パナソニック、新IPSパネル+LEDの液晶「VIERA D2」

-液晶で42型も展開。19~42型までDLNA/YouTube対応


4月23日より順次発売

標準価格:オープンプライス


 パナソニックは、液晶テレビ「VIERA」の新モデルとして、LEDバックライトを採用し、スタイリッシュなデザインが特徴の「VIERA D2シリーズ」を4月23日より順次発売する。19~42型までの6モデルを用意し、価格はいずれもオープンプライス。

 42型の「TH-L42D2」は、同社の国内液晶テレビとしては初の42型となり、IPSアルファテクノロジ製の「新IPSαパネル」を採用。37型の「TH-L37D2」と32型の「TH-L32D2」も同様に新IPSαパネルを採用しているが、フルHDパネルは42/37型の2モデルとなる。

型番サイズ解像度発売日価格
TH-L42D242型1,920×1,080ドット6月11日22万円前後
TH-L37D237型4月23日18万円前後
TH-L32D232型1,366×768ドット16万円前後
TH-L26D226型13万円前後
TH-L22D222型8万円前後
TH-L19D219型7万円前後
全モデルでエッジライト式のLEDバックライトを採用する

 パナソニックは従来、37型までは液晶で、42型以上はプラズマでというパネル戦略をとっていたが、42型の「TH-L42D2」では、兵庫県姫路市のIPSアルファテクノロジの新工場において製造した42型のフルHDパネルを採用している。同社では「大画面がプラズマという戦略に変更は無く、3D発表後のプラズマテレビへの注目度も高まっており、この点は引き続き強化していく。一方で、世界各国で42型の需要が増えており、42型の選択肢を増やすことで、VIERA全体のプレゼンスを高めていきたい」としている。

 また、バックライトも小型モデルだけでなく、全モデルがエッジライト方式のLEDを採用。32~42型は上方からのエッジライト、19~26型下方からのエッジライトとなる。全モデル2010年度のエコポイント対象製品となる。



■ 42/37型はフルHD IPS+LEDで残像低減

 42/37型は1,920×1,080ドットのフルHDパネルを採用、19~32型は1,366×768ドット。32~42型までは開口率を高めた半光沢仕様の「新IPSαパネル」を採用し、省エネ化を実現している。19~26型は新IPSパネル。

TH-L42D2TH-L37D2(左)、TH-L32D2(右)TH-L22D2(左)、TH-L19D2(右)。2色のバリエーションを用意する
LEDクリアフォーカスにより、残像感を低減

 フルHD 2モデルでは、120コマ/秒で動画表示する倍速駆動技術「Wスピード」を搭載するほか、LEDバックライト制御技術「LEDクリアフォーカス」により、映像のホールド時間を短くし、残像感を低減。動画解像度1,000本を実現した。32型もWスピードを搭載し、動画解像度720本を実現している。

 シーンに応じて、LEDバックライトを制御する新開発のAI機能も搭載し、26~42型までの各モデルで、コントラスト200万:1を実現している。視野角は全モデル上下/左右178度。

 LEDエッジライトの採用により、42型で奥行き3.9cmのスタイリッシュなデザインを実現。26~42型はフロントキャビネットのアクリル部を削ることで、立体的な質感を表現しているという。32~42型用の壁寄せスタンド「TY-WS3L3T」もオプションで用意される。19/22型は、メタルブラックと、プラチナホワイトの2色を用意する。

 新たに映像メニューに「オート」モードを追加。視聴環境をセンサーで検知し、明るさや黒レベルなどを映像シーン毎に制御するAI機能と連動し、周囲の明るさに応じて変化する人間の視覚の色温度特性も加味した映像補正を自動で行なう。映画コンテンツ(2-3プルダウン映像)を自動で検知し、最適なAIモードで処理する機能も備えている。

 解像度の低いコンテンツについても、高解像処理を行なう新しいアルゴリズムを導入。SD放送やDVD、ゲームなどの低解像コンテンツの精細感を高めるという。コントラストマネジメントやHDオプティマイザーなどの高画質化技術も搭載している。

 また、開口率の高いIPSαパネルと、LEDの採用により、省エネ性能も向上。32/37/42型では業界最高の省エネ性能を実現したとしており、42型の消費電力は約118W(待機時約0.1W)、年間消費電力量は95kWh/年(2010年度基準)。


■ 全モデルで「お部屋ジャンプリンク」対応

 チューナは地上/BS/110度CSデジタルと、地上アナログチューナを各1基搭載。番組表はG-GUIDEで、最大12時間分の番組表が一覧表示できる「インテリジェントテレビ番組ガイド」に対応。1カ月先までの注目番組を写真付きでチェックできる「注目番組」機能や、ジャンル検索機能などを備えている。

 HDMI入力は3系統装備。VIERA Linkに対応し、DIGAやラックシアターとの連携が行なえ、VIERA Link対応のDIGAやラックシアターをVIERAのリモコンで簡単に操作できる。また、HDMI 1.4のコンテンツタイプフラグに対応。ビデオカメラやデジタルカメラ接続時にはあざやかな写真用の表示に、DIGAで映画コンテンツを見る場合は映画用の画質モードに変更するなどの他機器と連動した画質自動調整が可能となった。

 HDMI 1.4で新たに追加されたオーディオリターンチャンネル(ARC)にも対応。テレビなどのHDMI入力側から、シアターなどのHDMI出力機器にHDMI 経由でデジタル音声信号を送ることが可能となる。また、VIERA Linkによるドアホンやセンサーカメラとの連携機能も備えている。

 また、ネットワーク機能も全モデルで搭載。対応のDIGAなどと組み合わせて、VIERAをDLNAのクライアントとして利用する「お部屋ジャンプリンク」機能を搭載。DIGAで録画したデジタル放送番組を家庭内のネットワーク経由で、再生できる。

 また、YouTubeや「アクトビラ ビデオ・フル」にも対応。無線LANアダプタ「DY-WL10-K」を使った無線LAN接続にも対応する。32~42型はボックス型スピーカーを採用し、音質向上も図っている。

  SDXC対応のSDメモリーカードスロットも装備し、AVCHD動画やJPEG画像の表示も可能となっている。デジタルカメラ「LUMIX」で撮影した16:9の写真をテレビ画面にっぱいに表示する「フルハイビジョンテレ写」も搭載する。

 省エネ機能の「エコナビ」も搭載。部屋の明るさに応じて、明るさや画質を調整することで最大5%の消費電力を削減。省電力の度合いは画面のバー表示で確認できる。また、10分以上映像や音声の信号が無い場合は自動で電源オフして節電するほか、対応VIERAとDIGA、ラックシアターの接続時に、連動してこまめに電源をOFFにする「こまめにオフ」や、VIERAを使っていない場合に自動的にDIGAの待機電力モードを最小にする「ECOスタンバイ」などの機能も備える。

品番TH-L42D2TH-L37D2TH-L32D2
サイズ42型37型32型
パネル解像度1,920×1,080ドット1,366×768ドット
コントラスト200万:1
チューナ地上/BS/110度CSデジタル×1
地上アナログ×1
接続端子HDMI×3、D4×1、S映像入力×1、コンポジット入力×1、アナログ音声入力×3、アナログRGB×1、光デジタル音声出力×1、Ethernet×1、USB×2
スピーカー14cm×3.5cm フルレンジ×2個
最大出力総合20W
定格消費電力
(待機時)
118W
(約0.1W)
104W
(約0.1W)
66W
(約0.1W)
年間消費電力量
(2010年度)
95kWh/年89kWh/年66kWh/年
年間消費電力量
(2009年度)
88kWh/年77kWh/年60kWh/年
外形寸法
(スタンド含む)
(幅×奥行×高さ)
1,032×329×697mm917×287×632mmm795×217×564mm
重量
(スタンド含む)
約21.5kg約16.5kg約13.5kg


品番TH-L26D2TH-L22D2TH-L19D2
サイズ26型22型19型
パネル解像度1,366×768ドット
チューナ地上/BS/110度CSデジタル×1
地上アナログ×1
接続端子HDMI×3、D4×1、S映像入力×1、コンポジット入力×1、アナログ音声×3、アナログRGB×1、光デジタル音声出力×1、Ethernet×1、USB×2HDMI×2、D4×1、S映像入力×1、コンポジット入力×1、ヘッドフォン出力×1、アナログ音声×3、アナログRGB×1、光デジタル音声出力×1、ヘッドフォン出力×1、Ethernet×1、USB×2
スピーカー12cm×4.2cm フルレンジ×2個10cm×3.5cm フルレンジ×2個
最大出力総合10W
定格消費電力
(待機時)
60W
(約0.2W)
48W
(約0.3W)
44W
(約0.2W)
年間消費電力量
(2010年度)
57kWh/年50kWh/年44kWh/年
年間消費電力量
(2009年度)
48kWh/年43kWh/年39kWh/年
外形寸法
(スタンド含む)
(幅×奥行×高さ)
576×324×661mm477×268×548mmm410×230×470mm
重量
(スタンド含む)
約9kg約5.5kg約4.5kg

(2010年 3月 30日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]