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ソフトバンク、iPhone 3G用のワンセグ/充電ユニット
-無線LAN伝送。12月発売で約1万円。絵文字も年内


左が「TV&バッテリー」。右はワンセグ表示中のiPhone 3G

12月中旬以降発売


 ソフトバンクモバイル株式会社とソフトバンクBB株式会社は30日、携帯電話の新機種発表会で、携帯電話「iPhone 3G」でワンセグ放送視聴を可能にし、外付け充電池としても利用できる周辺機器「TV&バッテリー」を12月中旬以降に発売すると発表した。価格は未定だが「1万円程度をイメージしている」(同社)という。

TV&バッテリー

 iPhone 3Gの無線LAN(Wi-Fi)機能を利用して、iPhoneでワンセグ視聴を可能にする周辺機器。外形寸法50×85×16mm(幅×高さ×厚さ)と小型/薄型でiPhoneにデザインマッチするボディに、ワンセグチューナと充電用外部バッテリを装備した。

 iPhone 3GにApp Storeで無料配布される専用ワンセグ視聴アプリケーションをダウンロード。同アプリを利用して、TV&バッテリーからWi-Fi経由で伝送されるワンセグ番組を、iPhoneで視聴可能となる。

 ワンセグの連続視聴時間は約3時間(iPhone 3G満充電で明るさ設定2、残量10%を残した計算値)。3時間で「TV&バッテリー」とiPhone両方の電池が無くなる。

システムの流れ。TV&チューナからiPhone 3Gへの伝送には無線LANが使われる USB接続してiPhone 3Gを屋外充電することも可能 電波で映像を飛ばしているため、TV&チューナをバッグに入れ、iPhone 3Gでワンセグを受信……といったことも可能

 また、TV&バッテリーとiPhone 3Gを接続して、iPhone 3Gの充電も行なえる。接続にはiPhone 3G同梱のUSBケーブルが利用可能。TV&バッテリー内蔵のバッテリ容量はiPhone 3Gと同じであるため、満充電は1回のみ。TV&バッテリー自身も、同梱のUSB-miniB USBケーブルを用いて、AC電源/USBポートからの充電が可能。充電所要時間はAC電源時が約2時間、USB経由で約4時間。

 なお、USB接続して充電しながらのワンセグ送信/受信も可能だが、その場合でも無線LANが使用される。


■ アプリとTV&バッテリーをマッチング

受信中のiPhone 3G

 伝送には無線LANのIEEE 802.11bを使用。320×240ドット、15fpsなどのワンセグ映像/音声を独自に暗号化して伝送している。無線LANでデジタル放送を送信することについてソフトバンクでは、「TV&バッテリーは専用アプリから制御できるもので、アプリとTV&バッテリーを組み合わせた1つのシステムとして機能している。USBワンセグチューナはアプリとチューナで構成され、間をUSBというインターフェイスで接続しているが、今回の製品はそれが無線LANに置き換わっただけであり、Dpaが策定したガイドラインに沿うものと考えている」という。

 なお、アプリとTV&バッテリーは、初回利用時に相互認証を行ない、マッチングする必要がある。ワンセグの受信/表示は、マッチングしたiPhone 3Gのみで可能となるため、1台のTV&バッテリーから複数台のiPhone 3Gへワンセグを送るといった使い方は想定していない。TV&バッテリーの側面にはマッチングを解消するボタンを用意。他のiPhone 3Gで利用する場合はマッチングをし直す必要がある。TV&バッテリーに備えているボタンはそれ以外、電源ボタンのみ。

 選局などの操作は全てアプリ側で行なう。起動するとチャンネル一覧と現在放送されている番組情報が一覧状態で表示され、そこから好きなチャンネルを選ぶとチューニングされる。現時点ではデータ放送や字幕などには対応しておらず、録画機能も非搭載。フレーム挿入など、高画質化機能も用意していない。「今後もアプリのアップデートを行ない、機能を充実させたい」という。

 なお、機能的にはiPod touchでも使用できそうだが、この周辺機器の開発が、iPhone 3Gのユーザーでもある孫正義社長の意向で進められており「とりあえず“iPhone 3Gでワンセグを”を合い言葉に開発を進めているので、現在のところtouchをサポートするかどうかはわからない」という。

側面の突起が電源ボタン。その下に穴があり、内部のスイッチを押すとマッチングが解除される iPhone 3Gよりも若干厚い iPhone 3Gを持つ孫社長


■ 公衆無線LANが無料化。ゲームも強化

 さらに、iPhone 3G利用者向けに、同社の展開する公衆無線LANサービス「BBモバイルポイント」を無料で利用する「公衆無線LANし放題」を11月4日よりスタート。これにより、全国のマクドナルドやJR駅構内、空港、カフェなど、全国3,500箇所で公衆無線LANを利用したインターネット接続が可能となる。

 iPhone 3Gでは、大容量アプリのダウンロードやiTunesからの楽曲購入には無線LAN接続が必要だったため、今回のBBモバイルポイント無料化は、アクセスの高速化だけでなく、屋外で利用できる機能がさらに増加したとも言えそうだ。

 サービスへの申し込みは不要。BBモバイルポイントエリア内でアカウント設定するだけで、利用できる。さらに12月1日からは2回目の接続時にIDやパスワードを入力せずに、BBモバイルポイントに接続できる、自動接続も可能となる。

 また、今年中に絵文字にも対応予定。「アップルに、日本の携帯電話は絵文字じゃないとメールじゃないんだと一生懸命伝えた結果、実現した」(孫社長)という。孫社長は前述のTV&バッテリーと合わせ、「ワンセグと絵文字、バッテリ問題を一度に解決するもの」と紹介した。

 ゲームアプリも強化される。スクウェア・エニックスがiPhone 3G参入の第1弾タイトルとして、「クリスタル・ディフェンダーズ」を投入予定。セガも「ぷよぷよフィーバー」を、ハドソンも「G RACER(仮)」、「とある騎士団と、幻のお城(仮)」などを開発中。

今年中に絵文字にも対応予定 スクウェア・エニックスがiPhone 3Gに参入

□ソフトバンクモバイルのホームページ
http://www.softbankmobile.co.jp/
□ニュースリリース(TV&バッテリー)
http://www.softbankmobile.co.jp/ja/news/press/2008/20081030_09/index.html
□ニュースリリース(公衆無線LANし放題)
http://www.softbankmobile.co.jp/ja/news/press/2008/20081030_08/index.html
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http://av.watch.impress.co.jp/docs/20080610/apple1.htm

( 2008年10月30日 )

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp/yamaza-k@impress.co.jp]


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