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HoloLensを装着し、ホログラムの教師から学習。ドワンゴが教育向けMR「DAHLES」

 ドワンゴは、マイクロソフトのMR(Mixed Reality:複合現実)ヘッドマウントディスプレイ「HoloLens」を使った、教育・セミナー・ライブイベントなどに特化した同期コンテンツ配信システム「DAHLES」(ダレス:Dwango Advanced HoloLive Education System)を開発。導入第一弾として、4月5日に行なわれる、角川ドワンゴ学園運営のN高等学校の入学式で活用。遠隔地にいる教職員や来賓が3Dホログラムで新入生の前に現れる。

教育、セミナー、ライブイベント向け「DAHLES」システムのイメージ

 MicrosoftのHoloLensは、装着する事で、現実の視界にCGなどのデジタルコンテンツを重ねて表示できるもの。HoloLens自体にCPUなどを内蔵しており、Windows 10を採用したヘッドマウントディスプレイタイプの単体コンピュータとして動作するのも特徴。

 HoloLensには、標準でシェアリング機能が搭載されているが、DAHLESでは“1対多人数”型、大空間での多人数利用に特化した独自の制御を実施。多人数での空間共有を安定的に行なえるという。

 これにより、例えば学校の教室で、大人数の生徒が一斉にMR体験を共有可能。MRで立体模型を表示し、それを見ながら授業を受けるといった事も可能になるという。

 また、没入型のVRヘッドマウントディスプレイと異なり、HoloLensは現実の視界も遮らず、周囲や自分の手元が見えるので、3D映像の授業を体感しながらノートをとることも可能。

 リアルタイムの遠隔授業や、その模様を記録しておくことで教室という実空間を使った「タイムシフト授業」など、「対面教育と通信教育のメリットが活きた新しい教育のかたちを生み出す」という。

 その活用第一弾となるN高の入学式では、新入生60人が冒頭からHoloLensを装着して会場に入場。DAHLESにより、遠隔地にいる教職員や来賓を3Dホログラムで一同の前に登場させ、あたかも同じ空間で本人を目の前にしてスピーチを聞いているかのような視聴体験を提供するという。

 その後は、今年4月に東京・大阪で開校するN高の通学コースで、東京での講義授業を大阪で聴講するといった拠点間の遠隔授業などで、順次活用していく予定。