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新コンテンツ保護技術「SeeQVault」がライセンス開始

BDからHD画質でコピー。東芝はmicroSDをサンプル出荷

 パナソニック、サムスン、ソニー、東芝らが参加する次世代セキュアメモリーイニシアティブ(Next Generation Secure Memory Initiative:NSM)は、SDカードなどのストレージデバイス用新コンテンツ保護技術「SeeQVault」のライセンス提供を開始した。

 NSMでは、タブレットやスマートフォンなどで使われているSDカードや組み込みメモリーのためのHD画質対応セキュリティ技術をまとめ、ライセンスや普及活動を行なう。今回ライセンスを開始したSeeQVaultは、インターネット接続による認証無しで、メモリーカードにHDコンテンツをコピー可能にする。SDカードのほか、HDDなどでも利用可能になる予定。消費者は対応機器を持っていれば、保護されたHDコンテンツを、様々な機器で楽しめるという。

東芝はmicroSDをサンプル出荷。BDからHD画質でコピーも

 東芝はSeeQVaultに対応したmiroSDHCメモリーカードを3月下旬よりサンプル出荷開始する。16GB/32GBの2製品を用意し、読み出し速度は40MB/秒、書き込み速度は20MB/秒。転送速度はUHS-I、UHS Speed ClassはU1に対応する。

 今後録画機器などがSeeQValutに対応することで、HD放送コンテンツやHD画質のネットワークダウンロード動画、Blu-ray Discのコンテンツなどを、HD画質でデジタルコピーやマネージドコピー(ネットワーク認証を経ての動画コピー)が可能になる。

 これまでは、HD画質の放送コンテンツやネットワークダウンロード動画をメモリーカード保存する場合、SD画質のみとなっていた。SeeQVault規格の普及により、液晶テレビやBDレコーダでSDメモリーカードに録画したHDコンテンツをスマートフォンやタブレットで楽しめるようになる。

 東芝では、AV機器メーカーなどにサンプル提供を開始することで、SeeQValutの普及拡大を図ると共に、今後も同規格に準拠した製品開発、販売促進を強化するとしている。

(臼田勤哉)