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64 AUDIO、オープン型BA搭載イヤフォン「tia Fourte」。BA×18基「U18/A18 Tzar」も

 ミックスウェーブは、米64 AUDIOのユニバーサルタイプ・イヤフォンのフラッグシップ3機種を発表した。日本では2017年3月の発売を予定、米国での価格は「tia Fourte」が3,599ドル、「U18 Tzar」と「A18 Tzar」が各2,999ドル。国内での価格と、具体的な発売日は後日改めて発表される。また、12月17日と18日に開催されるイベント「ポタフェス 2016」にて展示も行なう。

tia Fourte

 3機種に共通するのは、新技術「tia(Tubeless In-ear Audio)」テクノロジーを採用した、オープン型バランスドアーマチュアユニット(BA)を採用している事。筐体を密閉にせず、オープンにする事で、「ドライバ自体が本来持っているポテンシャルを引き出し、多くのハイファイスピーカーが採用している設計のように、 ダイヤフラムからの音を直接得ることを可能にする」という。

オープン型バランスドアーマチュアユニット

 これにより、共振問題も排除。音質を劣化させる音導管やダンパーを使う必要も無くなったという。

 「tia Single Bore Design」という、音導孔を1つにする「シングルボア設計」も導入。音導管による音の共鳴を排除でき、「大口径の音導孔はそれ自体が音響形成チャンバー、 そして tiaテクノロジー採用の高域向けドライバの周波数レスポンスを助ける機能を持っている」という。

 シェルの内部にはアコースティック・チャンバーを用意。「スタジオルームが各部屋に設置してあるスピーカーに対し、最適化されたルームチューニングを持つのと同様に、 各ドライバの為に最適化され、不必要な共鳴を取り除く」とする。

左側が従来のイヤフォン、右がtiaテクノロジーを採用したもの。特性も異なる

 いずれのモデルにも64 AUDIOのイヤフォンでこれまで採用してきた“第二の鼓膜”と呼ばれる専用モジュールを搭載し、聴覚障害リスクを抑える「apexx(Air Pressure Exchange) Technology」を引き続き搭載している。

apexx Technologyのモジュール

tia Fourte

 「tiaシステムに、これまでに設計してきた世界クラスのIEMから学んできたこと全てを最大限に活かした」という最上位機。

 BAは、低域×1、tia仕様の中域×1、中高域×1、tiaの高域×1の4ウェイ4ドライバ。筐体はアルミニウムの無垢材から機械加工で造り上げており、 フェイスプレートには耐久性が高く、エレガントなパティナ仕上げ(緑青仕上げ)の銅を採用している。

 インピーダンスは10Ω、再生周波数特性は5Hz~22kHz。感度は114dB。

U18 Tzar

 ユニバーサルモデルとしては世界初という、片側18ドライバ搭載モデル。「究極のリファレンスサウンドを求めるオーディオ愛好家、 ミュージシャン向けに設計された」という。

U18 Tzar

 BAの構成は、低域×8、中域×8、tia中高域×1、tia高域×1。4ウェイ。インピーダンスは9Ω、再生周波数特性は10Hz~20kHz。感度は115dB。

A18 Tzar

 U18と同様に、ユニバーサルモデルとしては世界初という片側18ドライバ搭載モデル。

A18 Tzar

 BAの構成は、低域×8、中域×8、tia中高域×1、tia高域×1。4ウェイ。中域と低域にはシングルボア設計を採用し、「驚くほどまとまりのあるサウンドと音のディテールを奏でる」という。インピーダンスは9Ω、再生周波数特性は10Hz~20kHz。感度は116dB。