【CES】OptomaのiPodプロジェクタやNECのAndroidなど
-iPhone 4用携帯トランスポートや1080p対応ゴーグルも
2011 Internationa CESが10日(現地時間)に閉幕した。大手メーカーやサービス事業者以外にも多くのユニークな展示が見られた。
ここではLas Vegas Convention Center(LVCC)会場で見つけた新製品などを紹介する。
■ Optma、iPhoneスピーカー兼プロジェクタ「Neo-i」
Neo-i。iPhone/iPod用ドックを搭載する | iPhone内の映像をプロジェクタで出力 |
Optomaは、iPod/iPhone用ドックを備えた小型のピコプロジェクタ兼スピーカー「Neo-i」を発表した。価格は499ドル。
8W×2chのデジタルアンプを搭載し、iPhone/iPod用のスピーカーとして利用できるほか、DLPのプロジェクタとしても利用可能。光源にはLEDを採用し、iPhoneやiPod内の映像をプロジェクタから出力できる。
解像度は854×480ドットで、コントラストは2,000:1。HDMIやD-Sub15ピンなどの外部映像入力も備えており、iPhone以外の映像機器からの入力信号もプロジェクタで投写できる。
Viewsonicは、LCOSプロジェクタとビデオカメラを融合した「DVP5」を近日発売する。価格は399ドル。
DVP5 |
最高720pのMPEG-4やMPEG-4 AVC/H.264の動画を撮影できるビデオカメラで、500万画素の静止画撮影にも対応。さらに、640×480ドットのLCOSプロジェクタを内蔵し、撮影した映像/写真をすぐにプロジェクタで投写できる点が特徴。最大65型の投写が可能となっている。輝度は15ルーメン
記録メディアはMicroSDカード。外部入力も装備する。また、HDMIミニ出力も備えており、録画したビデオや写真をテレビなどに出力することもできる。リチウムイオンバッテリを内蔵し、約120分の連続使用が可能。外形寸法は130×62×24mm(縦×横×厚み)。
■ iPhone 4用バッテリ内蔵ヘッドフォンアンプ/トランスポートも
GD-04 |
Venture Craftは、iPhone 4用のバッテリ内蔵ヘッドフォンアンプ「GD-04」を発表。4~5月頃の発売を予定しており、価格は35,000円前後の見込み。
iPhone 3GS用のバッテリ内蔵ヘッドフォンアンプ「Go-Dap!」は、iPhoneとアンプ間をアナログ接続しているが、新しい「GD-04」ではデジタルで接続するほか、DACとデジタルアンプを搭載し、ヘッドフォンアンプとしてだけでなく、デジタルトランスポートとしても利用できる。
iPhone 4内の音楽を24bit/96kHzにアップサンプリングしてから、ヘッドフォン出力や光デジタル音声出力が可能となっており、48kHz/96kHzの切り替えスイッチも備えている。Burr-Brownのオペアンプを2系統装備するなどで音質向上も図っているという。なお、バッテリ容量については現在検討中だが、バッテリ残量を表示するLEDを本体側面に装備する。
下部に光デジタル音声出力を装備し、トランスポートとして利用できる | 上部にボリュームやヘッドフォン出力を装備 | 側面にバッテリ残量表示LEDやサンプリングレート変換ボタンなどを装備する |
■ NECはキーボード付きのの新Android端末を日本でも発売
NECは、Android端末3製品を参考展示している。そのうち1モデルは、QWERTYキーボード付きで、7型/800×480ドットのタッチパネル液晶を採用している。商品化も予定しており、日本で先行して発売予定という。価格は500~600ドル程度の見込み。
Androidのバージョンは2.2で、NVIDIAのTegra 2プロセッサを搭載。液晶は抵抗膜方式のタッチパネルで、マルチタッチには対応しないが、キーボード付きのため主な操作はキーボードで行なうことを想定している。無線LANを内蔵しているほか、Android Marketにも対応予定で、アプリの追加も可能。重量は600g弱の見込み。
NECのQWERTYキーボード月Android端末。7型液晶を搭載する | 小型ノートPC的に利用できる |
LT-W |
また、2画面の7型/800×600ドット液晶を搭載した、Androidタブレット「LT-W」も参考展示。こちらは「クラウドモバイルコミュニケーター」と位置づけ、業務用端末やプロバイダなどのサービス事業者向けに提供する予定。
2画面を活かして、例えば、オンラインセミナーや、電子書籍配信などのサービス対応端末として活用できる。折りたたんで収納もできる。液晶は抵抗膜方式のタッチパネルで、縦/横の表示切替にも対応する。SDHCカードスロットやUSB端子も装備。Bluetooth 2.1や無線LANも内蔵する。外形寸法は208×135×23mm(縦×横×厚み)、重量は約530g。
2画面の分割表示だけでなく、2画面をあわせて表示することも可能 | 折りたたんで収納できる | 7型液晶を搭載した「LT-S」も展開している |
■ 1080pでビデオ撮影可能なスノボ/スキー用ゴーグル
335W |
LIQUID IMAGEでは、1080p/720p記録変カメラを備えたスキー/スノーボード用ゴーグル「Summit Series HD」を1月に発売する。1080p記録の「337BK/W」と、720p記録の「335BK/W」を用意し、価格は1080pモデルが400ドル、720pモデルが250ドル。
337は1080p(1,440×1,080ドット/30fps)/720p(1,280×720ドット/60fps)での記録に対応。335は720pに対応する。記録フォーマットはMPEG-4 AVC/H.264で、JPEG写真撮影も可能となっている。
防水仕様となっており、スノーボードをしながらビデオ撮影が可能。記録メディアはmicroSDで、バッテリ駆動時間は約1.5時間。重量は240g。
■ その他
SDメモリーカードの規格化作業を行なうSD Associationは、転送速度をより高速化した新規格「UHS-II」を発表。CESのブースでも概要を説明している。今春の規格完了を予定しており、高解像度のビデオカメラやデジタル一眼カメラなどでの利用を想定。2012年ごろには対応製品が発売される見込み。
また、電子書籍用のアプリケーション規格も策定。EPUBやXMDFのような書籍データの記述フォーマットではなく、SDカードに記録するためのフォルダ構成やメタデータの記述法を定めたもの。このeBookアプリケーションフォーマットに対応することで、フォーマットに準拠した機器の間でSDカードに記録した電子書籍データを相互に利用可能にする。
SDカードの高速規格「UHS-II」を規定 | 電子書籍用アプリケーションフォーマットを策定 |
また、ExpanDやMONSTERは、“ユニバーサル”対応を謳うテレビ用のアクティブシャッター方式の3Dグラスを発表している。
MONSTERの「MONSTER VISION MAX 3D」は1月30日に発売し、トランスミッタとセットで159.95ドル。ソニーやパナソニック、Samsung、LG、シャープ、三菱、フィリップス、東芝(46/55型)のテレビに対応している。特徴は赤外線ではなくRF(無線)方式を採用していることで、蛍光灯の悪影響を避けることができるほか、移動した際に信号が途切れることを防ぐことができるという。
XpanDの「X103」は既に発売中で、各社のテレビへの対応を謳うほか、XpanD方式を採用した映画館でも利用可能という点が特徴。電池はCR2032で約100時間の使用が可能となっている。
MONSTER VISION MAX 3D | XpanDの「X103」 |
Samsungの新3Dテレビ用メガネは28gと軽量化したほか、RF方式を採用した点も特徴 |
クリエイティブはZEN touch 2などを展示 | COBYは裸眼3D対応のポータブルDVDプレーヤー「TF3D7019」を発表。DVDを2D-3D変換して視聴できる |
(2011年 1月 10日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]