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光るボックススピーカーも組み合わせて車内Dolby Atmos。カロッツェリア新商品体験会
2026年6月12日 16:43
パイオニアは、カロッツェリアのDolby Atmos対応ディスプレイオーディオや“サイバーナビ史上最高音質”を実現した「サイバーナビ LIMITED EDITION」などを体験できる「2026年夏 カロッツェリア新商品体験会」を、6月12日~13日にベルサール秋葉原で開催する。12日にはメディア向け体験会が行なわれ、新製品のこだわりなどが紹介された。
イベントは12日17時~20時、13日11時~18時の日程で一般開放され、入場無料、事前予約不要で参加できる。なお一部デモカー体験は事前予約制。会場はベルサール秋葉原1F HALL。
会場では国内市販品として初めてDolby Atmosに対応したディスプレイオーディオ「DMH-SF1000」や、厳選した高音質パーツを投入してシリーズ史上最高音質を追求した4,000台限定の「サイバーナビ LIMITED EDITION」、1980年代に人気を博した「光るボックススピーカー」に着想を得た「TS-X40」など、2026年夏の新製品を展示。アルファードやスイフト、デリカなどの車室内で、実際に音を体験することもできる。
4chスピーカーでDolby Atmos再生「DMH-SF1000」
10.1型ディスプレイオーディオのDMH-SF1000は、これまで一部の対応車両に限定されていたDolby Atmos再生を、既存の非対応車両でも楽しめるようになるもの。Dolby Atmosの空間オーディオ技術と、パイオニア独自の室内音場最適化機能「オートタイムアライメント&オートイコライザー」を組み合わせることで、多くの車両で採用されている4chスピーカーのみで、Dolby Atmosによる空間オーディオ再生を実現する。
なお、Dolby Atmos再生が楽しめるのはApple CarPlay経由で、Apple Musicの対応楽曲を再生した場合のみだが、CarPlayやAndroid Autoで再生されるステレオ音源を、独自の音場処理技術で立体的に拡張する「ステレオスペーシャルサウンド」も搭載しているため、Dolby Atmos非対応楽曲でも、空間オーディオのような広がりのあるサウンドで楽しむことができる。
サウンド面の開発を担当したパイオニア第1H設計部5課の田上宣昭氏は「従来のステレオとは違う、車の中で新しい音楽体験を提供したいという思いから、今回空間オーディオ再生に取り組んだ」と開発の経緯を明かす。
「最近、みなさんはイヤフォンやヘッドフォンで音楽を聴く機会が多くなって、スピーカーで音楽を聴く機会は減っているのではないかと思います。マルチチャンネルのようなシステムになると、ホームシアターや映画館など非常に限られた空間でしか体験できませんが、これをより多くの人に車の中で体験してほしいと考えて取り組んできました」
「車の中というのは、フロントとリアに合計4つのスピーカーが搭載されていたりと、マルチチャンネルの再生環境としても相性が良い。それを活かして空間全体で音楽を楽しむ、ということを車の中で実現したかったのです」
「従来、車の中で空間オーディオを再生しようとすると、たとえば20基や30基など数多くのスピーカーが必要で、限られた人にしか体験できませんでした。もっと一般的なシステムで空間オーディオを楽しめるようにできないかと考え、今回は4つのスピーカーで空間オーディオを楽しめるようにするというイメージにトライしました」
この製品はアップルとドルビー、パイオニアという3社の技術コラボレーションにより実現。最新のCarPlayではApple MusicからのDolby Atmos再生が可能となっており、DMH-SF1000ではCarplay経由で受け取った7.1.4chのDolby Atmos音源を4chにダウンミックス・バーチャライズする。
しかし、このダウンミックスした4ch音源をただ再生するだけではDolby Atmosならではの定位感や音の移動感などを再現できない。そこでパイオニアが培ってきたチューニング技術を活用した「オートタイムアライメント&オートイコライザー」を使うことで、車内空間や搭載されているスピーカーの特性に合わせてチューニングし、Dolby Atmos再生を実現する。
なお、このオートタイムアライメント&オートイコライザーの設定には、事前の測定が必要。製品に付属しているマイクを座席のヘッドレストに固定し、約5分間で測定できるとのこと。
「TS-X40」は「過去と現在の格好良さを融合」
今回発表された新製品のなかで、SNSなどで特に注目を集めていたのがボックススピーカー「TS-X40」。'80年代の名機をモチーフに、最新の音響設計で再構築したレトロデザインモデルとなっている。
スピーカーとしてはバスレフ式3ウェイ構成で、'80年代に人気を集めた「光るボックススピーカー」をモチーフに、直線的なスクエアボディ形状とマットシルバー塗装を採用。背面にはハーフミラー処理を施した「カロッツェリア」ロゴをあしらい、イルミネーションと連動して鮮やかなブルーに発光するギミックなども盛り込まれている。
同社のマーケティング推進部 国内マーケティング課の野末大祐氏によれば、昨今のレトロブームに加え、イベントで過去の製品を展示した際に、ユーザーから「懐かしい。もう光るボックススピーカーは出さないの?」といった声を多く聞いたといい、これに応える形で製品化したとのこと。
「デザインは(当時を)オマージュして四角く無骨な形にしたり、グリルもシルバーリングにしたり、あえてネジ穴を隠さないようにしたりと、当時の格好良さを再現しています」
「それだけではなく、ブラックパネルやカロッツェリアロゴを添えることで、現代的な格好良さも表現していて、過去と現在の格好良さを融合させた製品になっています」
「音質にもこだわりました。ボックススピーカーは大きさに制限があるなかで、最大限できることを工夫しました。例えばウーファーは13cmと口径としてはやや小さめになりますが、その分深さを取ることで駆動域をしっかり確保して力強い低音を実現しました。素材としてもセルロースのファイバーコーンという軽さとしなやかさを兼ね備えた素材で、華やかな中高域を再生できます」
「また1.7cmのツイーター部にバスレフ構造を採用することで、13cmウーファーの低域をさらに強化し、量感のある低音を再生できますし、車室内を満たすようなスケール感を実現しています」
また、TS-X40は上述したDolby Atmos対応のDMH-SF1000と組み合わせることも可能。ボックススピーカーは標準のリアスピーカーよりも設置位置が高くなるため、上方向の再現性がアップするという。
DMH-SF1000とTS-X40でDolby Atmos体験
今回はDMH-SF1000を使ったDolby Atmos再生を、スズキ・スイフトの車内で体験した。システム構成はDMH-SF1000と、フロントに17cmセパレート2ウェイスピーカー「TS-C1740S」、リアにTS-X40×2台、助手席の下側にサブウーファー「TS-WX140DA」。インナーバッフル「UD-K626」と、TS-C1740Sのツイーターをドアミラー裏パネルに取り付ける「UD-K309」も組み合わせたもの。
運転席に座って、ダンスミュージックの「ティエスト&Sevenn/BOOM」を聴いてみると、水平方向に360度音が移動したり、跳ね回る様子がしっかりと描かれ、4chのみで再生していると思えないほど。
ボーカル曲として「宇多田ヒカル/traveling(Re-Recoding)」を聴いてみると、ボーカルは正面に、コーラスは頭の後ろから聴こえるように音像が定位。リアスピーカーのTS-X40は後部座席の後ろに設置されているが、ヘッドレストにスピーカーが仕込まれているのではと思うほどの近さでコーラスが響いてくる。
最後にDolby Atmos非対応の楽曲を「ステレオスペーシャルサウンド」で聴いてみると、音場が一段階広くなり、コンパクトなスイフトの車内が一回り広くなったような感覚で音楽を楽しめた。
また、このDMH-SF1000は映画などのDolby Atmosには非対応だが、例えばYouTubeの音源をステレオスペーシャルサウンドで拡張することは可能。映像はDMH-SF1000には表示されないが、同乗者がスマホで視聴しているコンテンツの音を、リッチな車内システムで再生する、といった使い方もできるとのこと。
シリーズ史上最高音質を追求した「サイバーナビ LIMITED EDITION」も
会場にはシリーズ史上最高音質を追求した「サイバーナビ LIMITED EDITION」も展示され、実車デモも体験できる。
カロッツェリアブランド40周年の節目に登場するLIMITED EDITIONは、日清紡MUSESブランドの高音質オペアンプや、銅線の種類や太さ、サイズや素材にもこだわって新規開発したフルカスタムトロイダルコイル、歪みの発生要因を抑制する非磁性体チップ抵抗器、銅メッキビスなどの高音質パーツを惜しみなく投入したもの。
実車デモは三菱・デリカD5で体験。システム構成は9型ラージサイズの「AVIC-CQ912IV-DC」に、フロントスピーカー「TS-C1740S」、サブウーファー「TS-WX140DA」、インナーバッフル「UD-K624」、ツイーターマウントキット「UD-K306」だった。
アニメ「BLUE GIANT」の劇中歌「The beginning」(48kHz/24bit FLAC)や、カバー曲「柴咲コウ/テルーの歌」(96kHz/24bit FLAC)、「米津玄師/感電」(48kHz/24bit FLAC)などを試聴。「The beginning」では金管楽器のキラキラと輝くような高音域が抜けよく響きつつ、ピアノの伴奏など細かな音もつぶれたりせずしっかりと再生。「柴咲コウ/テルーの歌」では、艶のあるブレスやリップノイズなど微細音の表現力も高く、車の中で聴いているとは思えない高品質なサウンドを楽しむことができた。
そのほか会場には、ドライブレコーダー「VREC-DH610D」やデジタルミラー「MSD-DM300」、車載用のスマートフォンクレードル「SDA-SC600」なども展示されている。






























