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オーテク、“会話やTVの音を聴きとりやすく”新ブランド「audio-technica MIMIO」

ヒアリングアシストイヤフォン「MIMIO ASSIST ONE」

オーディオテクニカは、「聴こえ」の可能性を引き出し、耳に優しく音を届けるという新ブランド「audio-technica MIMIO」を発表。第1弾製品として、ヒアリングアシストイヤフォン「MIMIO ASSIST ONE」と、手元テレビ用スピーカー「MIMIO SOUND MOVE」を8月1日より順次発売する。価格はどちらもオープン、直販価格はMIMIO ASSIST ONEが49,500円、MIMIO SOUND MOVEが21,780円。

近年、イヤフォンやヘッドフォンの常用、都市の騒音、日々のストレスや疲労などにより、耳にかかる負担が増しており、「聴こえ」の質を見直すことが重要になっているという。

松下和雄社長は、「オーディオテクニカは、創業から60年以上にわたり、様々な製品を通じて社会の変化、価値観の変化、各種の変化にあわせて多様な音体験の追求してきた。音楽は暮らしと人生を豊かにするもの。会話や音楽がよく聞こえる、という幸福感を社会の全員の方に味わっていただきたい。耳の負担の多い時代だがらこそ、どのような環境の中でも、音が聴こえて、楽しい人生が過ごせる、新ブランドのaudio-technica MIMIOは、そのような思想に基づいて立ち上げた。人生を豊かにするaudio-technica MIMIOが、愛されるブランドになるよう、我々全員で努力していく」と語る。

右から松下和雄社長、専務取締役でマーケティング本部ゼネラルマネージャーの成原公太郎氏
ヒアリングアシストイヤフォン「MIMIO ASSIST ONE」

第1弾製品となる「MIMIO ASSIST ONE」は、補聴器ではないが「聴こえ」の個人差に寄り添い、聴きとりづらい会話やテレビの音などを聴きとりやすくするヒアリングモードを備えたイヤフォン。

手元テレビ用スピーカー「MIMIO SOUND MOVE」

「MIMIO SOUND MOVE」は、テレビ音声を自分に合った音量と明瞭な音声で快適に楽しむための手元スビーカー。独自の音響・回路設計で人の声をよりクリアに届ける「はっきり音」機能を搭載。ステレオ再生によって、臨場感も高めるという。

MIMIO ASSIST ONE

カラーはベージュ・黒の2色展開。一人ひとりの聴こえ方に合わせて調整を行なうことで、会話やテレビの音などを聴きとりやすくするヒアリングモードを備えているのが特徴。

ヒアリングアシストイヤフォン「MIMIO ASSIST ONE」ベージュ

聴きたい音をキャッチする高い集音性能を実現するため、MEMSマイクとビームフォーミング機能を搭載するほか、ユーザーの耳に合わせて聴こえをパーソナライズすることも可能。アプリを使って、自分の音の聴こえ方を測定。聴こえをパーソナライズした状態で音楽再生や通話ができる。

使用するシーン(標準・テレビ・会話・屋外・カスタム×4)に応じて、モード切り替えが可能。

外の音を取り込む量を、左右イヤフォン個別に設定できるため、例えば右耳だけ聴こえづらいという人にも対応できる
ユーザーの聴こえに合わせた補正を行なうために、アプリで測定をしているところ。測定音が流れるので、聴こえたら画面をタップする

音質やフィット感にもこだわっている。ドライバーは10m径のダイナミックドライバーを搭載。低域から高域まで、バランスよく、パワルフでクリアな音を再生できるという。

耳を守り、より明瞭な聴こえを実現する機能として、自声抑制、ハウリング抑制、環境ノイズ抑制、衝撃音抑制、風雑音抑制、イコライザー設定、ビームフォーミングも搭載。

ハイブリッドデジタルノイズキャンセリング技術も搭載。ワイヤレスイヤフォンとしての機能も充実させている。

ケース併用で最大約40時間、イヤフォン単体で約10時間連続使用が可能。防水・防じん仕様(IP55)も備えている。対応BluetoohプロファイルはA2DP、AVRCP、HFP。対応コーデックはAAC、SBC。

MIMIO SOUND MOVE

カラーは白・ 黒の2色展開。人の声をクリアに届ける「はっきり音」機能を搭載。テレビの音量を上げすぎずに、手元で快適に音を楽しめるワイヤレススピーカーとして開発された。

MIMIO SOUND MOVE

送信機とスピーカーで構成しており、送信機には光デジタル入力とステレオミニのアナログ入力を搭載。テレビなどの出力を、送信機に接続。2.4GHz帯を使ったワイヤレス接続で、ユーザーの近くに置いたスピーカーへと音を伝送する。

はっきり音は、人の声が明瞭に聞こえるように音声アルゴリズムを新たに設計、スピーカードライバーや回路も刷新。テレビ音声の聴き取りやすさと音質を大きく進化させた。独自の音響設計により、一体型スピーカーだが、音の広がりと立体感のあるステレオサウンドを再生できる。

ワイヤレス接続に対応しているため、置き場所を選ばないのが特徴。バッテリー状態や通信状況を音声で知らせる「音声ガイダンス」機能も新たに搭載している。電池交換が可能な構造にもなっている。

キッチンなどの水回りでも使用出来る防滴仕様。モダンでシンプルなデザインにもこだわった。

スピーカーユニットは52mm径×2基搭載で、最大出力1.1W+1.1W。スピーカーにも3.5mmステレオジャックの出力端子を備えている。スピーカーにバッテリーを搭載し、約18時間の連続使用が可能。外形寸法は200×81×128mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約667g。

レンタルやサブスクリプションサービスも予定

専務取締役でマーケティング本部ゼネラルマネージャーの成原公太郎氏は、2050年までに、世界で4人に1人が難聴になり、世界の若者の10億人以上が難聴リスクを抱えているというWHOの報告書を紹介。

「このような時代社会の変化の中で、オーディオテクニカに何ができるのか。今までは、良質な音をユーザーにお届けしてきたが、ユーザー自身の音の聴こえ方について、真剣に向き合うべき時が来た。その思いをカタチにすべく、社内でヒアリングサポート部署を立ち上げ、聴こえにまつわる様々な課題をどう開発すべきか、チームで取り組んできた。その成果が今回のMIMIO」と、商品群を紹介した。

なお、MIMIOブランドとして新たに開発されたのは前述の2モデルだが、それ以外にも、既存のキューブ型、ボックス型手元テレビスピーカーと、首掛けタイプのスピーカーの3機種も、新たにMIMIOブランドの製品として展開する。

成原氏は、こうしたMIMIOブランド製品について「直近3年間で45万台の販売を目指している。家電量販店、Amazonや楽天などのECサイト、直販サイトでの販売に加え、タッチポイントの拡充も検討しており、企業や自治体と連携した展開も考えている」という。

さらに、製品を販売するだけでなく、公式サイトやオンラインストアの開設、アフターサポートやメンテナンス体制も整えており、「公式サイトからの申し込みで、レンタルやサブスクリプションサービスも実施していく予定」と、今後の展開を語った。