シャープ、3Dクアトロン+BD録画「AQUOS LB3」
-10倍録画やBDXLに対応した一体型。52/46型で展開
LC-46LB3(左)、LC-52LB3(右) |
シャープは、液晶テレビ「AQUOS クアトロン」の新シリーズとして、4原色クアトロン採用でBDレコーダを内蔵した「LB3シリーズ」を11月15日より発売する。52型の「LC-52LB3」と、46型の「LC-46LB3」を用意し、価格はいずれもオープンプライス。店頭予想価格は52型が50万円前後、46型が42万円前後。
7月発売の3D対応AQUOS クアトロン「LV3シリーズ」と同様に、3D表示対応の4原色クアトロンパネルを採用するとともに、Blu-rayレコーダ機能を内蔵。4月発売のBDレコーダ内蔵型「AQUOS DX3シリーズ」より1世代新しい新BDドライブなどを採用し、最長10倍の長時間録画に対応するほか、Blu-ray 3Dの再生や、大容量Blu-ray Disc規格「BDXL」にも対応。また、別売USB HDDへの録画機能も備えている。
クアトロンによる高画質とともに、BDレコーダ一体型ならではの使い勝手や、一台でBlu-ray 3D再生まで可能な点などを訴求する、オールインワン型AQUOSのフラッグシップモデルとなる。
LC-52LB3 | LC-46LB3 | AQUOS LB3シリーズの特徴 |
■ 明るい3Dの基本性能を継承。“昔の映画風”画質モードも強化
LC-52LB3(左)、LC-46LB3(右) |
4原色の「Quattron(クアトロン)」パネルを採用した液晶テレビで、解像度は1,920×1,080ドットのフルHD。バックライトは直下型のLEDを採用する。3D表示時には、4倍速/240Hz駆動と、スキャンニングLEDバックライトによるLED分割駆動により、クロストーク(2重像)と残像感を低減する。
内蔵Blu-rayレコーダは、Blu-ray 3Dの再生にも対応する。3D方式は左右の目用にあわせて用意した映像を交互に表示するフレームシーケンシャル方式で、3D視聴時には付属のアクティブシャッターメガネを使用する。
クアトロンは、従来のRGB(赤青緑)にY(黄色)を加えた4原色技術。高開口率技術「UV2A」をベースに、RGB+Yのサブピクセルを持つ新しい画素構造を採用。独自のFRED技術による配線幅削減により、光の透過率を従来に比べて約20%向上するとともに、色域も拡張される。開口率の高さによる“明るさ”と、色再現性、透過率を活かした省エネ性能を向上などが大きな特徴となる。
LC-52LB3 | 2D-3D変換の効果を選択可能 |
2D-3D変換機能も装備し、リモコンのボタンを押すだけで、テレビやレコーダの映像を3D変換できる。新たに2D-3Dの効果を16段階から調節可能になった。また、デジタル放送の3D番組やCATVから外部入力される3D映像信号にも対応。HDMIだけでなくD端子(1080i)で入力したサイドバイサイドとトップアンドボトム方式の3D映像を3Dで表示できる。また、デジタルカメラ(富士フイルムFinePix REAL 3D W1)などで撮影した写真をテレビにワイヤレスで送る「IrSS」も搭載している。
3Dメガネは、レンズの上部のフードを大型化し、メガネ装着時でもズレや光の進入を抑えて装着できる新型の「AN-3DG10」採用。メガネの電源は電池のほか、USBケーブルでの電源供給も可能となっている。
また、3D視聴のためにリモコンに「明るさアップ」ボタンを採用。昼間のリビングなど周辺が明るい場合でも、輝度を向上して3D映像を見やすくする。3D専用のサラウンドモードも搭載。リモコンのボタンを押すだけで、スタンダード/シアター/コンサートの3つの音場を選択できる。
Blu-ray 3D以外の3D方式に対応 | リモコンに3D専用ボタンを装備 | AQUOSクアトロン各モデルの特徴 |
クアトロンパネルでは、画素数もRGBの622万画素(1,920×1,080×3)から、RGB+Yによる 4色分の829万画素(1,920×1,080×4)と、約1.3倍に高精細化。加えて、専用の映像エンジン「フルハイプラス」では、映像分析して精細感を補正するピクセルコントロール技術や新しい4原色変換技術を採用。クアトロンの新しい画素構造を活かした高画質化を図っている。
LV3シリーズからの画質面の強化点は、「録画倍率連動」による「クアトロン純モード」の搭載。これは、LB3シリーズ、もしくは対応のBDレコーダ「AQUOSブルーレイ」で録画した番組について、ディスクに記録された情報を元に録画モードやディスク種別を検出。録画したモードに合わせて、最適なMPEGノイズリダクション処理を適用するほか、ノイズリダクションで失われた精鋭感をサブピクセル制御により復活させるというもの。特に低ビットレートモードでの輪郭の崩れなどを大幅に抑制できるという。
加えて、[映画](クラシック)モードを改善した。これは24p入力時には48Hz、60pでは60Hzで表示するとともに、バックライトスキャンによる黒挿入やフィルムグレインの追加により、あえてちらつき感のある昔の映画館の映像のような質感を演出するモード。この「映画」(クラシック)で、新たにエッジとグレインノイズのバランスを調整したほか、「シャッター効果」を7段階から選択可能とした。これにより、ちらつき感の強弱を調整可能となり、映像の雰囲気に合った画質にカスタマイズできるようにした。
■ 録画機能も強化BDXLや10倍長時間録画、USB HDD録画に対応
スロットイン式のBDドライブを装備。Blu-ray 3DやBDXLに対応する |
地上/BS/110度デジタルチューナを2系統、地上アナログチューナを1系統装備。スロットイン式の新型BDドライブを側面に搭載し、BD-R/REへの録画に対応する。
対応メディアはBD-R/R DLとBD-RE/RE DLのほか、新たにBDXL-R/REにも対応。最高128GBの大容量BDメディアに録画可能となる。TS録画を行なう「標準モード」に加え、MPEG-4 AVC/H.264へのトランスコード機能も搭載し、新たに最長10倍の長時間録画が可能となった(従来のDX3シリーズは8.5倍録画)。なお、DVDへの録画はできない。
BDだけでなく、別売のUSB HDDへの録画にも新たに対応。こちらはMPEG-2 TSのDRモードのみの録画になっており、録画した番組をBD-R/REにダビングすることはできない。
なお、BD、HDDともに2番組同時の録画には対応しておらず、BD、HDDそれぞれに同時録画することもできない。
ワンタッチで視聴中の番組を番組終了まで録画する「番組ぴったり録画」や、リモコンの常連番組ボタンを押すと、視聴履歴やジャンル情報からその時間で最も視聴可能性が高いと思われる番組をEPGの左側に表示する「常連番組」にも対応。CMなどを検出し、自動でチャプタを付与する「オートチャプター」にも対応する。
新トランスコーダで10倍長時間録画に対応 | オートチャプターや常連番組などの機能も継承している | USB HDDへの録画にも対応する |
スピーカーは7.5W×2ch+15Wの1ビットデジタルアンプを内蔵し、4ウェイ8スピーカーのオーディオシステム「ARSS」を採用。低振動ウーファ「Duo Bass」も搭載し、2基のウーファユニットを向かい合わせて配置することで、本体の余分な振動を低減し、音への悪影響を防いでいる。
背面。HDMI×3などを装備する |
ネットワーク機能は、DTCP-IP/DLNAの動画/静止画/音楽データを再生できる「ホームネットワーク」に対応。別室のAQUOSブルーレイ (BD-HDW700/HDW70など)で録画したデジタル放送番組をネットワーク経由で再生できるほか、DLNAサーバー内の動画 /静止画/音楽ファイル再生も可能となる。
「アクトビラ ビデオ・フル」や、「ひかりTV」にも対応。ひかりTVは別途対応チューナを用意することなく、契約するだけで利用できる。AQUOS独自のインターネットサービス用プラットフォーム「Exシステム」により、「AQUOS.jp」や「Yahoo! JAPAN for AQUOS」などのサービスに対応する。
HDMIを3系統装備しており、レコーダなどとの連携機能「AQUOSファミリンクII」にも対応する。ARC(オーディオリターンチャンネル)などにも対応する。
型番 | LC-52LB3 | LC-46LB3 |
画面サイズ | 52型 | 46型 |
解像度 | 1,920×1,080ドット | |
テレビコントラスト | 500万:1 | |
視野角 | 上下176度、左右176度 | |
スピーカー 出力 | 30W(7.5W×2+15W) | |
入力端子 | HDMI×3、D5×2、S2映像×1、ビデオ入力×3、アナログRGB×1、音声入力 | |
出力端子 | アナログ音声出力×1、光デジタル音声×1、ヘッドフォン×1 | |
その他端子 | i.LINK、USB、LAN、BD-LIVE用LAN端子、BD-LIVE用外部メモリ、RS-232C | |
消費電力 | 未定 | 未定 |
年間消費電力量 | 未定 | 未定 |
外形寸法 (スタンド含む) (幅×奥行き×高さ | 125.7×30×82.1cm | 112.1×30×74.6cm |
重量 | 30.5kg | 27kg |
(2010年 9月 30日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]