デノン、繭型のネットワークスピーカー「コクーン」

-Dock+スマホ連携。バッテリ内蔵のポータブル機も


DSD-500

 デノンは、繭(まゆ)のような形状のネットワーク対応ドックスピーカー「DSD-500/300」を8月中旬より発売する。iPad対応で出力25W×4chの上位機「DSD-500」と、バッテリ内蔵のポータブルモデル「DSD-300」を用意し、価格はともにオープンプライス。店頭予想価格はDSD-500が6万円前後、DSD-300が5万円前後。


型番特徴店頭予想価格
DSD-50025W×4ch
iPad対応
2Way
6万円前後
DSD-30025W×2ch
バッテリ内蔵
防滴
5万円前後
DSD-500KDSD-500WDSD-300

 iPhoneやiPod touch対応のDockスピーカー(デジタル接続)として利用できるほか、LAN HDD(NAS)やパソコン、Androidスマートフォン内の楽曲をネットワーク経由で再生することも可能な「ネットワークドックスピーカー」。繭のような形状が特徴で愛称は「コクーン(COCOON)」。

COCOON用アプリ

 欧州でデザインし、設計開発は日本で担当。ミニマルデザイン、充実のネットワーク機能、本物を追求した音質の3つをキーワードとして開発。音質やネットワークなどの高付加価値を武器に、同社初のドックスピーカーとして市場展開する。

 現時点ではDLNA対応やAirPlay対応を謳っていないが、「AirPlayの認定をAppleに申請中で、まだ正式には承認されていない。そのため現時点では対応と言えないが、発売時には対応の見込み。認定を取得した際には告知したい」とのこと。DLNAについても認定は取得していないが、発表会場ではDLNA 1.5対応のNASとの連携デモを行なっており、一般的なDLNA対応NASのコンテンツをスマートフォンなどから操作できるとする。COCOON操作用のアプリもiOS版とAndroid版を提供する。

 なお、AV機器で「コクーン」というと、ソニーが2002年から展開していたHDDレコーダも同名称であった。デノンは今回のスピーカー国内発売にあたり、ソニーから商標を取得したという。なお、コクーンは米国、欧州でも展開予定としている。


DSD-500

 「COCOON HOME」の愛称のDSD-500は、Class Dのデジタルアンプを搭載し、出力は25W×4ch。スピーカーは、100mm径ウーファ×2と40mm径ツィータ×2。iPhoneやiPod touchのほかiPadも装着できるリトラクタブルドックトレイを装備し、iOSデバイス内の楽曲再生に対応する。

 2Way化やデノンのピュアオーディオ技術を投入し、高音質化を図っているほか、タッチセンサー型のイルミネートボタンなど、上位機ならではのこだわりを盛り込んだ。DSD-500のみカラーバリエーションとしてブラック(K)とホワイト(W)の2色を用意している。


DSD-500WiPhoneなどと連携。iPadにも対応背面端子部。Ethernetなどを装備
上部にタッチパネル式のイルミネートボタンDSD-500の上面。タッチセンサー式の操作ボタンを装備リモコン
COCOON PORTABLE「DSD-300」

 「COCOON PORTABLE」という愛称のDSD-300は、25W×2chのClass Dアンプを搭載し、出力は25W×2ch。スピーカーは100mmフルレンジ×2。iPhoneとiPod touch対応のリトラクタブルドックトレイを備えている。

 特徴はリチウムイオンバッテリを内蔵したことで、ポータブルスピーカーとして利用でき、最大約5時間の連続再生が可能。また、モノコック構造により防滴性を確保している。


DSD-300背面端子部
DSD-300背面iPhone装着時

 ネットワークスピーカーとしての機能はほぼ共通で、有線のEthernetと無線LANを装備。Androidスマートフォン、パソコン、NASなどの音楽ファイルをストリーミングで受信し、出力できる。対応ファイル形式はMP3、WMA、WAV、FLAC、LPCM。

 また、インターネットラジオ機能も搭載し、3局までプリセット可能。スマートフォンやタブレットでの操作なしで聴取できる。USB端子も備えており、USBメモリ内の音源再生やスマートフォンの充電も可能。ステレオミニの音声入力も装備する。

 DSD-500の消費電力は33W(待機時0.5W)。外形寸法は451×170×236mm(幅×奥行き×高さ)、重量は5.4kg。DSD-300の消費電力は20W(待機時0.5W)で、外形寸法/重量は352×136×180mm/3.3kg。リモコンや電源ケーブルが付属する。



(2012年 7月 12日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]