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JVC、ニコンFマウント採用の4Kビデオカメラ

4枚のSDに分割記録。レンズ交換式で多彩な4K撮影

JY-HMQ30

 JVCケンウッドは、JVCブランドから、4K撮影に対応し、ニコンのFマウントを採用したレンズ交換式ビデオカメラ「JY-HMQ30」を発売する。直販サイトのビクターダイレクト限定商品となっており、直販価格は170万円。6月13日から受注を開始する。

 有効画素数829万画素、1.25型の大型CMOSセンサーを搭載し、4K2K(3,840×2,160ドット)、フレームレート60p/50p/24pの撮影に対応したハンドヘルドサイズのカメラ。マウントにニコンのFマウントを採用する事で、一眼レフカメラ用の様々なレンズが使用できるのが特徴。

 なお、AFレンズであっても、マニュアルフォーカス、マニュアル絞りでの撮影のみに対応する。絞りリングの無い交換レンズの場合は、カメラ側に搭載している絞りリングを用いてマニュアル撮影が可能。

 JVCは昨年3月に、4K/60p撮影に対応した、ハンドヘルドサイズの業務用カメラ「GY-HMQ10」を発売しているが、その機動性やSDHC/SDXCに記録できるなどの特徴を活かしながら、ニコンFマウントのレンズ交換方式を採用しており、「様々な交換レンズに対応し、多彩な4K映像表現を可能にする。4K映像の新たな活用を提案する」としている。

別売のレンズとマイクを装着した使用イメージ

 3,840×2,160ドットの映像は、SDHC/SDXCメモリーカード(クラス6/10推奨)に記録する。カードスロットは4基備えており、4K解像度を4分割し、4つのフルHD映像として、4枚のSDHC/SDXCカードに記録する。独自の高速画像処理エンジン「FALCONBRID(ファルコンブリッド)」を用いる事で、32GBカード4枚を使った場合、約2時間の記録が可能。4K撮影のフォーマットはMPEG-4 AVC/H.264(.MP4)。ビットレートは最高144MbpsのVBR。音声はAAC 2chで16bit/48kHz、最高384kbps。

 4つに分割した映像の境目をオーバーラップして記録する「エッジブレンド処理機能」を搭載する事で、動きの速いシーン、暗いシーンなどに発生しやすい境目を、記録時にオーバーラップさせ、違和感のない映像を再生できる。

 フルHDでの記録も可能で、その場合は1枚のSDカードに記録する。フォーマットはAVCHDで、 1,920×1,080/60p/60i/50p/50iに対応。記録レートは「60p/50p mode」で最高28Mbps、「UXP Mode」で最高24Mbps、「XP Mode」で最高17Mbps、「SP Mode」で最高12Mbps、「EP Mode(1080i)」で最高5Mbps、いずれもVBRとなる。音声はAC3(ドルビーデジタル) 2chで16bit/48kHz、256kbps。

 4K撮影で4枚のカードに記録したMP4ファイルを取り込み、結合するソフト「JVC 4K クリップマネージャー」を用意。Appleの「Final Cut Pro」、Grass Valleyの「EDIUS」と組み合わせられ、Final Cut Proでは4つのMP4ファイルを1つのProRes422ファイル(MOV)に統合。EDIUSではAVCHD converterと組み合わせ、1つのHQXコーデックファイル(AVI)に結合できる。

 SDカードへの記録だけでなく、搭載した4つのミニHDMI出力端子から、4K対応テレビやプロジェクタへ、4K/60p映像の再生やライブ出力が可能。4K非対応モニタの場合でも、1つのHDMI出力端子から4K映像をダウンコンバートしたフルHD映像を出力できる。

 さらに、本体のモニタをタッチした部分を中心に、4K映像から、その1/4画角のフルHDサイズ映像を切り出し、1つのHDMI端子から出力する事も可能。

 4K映像のタイムラプス撮影も可能で、1秒/5秒/40秒間隔のインターバル設定が可能。撮影をサポートするフォーカス・アシスト機能、露出計も備えるほか、ステレオマイクも搭載。ファントム電源にも対応するオーディオ入力(XLR端子)は、ライン/マイク選択式で、記録レベルのオート/マニュアル調整も行なえる。

 3.5型、92万画素の液晶モニタと、0.24型LCOS方式、26万画素のビューファインダーも搭載。外形寸法は139×287×198mm(幅×奥行き×高さ)。付属バッテリを含む重量は約1.9kg。

(山崎健太郎)