ニコン、輝度が40%向上したプロジェクタ内蔵デジカメ

-パソコン画面も投写可能に。タッチパネル液晶


9月16日発売

標準価格:オープンプライス


 ニコンは、プロジェクタ内蔵デジタルカメラの第2弾モデル「COOLPIX S1100pj」を9月16日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は43,000円前後。カラーはシルバーとブラックの2色。

 本体にプロジェクタ機能を内蔵し、撮影した静止画/動画を壁などに投写できることが特徴。出力解像度はVGA相当。プロジェクタの明るさを従来機種「S1000pj」(10ルーメン)に比べ40%向上となる14ルーメンを実現。投写サイズを最大47型まで拡大(S1000pjは40型)、投写距離は最長2m40㎝(同2m)となった。画面サイズ/投写距離の範囲は5~47型/約0.26~2.4m。

 カメラ上部にプロジェクタボタンとプロジェクタのフォーカスダイヤルを一体化して配置。ダイヤル構造としたことで、S1000pjに比べフォーカスの微調整がしやすくなったという。また、底面には姿勢保持用の脚を内蔵しており、約10度の投写角度を保持できる。そのほか、付属のUSBケーブルでパソコンと接続することにより、パソコン画面の投写にも対応した。リモコンも付属し、プロジェクタモードへの切り替えやスライドショー再生の操作が可能。

ブラック。中央のレンズがプロジェクタ用、右上のレンズがカメラ用シルバー本体を上に10度傾斜できる脚を備える

 液晶モニタは3型/46万画素でタッチパネル(抵抗膜式)対応。プロジェクタ機能と連動し、投写している写真に文字やイラストをリアルタイムで書き込んだり、花や魚などのスタンプの貼り付けも可能。また、プロジェクタ投写時に、液晶モニタにも同時出力可能になった。モニタ表面はタッチしても指紋が付きにくく、ふき取りやすいハードコート仕上げを施した。タッチペンも付属する。

 撮像素子は1/2.3型、総画素数1,448万画素、有効1,410万画素のCCD。JPEG静止画のほか、MPEG-4 AVC/H.264形式の動画撮影にも対応。動画用の撮影ボタンも備えている。動画の撮影モードは「HD 720p」(1,280×720ドット/30fps)と「VGA」(640×480ドット/30fps)、QVGA(320×240ドット/30fps)。音声はAACモノラルで記録する。静止画はJPEGで、記録解像度は最大4,320×3,240ドット。そのほか、WAVのボイスレコーディングも可能。

天面の操作部。プロジェクタのフォーカス調整も行なえる3型タッチパネル液晶を搭載するプロジェクタ/スライドショーの切り替えなどが行なえる付属リモコン

 光学5倍ズームのNIKKORレンズを搭載し、絞りはF3.9~5.8。35㎜換算の焦点距離は28~140㎜。手ブレ補正は動画がレンズシフト式、静止画がレンズシフトと電子式の併用。記録メディアはSD/SDHC/SDXCカードと内蔵の約79MBメモリ。

 撮影した静止画を液晶画面でタッチすることにより、6種類のフィルタ効果を加えられる機能も搭載。色調を変える「ピクチャーカラー」、タッチした部分を中心に周囲をボカす「ソフト」、特定の色域だけ残して他をモノクロに変える「セレクトカラー」、反射や街灯などの光源から放射状に光の筋を伸ばす「クロススクリーン」、魚眼レンズで撮影したような画像にする「魚眼効果」、画面上下をボカしてジオラマ風にする「ミニチュア効果」の各フィルタが利用できる。

 付属バッテリ「EN-EL12」での静止画撮影枚数は約220枚。プロジェクタの連続投写時間は約1時間。外形寸法は約100.8×24.1×62.7㎜(幅×奥行き×高さ)、バッテリ/SDカードを含む重量は約180g。



(2010年 8月 19日)

[AV Watch編集部 中林暁]