出光、有機EL開発で中国BOEと提携へ。高性能材料の提供などで協力

　出光興産と中国のBOE Technology Group(BOE)は24日、高性能な有機ELディスプレイ開発のため、有機EL事業における戦略的提携関係の構築に基本合意したと発表した。

　出光興産は有機EL事業において、発光材料や周辺材料の開発を続けている。製造から販売まで行ない、スマートフォンやテレビなどの有機ELディスプレイに採用。材料開発だけでなく、有機EL材料の性能を最大限に発揮するための材料の組合せ技術の開発も進めている。

　BOEはインターネット製品/サービスの供給メーカーで、ディスプレイデバイス、スマートシステム、ヘルスケアサービスが中核事業。ディスプレイ製品の出荷量は世界最大規模で、2017年第1四半期は、BOEのスマートフォン液晶ディスプレイ、タブレットディスプレイ、パソコンディスプレイの出荷量はいずれも世界第1位。ディスプレイ全体の出荷量は世界第2位、液晶テレビディスプレは3位。有機ELディスプレイも積極的に取り組んでいるという。

　今回の戦略的提携を通じて、両社は有機ELディスプレイにおいてシナジー効果を発揮していくことを目指す。出光興産はBOEのニーズに基づき、高性能な有機EL材料を開発/提供。両社の有機EL分野における協力関係を強化し、製品力と市場競争力を向上させる。

　これまでも出光興産は多数のディスプレイメーカーと戦略提携を構築。有機EL材料メーカーとは、有機EL材料関連分野における特許の相互利用に関する提携契約なども行なっており、今後も主要顧客との関係を強化していくという。