ニコン、720p動画撮影可能なデジタル一眼エントリー機

-「D5000」。バリアングル液晶搭載で実売85,000円


「D5000」と「AF-S DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6 G VR」

5月1日発売

標準価格:オープンプライス


 株式会社ニコンは、720pの動画撮影に対応したエントリー向けデジタル一眼レフカメラ「D5000」を5月1日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は85,000円前後の見込み。

 また、レンズとのセットモデルも販売。「AF-S DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6 G VR」とのレンズキットは店頭予想価格10万円前後の見込み、「AF-S DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6 G VR」と「AF-S DX VR Zoom NIKKOR ED 55-200mm F4-5.6 G」とのダブルズームキットは13万円前後の見込みとなっている。

 ニコンDXフォーマット、23.6×15.8mmサイズで有効画素数1,230万画素のCMOSセンサーを搭載したデジタル一眼レフカメラ。既存のエントリーモデル「D60」の上位機種で、2008年に発売された「D90」の下位モデルに位置付けされている。撮像素子や動画撮影機能、ライブビュー機能など一部仕様や機能はD90を踏襲しているが、ボディ内AF駆動モーターは非搭載で、D60、D40X、D40と同様にAFモーター内蔵レンズでしかAFが作動しない。

 エントリークラスとしては初となる動画撮影機能「Dムービー」を搭載。D90と同じく720pまでの動画撮影ができる。記録フォーマットはMotion JPEGで、ファイル形式がAVI。音声はモノラル収録となる。撮影解像度は1,280×720ドット、640×424ドット、320×216ドットの3種類から選択可能。フレームレートはいずれも24fps。連続撮影可能時間は720pが約5分。そのほかは約20分となっている。動画/静止画出力が可能なHDMI出力端子を1系統装備。なお、HDMIと液晶モニターの同時出力は出来ない。

バリアングル液晶を搭載

 2.7型のバリアングル液晶モニターを搭載したのも特徴。ヒンジを画面下に設けており、手前に180度開いた状態で、反時計回りに180度、時計回りに90度までの回転が可能。液晶面を裏返して格納することもできる。ライブビュー機能も搭載し、液晶モニターを見ながらの撮影に対応。液晶を展開させた状態でもレンズ光軸の直下に位置するため、自然なライブビュー撮影ができるという。

 動画撮影中はオートフォーカスが作動しないため、マニュアルでフォーカスを合わせる必要がある。静止画のライブビュー撮影時はコントラストAFが利用可能。「顔認識AFモード」、「ワイドエリアAF」、「ノーマルエリアAF」に加え、ロックした被写体の動きにあわせてピントを合わせ続ける「ターゲット追尾AFモード」を新たに追加。

 記録媒体はSDHC対応のSDカードを採用。静止画はJPEG/RAWに対応し、同時記録もできる。静止画の撮影解像度は4,288×2,848ドット(L)、3,216×2,136ドット(M)、2,144×1,424ドット(S)。19種類のシーンモードや、作動音を抑えた「静音撮影モード」なども備える。

 被写体や撮影シーンに応じた画作りを設定できる「ピクチャーコントロールシステム」を搭載。また、自動的に露出調整を行ない、目で見たイメージに近い状態の明るさで撮影ができる「アクティブD-ライティング」機能も備える。さらに、画面を420分割して明るさや色を検出し、被写体の状況を認識する「420分割RGBセンサー」も搭載。

 ファインダーの視野率は上下左右約95%。倍率は約0.78倍。AFの測距点は11点。光学ファインダー使用時、画面内の被写体に応じてフォーカスポイントを自動的に追随する「3D-トラッキング」機能も搭載する。ISO感度は200~3,200までの設定が可能。ISO 100までの減感や、6,400相当までの増感も対応する。最高シャッター速度は1/4,000秒。連続撮影速度は最高4コマ/秒。ストロボも内蔵する。

 イメージセンサークリーニング用のダストリダクションシステムや、エアフローコントロールシステムを搭載。レンズマウントはニコンFマウントを採用。

 電源は付属のリチウムイオンバッテリ(EN-EL9a)を使用。別売のGPSユニット「GP-1」も利用できる。外形寸法は約127×80×104mm(幅×奥行き×高さ)。バッテリやメモリーカードなどを省いた重量は約560g。バッテリチャージャー、ストラップなどが付属する。

【2008年10月1日】【EZ】「写真動画」の夢を切り開くNikon D90
~ 写真用レンズでハイビジョンを撮る ~
 

(2009年 4月 14日)

[AV Watch編集部 大類洋輔]