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PS Audio、“究極のディスクトランスポート”を掲げた75万円のプレーヤー

 完実電気は、米PS Audioの新製品として、SACDやDVDオーディオなどの再生に対応し、USBメモリなどからの音楽ファイル再生も可能なトランスポート「DirectStream Memory Player」を3月30日に発売する。価格は75万円。カラーはシルバー、ブラック。

トランスポート「DirectStream Memory Player」

 「究極のディスクトランスポート」をテーマに開発された製品で、音楽CD、CD-R/RW、SACD、DVDオーディオ、CD-R/RW、DVD±R/RWなどの再生も可能。SACDやDVDオーディオのマルチチャンネル音声も出力できる。

 DACは搭載しておらず、出力はI2S×3(フロント、リア、センター/サブウーファ)、同軸デジタル×3(フロント、リア、センター/サブウーファ)、XLRバランス×1(フロント)を用意する。I2Sと同軸デジタルは、192kHzまで、DSD 2.8MHzまでサポートする。

 I2Sでは、PSAudioのDACと接続した場合に限り、SACDからDSD信号をストリーム出力可能。同軸ケーブルで接続した場合には、ダウンコンバート出力される。

 フロントパネルにUSB端子を備え、USBメモリなどに保存した音楽ファイルの再生も可能。フォーマットはAAC、FLAC、OGG、Apple Lossless、M4A、OGM、AVI、M4V、WAV、DFF、MP3、WMA、DSF、MP4に対応する。

 PerfectWave Transportでも採用した「Digital Lens」改善したものを搭載。FPGAとRAMを、ジッタやノイズ、時間軸上のゆらぎ、ディスクドライブから派生するエラーなどから解放するという技術で、8年間に及ぶ調査と2年の開発で進化。「大容量のFPGAを中心に、RAM、セミコンダクタと微小なデーターマークを呼び出すことができる近視野光出力回路を組み合わせることで、より高速度の信号処理を実現し、ほぼリアルタイムでデジタル信号を読み出し、再構成し、ジッタ、ノイズ、時間軸上のゆらぎ、ドライブから派生するエラーから解放する」という。

 このdigital Lensの動作は、DSDACにも採用されている固定式ウルトラロージッタークロックでコントロールしている。

内部

 ドライバーメカ部、ディスプレイ部、出力段それぞれに独立して電源を供給、新開発のトロイダルトランスは、巻線まで別にするなど、それぞれが完全に独立し、干渉を防いでいる。ハイスピードダイオードが搭載されたディスクリート波形補正回路を採用したほか、電源から発生するノイズ対策として無電導フィルムコンデンサと、オーディオ特性にすぐれた低ESRコンデンサも組み合わせている。

 フロントパネルには大型ディスプレイも搭載。ネットワークやSDカードから、再生している楽曲やアルバムの情報を取得・表示できる。ソフトウェアのアップデートも、ディスプレイを見ながら確認できる。

 SACDを素早く読み込むための専用モードも搭載。膨大なデータ量のSACDから、優先して読み出したい音楽信号を事前に設定することで、読み込み時間の短縮を図る。

 I2S接続用に、オーディオ再生に特化したHDMIケーブルも同梱。外形寸法は435×355×95mm(幅×奥行き×高さ)、重量は11.5kg。

背面