ニュース
iFi、USB入力に絞った1.6万円のポータブルアンプ「nano iDSD LE」、真空管プリ「micro iTube2」も
2017年2月14日 12:40
トップウイングサイバーサウンドグループは、英iFi Audioの新製品として、DAC内蔵のポータブルヘッドフォンアンプ「nano iDSD LE」と、真空管を使ったプリアンプ兼バッファアンプ「micro iTube2」を18日に発売する。価格は「nano iDSD LE」が16,000円、「micro iTube2」が54,000円。18日に中野サンプラザで開催されるイベント「ポータブルオーディオ研究会 2017冬(通称:ポタ研)」にも出展する。
DAC内蔵ポータブルヘッドフォンアンプ「nano iDSD LE」
nano iDSD LE(16,000円)は、既発売「nano iDSD」(27,000円)のライトバージョン。光デジタル入力を省き、USB入力のみとしたほか、DSDの再生上限をnano iDSDの11.2MHzから、5.6MHzに下げて低価格化している。また、デジタルフィルタの選択機能も省かれている。
PCMは384kHz/32bitに対応。DACはバーブラウン製。PCとのUSB接続でUSB DACとして動作するほか、OTGのUSBケーブル、もしくはAppleのカメラコネクションキットを使い、Android/iOS端末とデジタル接続。端末内の音楽をデジタルのまま伝送、nano iDSD LEでアナログ変換・増幅して再生できる。
クロックには、ARM製の温度補償型モジュールを採用。デジタルノイズを低減し、ジッタも除去。ジッターを監視するAMRの技術も採用。「Zero Jitter Liteテクノロジー」も採用している。
ヘッドフォン出力はステレオミニ。出力は130mW以上。精密なアナログボリュームコントロールを内蔵する。
RCAのライン出力も備えており、据置き機器とも接続可能。出力カップリングキャパシターを省いた「DirectDrive」構成で、「透明なサウンドをだれもが聞き取ることができる」という。
USBバスパワー、もしくは内蔵バッテリで動作。バッテリ仕様時の再生時間は8時間以内。外形寸法は106×67×28mm(縦×横×厚さ)。重量は162g。
真空管採用プリアンプ兼バッファアンプ「micro iTube2」
「iTube」の後継モデル。搭載している真空管は「GE5670」で従来モデルと同じ。真空管は出力ステージ、プリアンプ、バッファーで活用している。端子は、RCAの入出力を各1系統装備。前面にボリュームノブを備えている。プリアンプとして使えるほか、micro iTube2を2台用意し、プレーヤーと半導体プリアンプの前に噛ませるように接続、プリアンプの後ろにも接続する事で、「オーディオチェーンの全体を真空管化するという効果も生み出せる」という。
「iTube2」では新たに、TDK製のC0Gタイプのキャパシタや、パナソニックのECPUフィルム・キャパシタを採用。ELNA製の「Silmic」など、オーディオ用の高級パーツを投入。上位機種「pro iCAN」の仕様をそのままトリクルダウンした製品に生まれ変わったという。
特許技術の「3D Holographic+」も、新たにチューニング。「レコーディングにおける基本的な空間の歪みを補正。スピーカーの左右の間隔よりもさらに広い音場を形成する」というもので、パソコンのスピーカーなど、左右の間隔が狭い配置による影響を矯正できるとする。
「低域再生能力に限界のあるスピーカーのサウンドを聴く楽しみを増強させる」という「XBass+」機能にも新チューニングを施した。
新たに搭載した「Tube+」機構は、真空管サウンドのテイストを、「SET(シングルエンド・トライオード)」、「Push-Pull(プッシュプル)」、「Classic」の3モードから選べるもの。
ACアダプタで動作し、アダプタにはオーディオグレードのiPower(15V)を採用。こうした改良を加えながら、価格は据置き。
外形寸法は67×175×28mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は278g。消費電力は最大10W。