DVDライティングに対応した。そのほかの機能は従来同様で、CD/DVD/BDライティングが可能。 また、Windows Vistaのサイドバーガジェット用ソフトとして「Nero DiskCopy」を用意。画面に表示されているガジェットをクリックするだけでディスクのコピーが行なえる。 さらに、破損したディスクから、読み込みが可能なデータのみを復元できるデータリカバリーツール「Nero RescueAgent」を新たに追加した。 そのほか、従来バージョンと同様、バックアップソフト「Nero BackItUp」、画像編集ソフト「Nero PhotoSnap」、データベースソフト「Nero Scout」、ドライブ/システム情報検出ソフト「Nero ToolKit」、仮想ドライブソフト「Nero ImageDrive」、パケットライトソフト「InCD」なども含まれる。 日立LGデータストレージと共同で開発したセキュリティ技術「SecurDisc」を採用。対応ドライブと組み合わせて利用することで、データライティングやバックアップ時に暗号化して記録し、閲覧やコピーに関するアクセス制限が行なえるディスクが作成できる。
これら搭載ソフトウェアを起動するランチャーソフトとして「Nero StartSmart」も用意。インターフェイスを改善し、使いやすさを向上したほか、全ての搭載ソフトウェアを一覧表示する機能が追加。また、RSSにも対応している。
■ 「日本でのバンドル率をさらに高める」
発表会では、Neroの代表取締役チャーリー リポース氏が、Neroのソフトウェアについて「Create(作成)、Record(録画)、Convert(変換)、Store(保存)、Share(共有)、Play(再生)の作業がすべて1本で行なえる。映像や音楽のコンテンツをいつでもどこでもどんなデバイスでも活用できるようにするのが最終目標」と語った。 国内での展開については、アジアパシフィックジェネラルマネージャーの西松央氏から「ヨーロッパだけでなく、アジア全体で見ても、バンドル率は高く好調。ただし、日本でのバンドル率については、未だ発展途上」と現状について説明。 今後の国内展開については、「日本市場は、技術の最先端を行く非常に重要な市場なので、今後も日本でのシェアトップを目指す」と目標を語った。
そのほか、「ハイビジョンカメラや、BD、HD DVD、AVCHDなどの最新技術および製品の市場動向については常にチェックしており、技術的に関与できる部分があれば、積極的に取り組んでいる。先日発表された東芝の『gigashot Aシリーズ』にもNero 8のソフト、Nero Vision 5がバンドルされるが、これもこうした取り組みの成果の1つ」としている。 BD/HD DVDビデオ再生やBDMV/HD DVDオーサリング機能などが別売オプションのプラグインで提供することになった点については「BD/HD DVD技術のパテント料は非常に高額。現時点でHD DVD/BDビデオ再生などの機能は、全てのユーザーが必要としている機能ではないため、それら機能を分割することで、ソフト本体の価格を下げ、これら機能が必要な人向けに有償で提供する方針にした」と説明。 また、プラグインの発売時期が年末頃になる点については「認証関連の手続きが完了していないため」としている。
□Neroのホームページ ( 2007年9月26日 ) [AV Watch編集部/ike@impress.co.jp]
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