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LUMIX GH5が4K HDRのHLG対応開始。ALL-I記録や、動画AF/手ブレ補正強化も

 パナソニックは、デジタルカメラ「LUMIX DC-GH5」において、4K HDR動画撮影対応など大幅な機能アップデートを行なう新ファームウェアVer.2.0を9月27日より提供開始した。また、DMC-GH4の新ファームウェアVer.2.7も提供開始され、他社製レンズを使用したVFR撮影で、手ブレ補正が動作しない不具合を改善している。

LUMIX DC-GH5

GH5はHDRのHLG対応やアナモフィック動画撮影、手ブレ補正強化など

 GH5の動画関連の大きなアップデートは4K HDRへの対応で、フォトスタイルに「ハイブリッドログガンマ(HLG)」が追加された。パナソニック製4K HDR対応VIERAなど、HEVC圧縮方式に対応したAV機器での動画再生を可能にする、低ビットレートの4K HLG動画記録モードが利用可能になった。

HLG方式のHDRに対応(写真はIFAでの発表時)

 4KやフルHD動画記録において、4:2:2 10bit ALL-I記録モードを追加。「6Kフォト」や「4Kフォト」性能の改善も行なわれる。また、動画撮影中のオートフォーカス追従性能が向上する。

 アナモフィック動画撮影モードも強化。有効画素数約18Mで撮影できる「高解像アナモフィックモード」を追加した(記録はHEVC)。また、アナモフィックレンズを使用した撮影中に、シネマスコープサイズ相当に引き伸ばした状態を確認できる「アナモフィックデスクイーズ表示」機能や、動画撮影中に、シネマスコープサイズや16:9、1:1などの画角を表示アシストする「ビデオガイドライン表示」機能も利用可能になった。

 ボディ内手ブレ補正も強化。アングルを固定した撮影で、強力に手ブレ補正がはたらく「手ブレロック」機能を追加したほか、2.0倍、1.33倍のアナモフィックレンズを使用した撮影用に、最適な補正効果を発揮する手ブレ補正モードのメニューも加えられた。そのほか、他社製レンズを使用したVFR撮影で、手ブレ補正が動作しない不具合を改善した。

【DC-GH5アップデート内容】

PCソフト「LUMIX Tether」に対応

・PCソフト「LUMIX Tether」によるUSBテザー撮影に対応。PCとカメラをUSB接続し、カメラを制御できる

オートフォーカス性能の改善

・写真撮影中の、低コントラスト被写体へのオートフォーカス合焦性能を向上
・動画撮影中の、オートフォーカス追従性能を向上
・「マルチAF」「カスタムマルチAF」において、AF枠を常時表示できるようにした
・「マルチAF」のAF枠移動を、画面端から反対側へループ移動できるようにした
・「追尾AF」において、ライブビュー画面内のAFロック開始位置をあらかじめ配置できるようにした
・「連写撮影」「6Kフォト」「4Kフォト」において、シャッター半押し中、および撮影中にAF枠を移動できるように改善した

「6Kフォト」「4Kフォト」性能の改善

・「6K連写」「4K連写」の撮影停止後に、次の撮影が可能になるまでの時間を短縮
・「6Kフォト」による「ループ記録」ができるようになった
(「6Kフォト」の「ループ記録」には、ビデオスピードクラス60以上のパナソニック製SDカードを推奨)

ALL-I動画記録モード追加

・4K/FHD動画記録において、4:2:2,10bit ALL-I記録モードを追加
(4KのALL-I記録には、ビデオスピードクラス60以上のパナソニック製SDカードを推奨)

4K HDR動画撮影に対応

・「フォトスタイル」に、「ハイブリッドログガンマ(HLG)」を追加
・パナソニック製4K HDR対応ビエラなど、HEVC圧縮方式に対応したAV機器での動画再生を可能にする、低ビットレートの4K HLG動画記録モードを追加

アナモフィック動画撮影モードの強化

・有効画素数 約18メガで撮影できる、「高解像アナモフィックモード」を追加
(HEVCで記録)
・アナモフィックレンズを使用した撮影中に、シネマスコープサイズ相当に引き伸ばした状態を確認できる、「アナモフィックデスクイーズ表示」機能を追加
・動画撮影中に、シネマスコープサイズや16:9、1:1などの画角を表示アシストする、「ビデオガイドライン表示」機能を追加

ボディ内手ブレ補正の強化

・アングルを固定した撮影で、強力に手ブレ補正がはたらく、「手ブレロック」機能を追加
・2.0倍、1.33倍のアナモフィックレンズを使用した撮影用に、最適な補正効果を発揮する手ブレ補正モードのメニューを追加
・他社製レンズを使用したVFR撮影で、手ブレ補正が動作しない不具合を改善

ホワイトバランス設定の修正

・色温度設定のWB2軸補正を行なった後、K(ケルビン)値を変更すると、WB2軸補正値がリセットされる不具合を修正

インターバル撮影の改善

・撮影待機画面で、終了予定時刻・残枚数が確認できるようにした

省電力ファインダー撮影機能の改善

・モニター撮影情報表示画面以外の撮影待機画面でも、省電力ファインダー撮影機能を使用できるようにした

ワイヤレス機能の強化

・Image Appの「Bluetoothリモコン」機能に対応
・「自動画像転送」機能において、カメラの電源を切るときに未送信画像があった場合、次回起動時に送信するように改善

その他、使用性の改善

・拡大再生画面・マルチ再生画面で、Fnボタンによるレーティング設定ができるようになった
・Fnボタンに、「常時プレビュー」「4Kフォト一括保存」「下限シャッター速度」「RAW現像」「RECボタン動作」「SDカードスロットの切替」「マイクレベル設定」を割り当てできるようにした
・DISP.ボタンをロックできるようにした
・リレー記録で、動画のファイル番号がリセットできないことがある不具合を修正
・リレー記録で、SDカードをフォーマットした後に動画のファイル番号がリセットされることがある不具合を修正
・バックアップ記録で、ファイル番号がリセットされないことがある不具合を修正
・「拡張ISO感度」を低ISO感度に設定、「iDレンジコントロール」を強に設定、「ハイライトシャドウ」を設定した際の画質を改善