DVD±Rディスク寿命に関する認定マークを導入

-寿命30年以上の製品にマークを発行。CDs21発表


3月6日発表


 特定非営利活動法人アーカイヴ ディスク テスト センター(ADTC)は、DVD-Rなどの光ディスクの寿命を確認する「光ディスク寿命推定試験法」の運用を4月に開始する。

 光ディスクは、各種データ保存や、デジタルカメラなどの静止画、テレビの動画保存などに用いられているが、品質が規格を満たさずに、寿命の短いメディアなどが市場に多く出回っているほか、寿命に関する具体的な基準などが存在しなかった。また、官公庁での公文書保存などについても、電子データが増えているものの、データが読めなくなったなどの報告があり、信頼性が懸念されていた。

 こうした状況を受けて、ISO(国際標準化機構)/IEC(国際電気標準会議)が、2008年1月に「光ディスク寿命推定試験法」を国際規格「ISO/IEC 10995」として策定。光ディスクの普及促進を行なっているCDs21ソリューションズが、導入の準備を進め、2008年8月にADTCを設立。ADTCでは、4月にセンターラボラトリーの運用をスタートする。

 4月に開始する試験では、12cm/8cmのDVD±Rについて検証。寿命試験では、静置された保存状態の中で、再生信号がどれくらいの時間を経て劣化するのかを加速試験を用いて推定。試験の結果で最低30年以上の寿命と判断された光ディスク製品には認定マークの使用が許可され、パッケージなどに印刷して販売可能となる。

 そのため、消費者が購入時にマークを確認することで、寿命に関するトラブルを回避することができるという。認定を受けた製品が市場に登場するのは5月以降と見込んでいる。また、DVD±Rの後に、CD-Rについてもテストの導入を計画しているという。


(2009年 3月 6日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]