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オンキヨー&パイオニアはネットワークオーディオ強化。AtmosサウンドバーやDTS Play-Fiも

 「IFA 2016」において共同でブースを展開しているオンキヨーとパイオニアは、ネットワークレシーバやサウンドバー、コンポなどの新製品を展示。欧州のトレンドに合わせて、ワイヤレス接続製品が充実している。

オンキヨー、パイオニア、ティアックの共同ブース

DTS Play-Fiにも順次対応。ワイヤレスのトレンドに合わせた製品が多数

 両ブランドの製品では、ワイヤレス技術などを手掛ける米Blackfireとの協力で、「FireConnect」という新しいマルチルーム再生機能をネットワークレシーバなどに搭載開始している。複数の対応機器を連携して、別の部屋で同じ音楽を流すといったことがスマホアプリの操作できる。現時点では、対応機器がオンキヨー/パイオニア製品に限られるが、オープンな規格として他社の採用も受け入れる形をとっていくという。

 さらに、オンキヨーとパイオニアの両ブランドにおいて、ワイヤレスでロスレスオーディオを伝送するDTSのネットワーク再生規格「Play-Fi」を導入することに同意したことを9月2日付で発表。これにより、オンキヨー/パイオニアブランドの一部サウンドバー('16年モデル)で順次Play-Fiをアップデートなどで提供するほか、2017年モデルではさらに対応製品のカテゴリを拡大する見込み。

 ネットワークプレーヤーの新製品としては、オンキヨーブランドの「NS-6170」と「NS-6130」を展示。いずれも11.2MHzまでのDSDや192kHz/24bitまでのWAV/FLAC/Apple Lossless/AIFFなどの再生に対応。Ethernetと無線LAN(2.4GHz/5GHz)を備え、Google Cast for Audio(アップデートで対応)や、AirPlay、Spotify、TIDAL、Deezer、TuneInの各サービスをサポート。前述したマルチルーム機能のFireConnectにも対応する。

左上の機種が「NS-6130」、右上が「NS-6170」

 NS-6170のみ、デジタル音楽再生時の“動的ノイズ”を大幅に削減するという「DIDRC」を搭載。旭化成エレクトロニクス製の32bit対応DACを備え、NS-6130はAK4452を1基、NS-6170はAK4490をデュアルで搭載する。

 パイオニアブランドでは、ネットワークプレーヤー機能を備えた薄型ステレオアンプの「SX-S30DAB」を展示。DSD 5.6MHzなどのハイレゾ再生をサポートするほか、欧州などの衛星ラジオ「DAB+」も搭載。HDMI入力×4、出力×1を備え、HDCP 2.2もサポート。4Kアップスケーリングにも対応する。

SX-S30DAB
パイオニアのスリムなBD/SACDプレーヤー「BDP-X300」(上)も展示

Dolby Atmos/DTS:X対応サウンドバーや、ワイヤレススピーカー参考展示

 オンキヨーは、Dolby AtmosとDTS:X対応のサウンドバー採用オーディオシステムを参考展示。型番は明かされていないが、年内の発売を予定している。

参考展示のDolby Atmos/DTS:X対応サウンドバーとレシーバ部

 フロントL/Rとセンター、(天井に音を反射させる)ドルビーイネーブルドスピーカーを一つの筐体に内蔵したサウンドバーと、デコーダなどを備えたレシーバ部、2.4GHzでワイヤレス接続のサブウーファで構成し、オブジェクトオーディオの3.1.2ch再生が可能。レシーバ部にHDMIを備え、4K映像やHDCP 2.2パススルーに対応する。前述したDTS Play-Fiへの対応も検討されている。

レシーバ部
ワイヤレスサブウーファ

 そのほか、詳細は明らかにしていないものの、ワイヤレスオーディオと見られるパイオニア製品が、ケース内に複数展示されていた。

 1つはWi-Fi/Bluetooth搭載でSpotifyやTIDAL、Google Castなどのロゴが記された一体型スピーカーのようだ。

ワイヤレススピーカーに、Google CastやTIDALなどのロゴが見える

 もう一つは、レシーバ部とステレオスピーカーで構成するシステム。メインユニットには背面にアンテナのようなものを備え、左右のスピーカーも完全にワイヤレスなレイアウトフリーの製品と予測できる。

完全ワイヤレス? なステレオスピーカーのシステム