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【CES】東芝、4K/2D対応の40型超裸眼3D TVを11年度内発売

−CELLを継承する「CEVOエンジン」を春モデルから搭載


パーティ会場に展示された56型のグラスレス3Dテレビ

 東芝ビジュアルプロダクツ社は4日(米国時間)、6日に開幕する2011 International CESに先駆けて、日本の報道陣向けにプレスカンファレンスを開催。同社の2011年AV機器戦略を説明するとともに、2011年度に日本国内と米国で40型以上の4K「グラスレス3Dレグザ」を発売することや、CEVOエンジン搭載の新REGZAを発売することを明らかにした。

 東芝ビジュアルプロダクツ社映像第一事業部長の村沢圧司氏は、映像事業戦略とともに、年度内に発売予定という「大型グラスレス3Dテレビ」と、新映像エンジン「CEVOエンジン」について説明した。

 同社では、4Kでの2D表示も可能な、56型と65型のグラスレス3DレグザのプロトタイプをCESに出展。4Kパネルを搭載し、専用メガネなしでHDの3D画質を楽しめる。

 年内発売製品のサイズは、「40型以上でこれから検討していく」とのことだが、日本と米国で年度内に発売。欧州での展開も予定している。新グラスレス3Dレグザでは、新映像エンジン「CEVOエンジン」を搭載し、レンチキュラレンズを使ったインテグラルイメージング方式で、裸眼3Dを実現する。


40型以上のグラスレス3Dレグザを年内発売

 なお、3Dモードでの解像度については未定だが、「視差数を含めて現時点では言わず、デモ機の視差数/解像度も非公開。ただし、きちんとしたHD解像度は出していきます」とする。また、2Dモードでは3,860×2,160ドットの4K/2Kの高精細映像表示が可能となる。

 3Dモードでは高画質なグラスレス3Dテレビとして、2Dモード切替時には4K/2Kを高画質に楽しめる点が特徴で、「レグザ史上最強モデル」という。CEVOエンジンにより、2Dモード時に4K/2K超解像を適用して高画質化を図っており、超解像方式も「複数フレームを参照する新しいもの」を採用する。

 なお、従来のグラスレス3Dレグザは東芝モバイルディスプレイ(TMD)と協力していたが、40型超の4Kパネルの調達については「パートナーと組んで新しいパネルを開発している」とのこと。40型以上のグラスレス3Dレグザの価格については、「もう少しお時間をください。パネルも開発中で、パネルが量産時にどれくらいの価格になるのか、どれくらいのコストダウンが図れるのか。まだ見えていません」とした。


会場に参考展示された「グラスレス3Dレグザ」の56型モデル(試作機)
CEVOエンジンを採用 新エンジンの特徴 CEVOエンジンで高画質裸眼3Dと4K表示を実現する

 CEVOエンジンは、グラスレス3Dレグザ以外の機種でも春以降の機種に順次搭載していく予定で、フラッグシップモデルを核に、アナログ停波後も新しいラインアップを積極展開する。

 2011年の国内商品戦略としては、メインテレビだけでなく、セカンドテレビや買い替えニーズなどに適したラインナップを強化。ネットワークについても、レグザAppsコネクト搭載機種を拡大するとともに、2011年春にAndroid版を提供する。

 Appsコネクトの対応機器も、「春以降は7〜8割のテレビで対応していく」とし、アプリの拡充も予定。「アプリを使って進化するテレビができないか、と考えている。ソーシャルネットワークを使った外とのつながりなど、テレビの新しい形に取り組んでいく」と積極的な姿勢を示した。また、高画質化とともに録画機能の強化も図る。

 また、ネットワーク機能については、Yahoo!ウィジェットやYouTube Leanbackなどとの連携デモを会場で展示予定。Skypeのデモも行なう。また、グラスレス3DノートPCやスレート型タブレットPCを参考展示。Android OSを搭載した最新モデルを発売するという。

ネットTVのデモ。YouTubeやYahoo!ウィジェットとの連携を実現する YouTube Lean backのデモ Skypeのデモ
米国で2011年内の発売を目指す「グラスレス3D PC」 10型のAndroidタブレットも米国発売 パーティ会場ではノートPCとテレビのSkypeの連携デモ

 



■ 「世界で一番元気なテレビメーカー」に。Google TVは「まだ。ただし年内」

東芝ビジュアルプロダクツ社 村沢映像第一事業部長

 まず、村沢映像第一事業部長が担当する北米市場について説明した。米国市場については、映像とPCとの販売力や販売チャンネルの統合によるシナジー効果を発揮し、販売力を強化。カナダも同様に映像とPCの統合組織による販売強化で、シェア拡大を図る。一方、年率120%超で拡大しているメキシコにおいては、2010年度で前年比約4倍の販売が見込まれており、「2011年度には北米市場のシェア10%を目指す」という。

 グローバルでの製品戦略については、半導体+ソフトウェア=エンジンを活かした、高画質、ネットワーク、高機能を付加価値に展開するための新エンジンとして「CEVOエンジン」を開発。基盤となるエンジンを作ったうえで、地域別の商品力を強化する。CEVOエンジンでは、3Dやネットワーク、低消費電力化などが特徴となり、2D/3Dにおける階調表現の高さ、ネットワーク機能の強化、コンパクト化などを推進するとともに、地域にあった製品企画に取り組んでいくという。

 日本市場については、2010年度は2,300万台(予測)と過去最高規模となったが、これからは「安定期に移行する」と分析。2011年度の市場予測は1,300万台としており、商品力の高さを生かしてトップブランドを目指すという。また、2011年以降にも2台目需要や買い替え需要は旺盛で、2011年3月時点でも潜在需要は5,400万台と見込む。1台目だけでなく、多様なニーズに応えるために、メインテレビは高画質、高機能を追及するとともに、2、3代目についてはサイズの多様化や録画などの付加価値拡大を目指すという。

 2010年度の目標であったグローバルのテレビ販売1,500万台も達成の見込みで、2011年度はブランド力、規模の拡大を図り、グローバルで2,000万台を目標に掲げる。村沢氏は、「連続で黒字を出させていただいていることもあるが、元気なテレビメーカーでありたいという思いがある。日本で、世界で一番元気なテレビメーカーとして、一昨年のCELL REGZA、昨年のグラスレス3Dレグザのように、新しいもの、マーケットに評価していただけるテレビを手掛けていきたい」と意気込みを語った。

2011年の春モデルには7〜80%の製品でAppsコネクト対応に 2011年度はグローバルでのテレビ販売2,000万台を目指す

 グラスレス3Dレグザの位置づけについては、「グローバルで40型以上で、重要なポジションの製品にしていきたい。3Dはゆくゆくはグラスレスになっていくと考えている」と言及。さらに、4K/2Kパネルを活かした2Dのテレビについても、「確かに20GL1などを作ってみて、『4K2Kのテレビもありだな』、という考えが出てきている。(アスペクト比)21:9とかよりは正しい選択肢だと思う」とした。

 なお、新エンジンの導入に当たり、気になるCELL REGZAの今後については、「CELL開発プラットフォームについては、次にどうしていくか、未定」と説明。CELLについては、「日本のような多チャンネル録画の地域にはその能力が生かされる。一方、高画質技術については必ずしもCELLでなくても東芝の技術を活かした高画質化が図れると考えている(伊藤技師長)」という。

 なお、先日「検討はしている」とのコメントもあったGoogle TV搭載テレビについては、「CESには展示しません」という。「いろいろありましたが、われわれが世界初でも業界初でもない。とすると、東芝ならではのGoogle TVを考えているために時間をいただいている。GoogleとはPCでも長い付き合いがあり、東芝らしいGoogleTVのための時間をいただいている。ただし、2011年中には発売します」とした。


(2011年 1月 5日)

[ AV Watch編集部 臼田勤哉]