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富士フイルム、4K/30p対応で「動画ポジション」を追加したXマウントミラーレス「X-T20」

 富士フイルムは、Xマウントのレンズ交換式APS-Cミラーレスデジタルカメラで、4K/30p動画の撮影も可能な「X-T20」を2月下旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は、ボディのみで10万5,000円前後、フジノンレンズ「XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS」が付属するレンズキットは14万円前後。ボディのカラーはシルバーとブラックの2色。

Xマウントのレンズ交換式ミラーレスデジタルカメラ「X-T20」。装着しているレンズが「XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS」

 「X-T10」の後継モデルで、手に馴染むグリップ形状とボディデザインを踏襲。天面にはシャッタースピードダイヤル、露出補正ダイヤル、撮影モードを選択できるドライブダイヤルを配置し、ドライブダイヤルには「動画ポジション」を追加。静止画撮影から動画撮影へ、瞬時に切り替えられる。

 レンズマウントはXマウント。センサーは2,430万画素、APS-Cサイズの「X-Trans CMOS III」。画像処理エンジンは「X-Processor Pro」。像面位相差AFエリアの拡大と、AFアルゴリズムの見直しにより、最速0.06秒の高速AFや、ライブビュー撮影5コマ/秒の高速連写、起動時間0.4秒、シャッタータイムラグ0.050秒、撮影間隔0.25秒などを実現。人間の瞳を自動で検出し、ピントを合わせる「瞳AF」なども備えている。

 動画はフルHDに加え、4K(3,840×2,160)/30p/100Mbpsまでの撮影も可能。連続撮影は最大10分まで。HDMI出力も可能で、「HDMIレックコントロール」をONにすると、カメラのレリーズボタンを切るだけで、自動的にアイコン表示などが無いクリーンなHDMI出力ができ、外部モニタ/レコーダなどと連携できる。「Xシリーズ」の特長である「フィルムシミュレーション」を活かした多彩な色調の動画撮影も可能。外部マイク入力も備えている。

 フィルムシミュレーション機能には、新たに「ACROS」モードを追加。「X-Processor Pro」の高速演算処理を使い、「従来のモノクロモードを凌駕する滑らかな階調、引き締まった黒、美しい質感の再現によるモノクロ写真表現が可能」という。フィルムの粒状感を再現する「グレイン・エフェクト」も用意。

 センサーなどの新デバイスの採用と信号処理技術の改善で、ノイズ低減も実現。「X-T10」では拡張感度であったISO 12800を通常感度として使用できるという。

 記録メディアはSDカードで、SD/SDHC/SDXCをサポート。0.39型で236万画素の有機EL電子ビューファインダーと、3型で104万画素のタッチパネル対応液晶モニタを装備。マニュアルフォーカス時、左右にずれた像を一致させることでピントを合わせる「デジタルスプリットイメージ」も利用可能。被写体のコントラストが高い箇所の輪郭を強調して表示するフォーカスピーキングも備えている。

 無線LANに対応。無料アプリ「「FUJIFILM Camera Remote」をインストールしたスマホと連携でき、離れた場所から、カメラのリモート撮影ができる。

 外形寸法は、118.4×41.4×82.8mm(幅×奥行き×高さ)。バッテリとメモリーカードを含めた重量は約383g。