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Technics、新ターンテーブル「SL-1200GR」。新アンプ・スピーカーも

 パナソニックは1月4日(米国時間)、CES 2017においてTechnicsブランドの新製品として、アナログターンテーブル「SL-1200GR」やDAC内蔵ステレオプリメインアンプ「SU-G700」、スピーカーシステム「SB-G90」を発表した。“Grand Class”の製品として2017年中の発売を予定している。

Technicsの新ターンテーブル「SL-1200GR」

SL-1200GR

 SL-1200G(’16年発売)の技術を継承しつつ、素材変更や軽量化を行なったスタンダードモデルとして「Grand Class」にラインナップする。

 新開発のコアレスダイレクトドライブモーターを搭載。スピードコントロールシステムは、SL-1200Gと同じく、Blu-ray機器開発で培ったモーター制御技術を採用した。

 プラッタはアルミニウムダイキャスト、消音ゴムを塗布した2層構造(1200Gは真鍮、アルミダイキャスト、デッドニングラバーから成る3層構造)で、リブの強化などにより高い剛性と制振特性を実現。プラッタのみの重量は2.5kgで、DJターンテーブル「SL-1200MK5」の1.8kgより重く、振動の影響を抑えている。

 SL-1200GRのトーンアームはS字型で、質量が小さく剛性が高いアルミ製アームチューブを採用(1200G/1200GAEはマグネシウム)。ジンバルサスペンション方式を採用し、カートリッジの正確なトラッキングを実現する。

プラッタはアルミニウムダイキャスト、消音ゴムの2層構造

 筐体はバルクモールディングコンパウンド(BMC)とアルミダイキャスト部品を一体化した2層構造で、1200Gの4層構造からシンプルになっている。筐体内には金属シールド構造を使用し、外来ノイズや干渉の影響を低減。金メッキのPhono端子とグランド端子を備える。

 外形寸法は453×372×173mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約11.2kgで、1200Gより軽量(同18kg)。

SU-G700

 フルデジタルアンプ「JENO」を採用したステレオプリメインアンプ。独自のジッタ低減回路や高精度PWM変換回路を装備し、「自然できめ細かな音を再現」するという。スピーカー負荷適応処理技術「LAPC」で振幅特性や位相特性を改善する。出力は140W×2ch(4Ω)、70W×2ch(8Ω)。

SU-G700

 スイッチング電源はG700用に新開発されたもの。電源の後段では出力電圧を安定化するために、カスタムされた電解コンデンサを使ったリニアレギュレータを使用している。

 入力はUSB×1、同軸デジタル、光デジタル、アナログのライン入力を各2系統、Phono(MM)を1系統装備。USB入力はPCMは最高384kHz/32bit、DSDは最高11.2MHzまで対応する。出力はアナログライン出力とアナログプリ出力、ヘッドフォン出力を各1系統搭載。

 外形寸法は430×428×148mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約12.3kg。筐体内部は3セクションに分けてパーテーションを設置。回路ブロック間の干渉を抑え、筐体の剛性も高めている。内側シャーシは1.2mm鋼板、底面は2mm鋼板で制振性能を向上させ、低重心化。フロントは7mmアルミパネルで、2つのメーターも配して「音楽のダイナミクスを視覚的に表現する」としている。

内部は3セクションに分けてパーテーションを設置
背面

SB-G90

 3ウェイ4スピーカーのバスレフ型フロアスタンドスピーカー。ドライバはいずれも新開発で、25mmドームツイータと16cmミッドレンジユニットによる同軸2ウェイコーンユニット×1、16cmロングストロークコーン型ウーファー×2を搭載している。

SB-G90

 スピーカーユニットの固定には、新開発の「バランスドドライバーマウントアーキテクチャー」を採用。キャビネット内部に設置されたサブバッフルに固定するもので、ユニット自体の不要な振動を抑制。前面のバッフルに取り付けていないため、ユニットからバッフルへの不要振動も抑制し、リアルかつクリアな音場を再現するとしている。

 周波数帯域は27Hz〜100kHz。インピーダンスは4Ω。クロスオーバー周波数は480Hz、3.2kHz。推奨アンプ電力は定格40〜150W。外形寸法は302×375×1,114mm(幅×奥行き×高さ)、質量は約32kg。

新開発の2ウェイ同軸コーンユニット
背面