ニコン、フルHD動画対応デジカメ「COOLPIX P300」など

-36倍ズーム+裏面CMOSの「COOLPIX P500」も


CP+で展示された「COOLPIX P300」

 ニコンは9日、デジタルカメラ「COOLPIX」の新シリーズを発表した。広角対応で、F1.8の明るいレンズを搭載した「COOLPIX P300」と光学倍率ズームを搭載した「COOLPIX P500」、光学18倍ズームと裏面照射CMOSセンサー搭載の「COOLPIX S9100」の3モデルがフルHD動画撮影に対応し、3月より発売される。

 価格はオープンプライスで、店頭予想価格はP300が4万円前後、P500が5万円前後、S9100が4万円前後。


CP+で展示された「COOLPIX P500」COOLPIX S9100

■ COOLPIX P300

COOLPIX P300

 1/2.3型1,275万画素の裏面CMOSセンサーを搭載したデジタルカメラで、COOLPIXの上位シリーズとなる。広角24mmからの撮影が可能で、レンズは光学4.2倍ズーム(F1.8~4.9/35mm換算24~100mm)。NIKKORレンズには、レンズシフト式手ブレ補正も備えている。

 また、裏面照射型CMOSの特性を生かした高感度撮影にも対応。夜景モードでは、早いシャッタースピードで連写した画像を合成し、手持ち撮影でイルミネーションなどの夜景を高画質に撮影できるという。また、逆光モードは、HDR(ハイダイナミックレンジ)設定をオンにすると、露出の異なる写真を連写合成し、ダイナミックレンジの広い写真を撮影できる。3段階の仕上がりを選択できる。

 マニュアル撮影機能も充実しており、プログラムオート(P)、絞り優先(A)、シャッター優先(S)、マニュアル露出(M)の4つのモードを始め、約8コマ/秒の高速連射機能、スペシャルエフェクト、フィルタ効果、かんたんパノラマなどの機能も備えている。

 動画撮影機能も装備し、動画撮影中の光学ズームやスペシャルエフェクトも利用できる。最高1,920×1,080ドット/30fpsのフルHD動画記録に対応し、コーデックはMPEG-4 AVC/H.264、ファイル形式はMOV。音声はステレオ。なお、一回の撮影は29分、またはファイルサイズが4GBを超えると停止する。

背面

 また、1/2または、1/4の速度で再生するスローモーション動画や、倍速再生する「早送り動画」などのHS動画機能も備えている。なお、HS動画撮影時は音声は記録されず、ズーム位置は撮影を開始したときに固定される。

 記録メディアはSDメモリーカード(SDHC/SDXC対応)。HDMIミニ端子を装備し、テレビ出力も可能。HDMI CECに対応しており、テレビのリモコンからCOOLPIXを操作できる。

 モニターは3型/約92万画素で、sRGB相当の色再現性を実現する。リチウムイオンバッテリ「EN-EL12」が付属し、撮影可能枚数は240枚。動画撮影時間は約1時間5分。外形寸法は103×32×58.3mm(幅×奥行き×高さ)、バッテリ含む重量は189g。


 


■ COOLPIX P500

 P300と同じ、1/2.3型1,275万画素の裏面CMOSセンサーを搭載し、光学36倍ズームレンズを搭載したデジタルカメラ。

COOLPIX P500背面

 レンズは、光学36倍ズーム(F3.4~5.7/35mm換算22.5~810mm)のNIKKORレンズ。裏面照射型CMOSセンサーの採用や、新採用のデュアルイメージプロセッサ、イメージセンサシフト方式+電子式の手ブレ補正により、ブレの少ない画像を撮影できる。マニュアル撮影の充実や、フィルター効果やかんたんパノラマなどの機能はP300と同様。

 ステレオ音声のフルHD動画撮影機能も装備しているほか、動画撮影中の静止画記録も可能。iFrame形式や720p動画撮影にも対応。なお、一回の撮影は29分、またはファイルサイズが4GBを超えると停止する。また、HS動画機能によりスポーツ競技のゴールシーンのスロー撮影なども行なえる。なお、HS動画撮影時は音声は記録されず、ズーム位置は撮影を開始したときに固定される。

 記録メディアはSDメモリーカード(SDHC/SDXC対応)。HDMI CEC対応のHDMIミニ端子を装備する。モニターは3型/約92万画素で、下82度、上90度のチルト機能も備えている。リチウムイオンバッテリ「EN-EL5」が付属し、撮影可能枚数は220枚。動画撮影時間は約1時間20分。外形寸法は115.5×102.5×83.7mm(幅×奥行き×高さ)、バッテリ含む重量は494g。


■ COOLPIX S9100

 新開発の薄型光学18倍ズームレンズと、裏面照射型の1/2.3型1,275万画素CMOSセンサーを搭載したデジタルカメラ。カラーはノーブルブラック、グロリアスレッド、ソフィアゴールドの3色を用意する。

COOLPIX S9100(ノーブルブラック)COOLPIX S9100(グロリアスレッド)COOLPIX S9100(ソフィアゴールド)

 小型ボディながら、光学18倍ズームレンズ(F3.5~5.9/35mm換算25~450mm)を搭載したデジタルカメラ。高感度撮影時の画質を改善しており、夜景ポートレート、逆光、夜景の3つのシーンモードで自動連写合成機能を搭載。シャッタースピードや感度を変えて高速連射した画像を合成することで、イメージ通りの写真に仕上げるという。

 カメラをガイドに合わせて好きな方向に動かすだけで、180度/360度のパノラマ写真を簡単に撮影できる「かんたんパノラマ」も搭載。犬や猫が正面を向くと、顔を自動認識してピントを合わせ、自動撮影する「ペットモード」や、色味やコントラストを簡単に変更できる「スペシャルエフェクト」を搭載する。

 最高1,920×1,080ドットのステレオ音声付フルHD動画撮影にも対応。動画撮影時の光学ズームも利用できる。なお、一回の撮影は29分、またはファイルサイズが4GBを超えると停止する。また、スローモーションや早送りのHS動画も撮影可能となっている。なお、HS動画撮影時は音声は記録されず、ズーム位置は撮影を開始したときに固定される。

 電源ボタンを押してから約1秒で起動し、ピント合わせは約0.16秒、シャッターを押してから約0.25秒でシャッターが切れるなど、高速なレスポンスも特徴。記録メディアはSDメモリーカード(SDHC/SDXC対応)。HDMIミニ端子を装備する。

 モニターは3型/約92万画素。リチウムイオンバッテリ「EN-EL12」が付属し、撮影可能枚数は270枚。動画撮影時間は約1時間20分。外形寸法は104.8×34.6×62mm(幅×奥行き×高さ)、バッテリ含む重量は214g。


(2011年 2月 9日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]